藤吾のぉ、3分クッキングぅ!一瞬じゃぁ、ないよ?
さーてぇ、ちょっと空気を変えたいなぁ、っと。
いやぁ、ヤーヤマーサ様へ苦言入れたり、ヤバい未来の話しをしたりとかな。
空気が、空気がぁっ!
その、重苦しいんですよっ!
だからさ、そんな時には、美味い料理でしょう!
「ちょっと、料理しますね」ったらな。
「唐突ですねっ!!」
アサァーラァさん、ナイス突っ込み!
「では、内臓の煮込み料理を作りましょうか。
さぁ、藤吾の3分クッキングですよ」
「イキナリ、なんか始まった!?」
中々良い、リアクションです。
ヤーヤマーサ様、呆れて冷めた目で見ないでね。
「用意するのは、下処理の終えた内臓と、灰汁を取り去った各種根菜に、ブーケガルニ。
調味料各種です。
まずは、ニンニクと鷹の爪を油で炒めて香りを出しましょう。
次に内臓で脂が多い部位を炒めならがら、脂を魔法で抽出しつつ除去します。
脂っぽいと食べ難いですからね。
他の内臓と根菜も加えて炒めます。
ココで、少々下味を。
食材へ味を馴染ませましょう。
炒めている間に、出汁を用意します。
骨から抽出した出汁を魔法でだしたお湯へと。
十分に溶けたら、鍋へ加えましょう。
ここで、ジックリと煮込みますが、時短です。
私の亜空間へ入れて、っと。
ほら、5時間煮込んだ鍋が、瞬時に現れました。
いやぁ、便利ですねぇ。
コレを器へと盛れば、完成です。
私の世界のパン、バゲットをスライスして炙った品を添えてあります。
さぁ、おあがりくださいませ」ってな。
よっしゃぁ!
ちょうど、3分だぜっ!
時間を守った俺、マジ優秀じゃね?
良かったら、みなさんも真似してね!
さぁ、食べようか。
ん?
「なんで皆んな、ジト目で見るかなぁ?
美味しいよ?」
ヤーヤマーサ様とトートガラムさん以外の方々。
いや、ドルマンドルさんはトートガラムさんを、呆れ顔で見てるな。
トートガラムさんは、美味そうに煮込み料理を食べてますよ。
空気は読まないのね。
やはり脳筋か?
「いや師匠?
なんでもかんでも、料理で誤魔化すのは、ちょっと」って、アサァーラァさんがね。
したらさ。
「え?
そこなんだ。
俺は、また俺たちが理解出来ない遣り方で、料理したからなんだが?」
そうペルサラスが、驚愕顔で。
うーん、そこら辺は、実力の違いだから仕方ないよね!
「いやいや、今はさぁ、とりあえず食べません?
美味しいよ?」
って、俺も食べ始める。
うーん、デリシャス!
コリコリや、クニュクニュ。
たまに、パリパリやサクサクも。
様々な部位があるから面白い。
これ、完全な洗浄と浄化で、灰汁などが除去されてるからだな。
出汁も良い仕事を。
味に深みがな。
元々、内臓って美味いんだよ。
ただ、下処理が肝心で大変だがな。
その下処理が容易く行える魔法って、マジ最強!
まぁ、亜空間の方が清浄化には適してはいるんだが。
「ほぅ。
これは、美味い物じゃのぅ」
ヤーヤマーサ様が感心したようにな。
「もぅ。
料理なんかで、誤魔化されないんですからね!」
そう言いながら、アサァーラァさんが一口。
「あら、美味し。
これ、ダシって言うの?
アレが味を良くしてるのかしら?
内臓も凄いわぁ。
色んな食感が楽しいわね。
添えてあるのは、何かしら?
あ、コレも美味しいわぁ〜
食べるって、こんなに幸せなのねぇ」
うん、苦情を入れるのを、完全に忘れてるね。
え、言わないよ。
藪蛇じゃん、ヤダぁー
当初の目的を完遂し、ホッとしてたらさ。
「ふむ、若いのぅ。
料理に気を取られ、我を忘れてかや?」
いや、ヤーヤマーサ様?
ボソって、言わないで欲しいんですが。
まぁ、料理に夢中なアサァーラァさんは、気付いてないみたいだがな。
しかし、ヤッパリ料理は便利やねぇ。
特に料理に対して免疫がない人には、適面です。
しかし、ヒルデガルデさんは、学び舎へ行ったきりだが、大丈夫なのだろうか?
こちらも落ち着いたし、見に行ってみるかな。