表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/203

精霊語り、いや、お話しです。

そんな話しをフォートナさんと話してるとな。

『ぶぅ。

 妾も混ぜるのやぁ!』って、アロンさんがな。


「いや、済みません、アロンさん」ったらな。

『妾の名前はアロンタルトであるや。

 アロンは愛称であるな。

 ソチは命の恩人なるや。

 で、あるから、アロン呼びを許そうぞ』

そう返されたよ。


「しかしアロンさんは、何でコチラへ顕現してるんです?

 精霊界でも、普通に過ごせるんですよね?」


不思議に思い尋ねてみたらさ。


『精霊界は精神の世界なのや。

 物質的な存在は皆無でなぁ。

 存在していると言う充実感が、全くないのやよ。

 ゆえに、コチラへ顕現して、己の存在感を得ておる訳やな』


へー、そんなんなってんだね。


『ぶぅ。

 アロンちゃんだけズルい!

 僕も顕現したいのにぃ!』


そうフォートナさんがね。

だからさ。


「フォートナさんは、顕現しないんです?」って、尋ねたんだよ。

したらな。


『アロンちゃんだけ、愛称呼びは、ズ、ルぅ、イっ!

 僕もフォーちゃんって、呼んでよね!』


あー

明後日な返答いただきましたぁー


「分かりましたよ。

 ふぅ。

 フォーさん。

 これで、良いですか?」ったらね。


『違う、違う!

 フォーちゃん!

 フォーちゃん、だ、よっ!』


うぜっ!


「あー、あのですね。

 フォーさんで、勘弁して貰えないですかね?

 流石に、ちゃん付けは・・・」


『もぅ、仕方ないなぁ。

 なら、それで良いや。

 で、君って、何てぇの?』


あ、名乗って無かったな。


「僕の名前は、渡部 藤吾(わたべ とうご)って言います。

 この世界で言う異界人ですよ。

 まぁ、元の世界へは、自由に帰れますけどね」


そう名乗ったらさ。


『わぁ、凄い、凄い!

 ワーちゃんって、異界人だって!』

『そうなのであるな。

 なので、魔虫を倒せたのかや?』


2人とも、大興奮です。

っかさぁ、俺の質問に対する返答は、どこ行った?


「あー、あのですね。

 気になるから、もう一度、聞きますけど、フォーさんは、何で顕現しないんです?」って、みた。


『あー、顕現ね、顕現。

 そらぁ、無理だからだよ。

 アロンちゃんみたいに、顕現先が有れば顕現できるけど、普通は媒体がないからね。


 魔術師が精霊を召喚する場合があるけどさぁ、アレ、無理矢理だから。

 魔力と術式で縛ってるから、精霊の意思に反して使役してるんだよね。


 酷い輩なんて、呼び出した精霊を倒してさ。

 その時に得られる素材を採取してるんだよ。

 酷いよね。


 でもさぁ、倒された精霊は、精霊界へ帰るだけなの。

 だから、そんなヤツの情報は周知されてるからね。


 知らされた精霊は対策してるから、ソイツが呼んだ瞬間に制御から逃れて、術者を襲うようになるんだ。

 まぁ、倒されないと、呼び出した術者の魔力パターンと術式パターンが分からないからさ、そう言うゲスからしか逃れられないんだけどね』


ふーん、そうなっているんだね。

しかし、返答が微妙にズレるのは、どうにかならないのか?


「でもそれって、水を媒体に精霊を顕現する魔術を組めば、顕現可能なのでは?」

だよね?


『ブッブー

 残念でしたぁー


 あのね、ワーちゃん。

 精霊を顕現させるには、莫大な魔力が必要なの。


 精霊力なら、結構な時間顕現できるかもだけど、魔力だと数分が限界かな、かな。


 だから精霊を顕現させるのは、戦闘補助くらいしかしないから。

 そんなんだから、召喚した精霊を術式で縛って戦わせてんだよね。


 ワーちゃんが、凄い力を持ってたら、別だけどさぁ。

 って、ん?』


ん?って、なに?

イヤな予感しかしませんが?


『えー!

 ワーちゃんって、何者なの!』


いや、どうした、どうしたんだ!


『フォートナ殿、どうしたのや?』って、アロンさんが尋ねるとな。

『アロンちゃんも、ワーちゃんを、ちゃんと感じてよね。

 様々な力が、凄い量で蠢いてるから!

 そんな状態で、良く無事でいられるよね?

 異界人って、そんなんなの?』

『わー

 本当であるやぁ。

 普通なら持たぬハズであるぞ?

 何故、無事なのや?』


いや、何やら、おおごとみたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ