いざ、ヤマーサ教国へと、参りますかねっ!
結局は、ヒルデガルデさんも同行することに。
いや、オーデットさん?
泣きそうになりながら、参加表明しなくてもさぁ。
「私はぁ!
ヒルデガルデ様の護衛である!
ゆえに、ヒルデガルデ様が行かれるのに、行かぬ訳には、いかぬではないかぁ!」
そんなに、泣きそうになりながら言わんでもさぁ。
あーっと、マロンさんとタルトさんは、全面拒否ですか?
まぁ、そうですよねぇ。
それで、俺とヤーヤマーサ様、ヒルデガルデさんとオーデットさんが、セリアム界へと行くことにな。
先ずは、ヤマーサ教国へと向かう。
ココから普通に向かえば、数ヶ月は掛かるだろうか?
まぁ、俺たちは、ハクさん経由にて行くから、直ぐに行けるんだけどね。
いや、ハクさんたら。
出口と入り口の間隔を、ミリ単位で接近していますよ。
それって、入ったら直ぐにヤマーサ教国じゃないですか。
出来る女性って感じだね、素晴らしい。
え?
亜空間世界であるハクさんに性別があるのか?
やだなぁ、忘れたの?
ハクさんは、滅んだ世界の女性型アンドロイドAIを採用してるから、女性として扱うんだよ。
って、待て!
今、尋ねたのは、誰だっ!
あ″?
ファースト亜空間?
いや、君、なんで意思持ってんの?
は?
テンさんの影響?
テンさん管理の亜空間は、テンさんの意識を感じ易く影響を受ける?
まぁ、良いか。
じゃ、君、ファーストで。
ん?
安易過ぎる?
なんなら博士を付けるか?
メフィストフェレスでも良いが?
あ?
知らんの?
テンさん経由で、アカシックレコードを調べなさい。
は?
理解した?
早いな、をい!
最初の亜空間でのファーストと、様々な物を保管して知識を貯め込むことから、知識を追い求めるファースト博士を擬えて、ファーストね。
ふむ、気に入った?
なら良かったよ。
まぁ、思考する度に時をタイムリーなタイミングで止める、テンさんの眷属なんだから、これからもよろしくな。
さて、ファーストとのお話しが終わると同時に、時が動き始める。
なので、皆でヤマーサ教国へと。
で、移動先はヤマーサ教国の首都であるラーマにある大聖堂だ。
それもヤーヤマーサ様が降臨する間であーる。
そうなると、だ。
ヤーヤマーサ様の神力を感じた方々が、慌てて現れる訳でな。
「ヤーヤマーサ様!
先触れも無くお越しになられるとは!
なにか、異変でも!?」
う〜ん、慌ててるなぁ。
まぁ、今までヤーヤマーサ様が、先触れ無しで現れたことはないからなぁ。
ん?
誰か、来る?
いきなり、翼が背に生えた人物が現れた。
天使だ、天使!
ん?
却下で!
髭面のガチムチおっさんな天使なんぞ、誰得なんだよっ!
チェンジで!
思わず、ブーイング入れそうになったのは、仕方ないだろう。
「ふむ。
教皇サリアムよ。
お主と司教ドルントルと大司祭ザリエルには、今からセリアム界へと来て貰うでな。
あー
トートガラムや。
大義である。
ただ、此度は、この者らを誘いに来ただけである。
問題ないゆえ、捨て置くようにのぅ」
そうヤーヤマーサ様が告げると、トートガラムさんが驚愕顔に。
「なりませぬ!
その者たちをセリアム界へ連れて行くなど!
とてもでは有りませぬが、身が保たぬと!」
あー
結構、良い方なのかも。
「それは大丈夫じゃ。
詳しくは語らん。
理解できぬであろうからの
じゃが、大丈夫であることは、妾ヤーヤマーサが保証しようわえ」
そう告げられるとな。
「ハッ。
そのように申せられるならば、吾輩も信じましょうぞ。
しかしセリアム界へですか。
羨ましい限りですなぁ。
もし可能ならば、吾輩も行ってみたいものです。
まぁ、行けるならば、先のあるドルマンドルへ行かせてやりたいものです。
吾輩の姪でありますが、才能あり努力家でもありますからなぁ。
不敬やもしれませぬが、機会が有れば願いたいものです」
ニコヤカにな。
これ、まったく他意なしで告げてんだぜ?
男前過ぎるやろ!




