いや、詳しくっうから、軽く内容を告げたんですが?
「あ、あ、あああああっ!」
あ?
「我が悪かったぁ!
内容がぁ、内容が、こ、濃すぎるぅー
しかもヤーヤマーサ様じゃとぉ!
世界三大宗教の1つ、ヤマーサ教の御本尊ではないかっ!
いや、実在されるのは知ってはおる。
知ってはおるが、人族が軽々に会える方では無い!
どうやって、お会いしたのじゃ!?」
うや?
そうなんだね。
「いや、そのですね。
普通に、テンさんが新たに造った世界へ、お越しいただきました」
別名、拉致とも言う。
「ほぅ?
良く招きに、応じて頂けたものじゃな?」っうからな。
「いや、招いてませんよ?
来て頂いただけですから」
そう応えたらな。
「ハァッ?
ま、まさか・・・攫ったのかや!?」
まーたぁ、人聞きの悪いことを。
「お越しいただいただけですよ。
攫った訳ではありません」
うん、拉致ったけど、建前は大事だよね。
したらな。
「いや、藤吾様?
それは、攫ったと言えるかと」っう声がね。
いや、ヤーヤマーサ様?
なんで居るの?
あ?
そなの?
なるほど。
テンさん情報なんだけどさ、セリアム界はテンさんの亜空間みたいな感じなんだってさ。
だからセリアム界を介すれば、セリアムならコノ世界を瞬時に移動できるらしい。
いや、俺の十八番を取るなやぁ!
ん?
アチラの方が、先に使用していた技術?
真似するな、ったら俺が逆に責められる立場?
・・・うん、技術は皆で使う物だね。
誰が使うかの決まりもないしさ、良いんじゃね?
それよりもだ。
「わざわざ、お越しいただいておりますが、なにか有りましたか?」
いや、律儀に祭事の日程を告げに来たみたいだ。
フットワーク軽いなぁ。
まぁセリアムは、セリアム界の支配者層なんだよね。
だから雑務は下々が行っている。
そのため暇している方が多いんだよ。
まぁ、ヤーヤマーサ様みたいに、セリアム界へ精霊力を導く役目を果たしておられる方も居るがな。
まぁ、その役目以外は自由にされてるんだがな。
なにせセリアムも龍種と同じく食事は不用。
だから下も関係ない。
睡眠も不用だから、人で言う三代欲求の内、食欲と睡眠欲が無いってことだ。
しかも性にもタンパクだから、セリアム界の下々の環境を整えて繁栄させたりしている訳だ。
ゲームで言うところの育成ゲームをリアルにした感じか?
だから、下々には、非常に慕われているんだ。
その育成ゲームみたいなヤツを、コチラの世界でもな。
そらぁ、神として崇められるだろうな。
まぁ、セリアムからしたら遊びであり、娯楽なんだが、支援される方は無償で支援されるんだから、感謝するわさ。
で、セリアム界の住人より、コッチの世界で育成した方が楽しい、って、色々とやらかした1人がヤーヤマーサ様って訳だ。
そんなヤーヤマーサ様がね。
「祭事が1週間後に決まりましたでな。
それを知らせに参りましたわえ。
それに」
ん?
それに?
「藤吾様の近くに居れば、面白いことが有りそうですからのぅ」
ヤジ馬かぁ!
か・え・れっ!
「別に、変わったことは起こらないですよ」
そんな話しをしていたらさ。
彫像と化していたヒルデガルデさんがね。
「と、藤吾や。
先ほど、その方は、どなたなのじゃ?
イキナリ現れたように見えたのじゃが?」ってね。
「ああ、コチラの方ですか?
コチラはセリアム女神であらさられる、ヤーヤマーサ様です。
祭事の日程について、知らせに来られたみたいですね。
しかし、一ヵ月後になっていたハズですが、なんで早まってるんです?」
まぁ、1週間後の未来も有ったけどさ、確率的には一ヵ月後だったハズだ。
ハテ?
「イヤに早くなりましたね。
なにかありました?」
そう尋ねたらさ。
「いやの、藤吾様が祭事の後で、料理を振る舞うとつげらたであろ?
アレで龍どもが奮起しよってのぅ。
予定より早まったで、知らせに来たのじゃ」
いや、どんだけ食いたいんやねん!




