料理について説明?仕方ないなぁ。え?調理法?はいはい、しますよ!
説明を求められたから説明しますか。
「揚げると言うのは、高温に熱した油で煮る調理法です。
湯で煮やすのとは違い、高温で一気に熱するため、食材へ火が直ぐに通ります。
そのため、食材の周りから水分が抜けて香ばしくなるんですよ。
ただ、気を付けないと内部まで熱が通らず、中心部が生焼けになりますけどね」
そう説明するとな。
「ほぅ。
そんな調理法がのぅ」って、関心していたよ。
で、たびたび尋ねられるのも困るので、おおまかな調理法を伝えておく。
「調理法ですが、色々とあります。
解釈の違いで、分類が異なることがありますが、例を上げますね。
まずは“焼く”ですね。
食材を直接焼く調理法ですが、火で直接焼くだけで無く、炭火や熱源にて炙るなども、これになります。
次に“炒める”です。
油などで食材が調理器具へ、くっつかないようにしながら、火を通す遣り方です。
そして“揚げる”ですね。
先ほど説明した通り、高温の油で揚げます。
また“燻す”と言う遣り方もあります。
コレは煙で食材を燻す遣り方ですね。
後、“干す”とか、“茹でる”、“煮る”、“蒸す”、“炊く”、“和える”、“漬ける”、“生”などがありますが、詳しく聞きます?」
そう尋ねたらな。
皆んなして頭を抱えてたよ。
どったの?
「わ、妾が調理法に興味を持ったのが悪かった。
専門作業には専門職じゃ。
良く分かったらわえ」
いや、分かったんなら良いんだけどさ。
なんだか粛然としないなぁ。
「なら、まぁ、料理の説明に戻りますね」
「ぜひ!
そうしてくりゃれ!」
なんか熱い要望を受けたので、説明を。
「この竜田揚げの肉は、鶏と言う鳥のモモ肉と、クジラと言う生き物の赤身と尾の身、畜産ドラゴンの肉を使っています。
特に畜産ドラゴンの肉は滅んだ世界の物ですから、私が創造するしか手に入りません。
その畜産ドラゴンの頬肉を使用しており、歯応えも楽しめます。
是非、ご賞味頂きたい」
皆の喉が鳴る。
っか、ヨダレを滝のように流さんで欲しい。
テンさんが処理してるから良いけどさぁ。
普通のレストランなら事案だぞっと。
ん?
そもそも、龍はレストランへ行かない?
いや、そこに突っ込まないでよ、ハクさん。
「同じ皿には野菜をカットして乗せてあります。
生と茹でた品です。
肉を食べながら、野菜を食べてください。
口の中の油っぽさが、緩和されますし、美味しいですから。
で、竜田揚げには、ご飯、銀シャリです。
コチラを食べつつ、竜田揚げを食べれば、ああ!
あ、失礼。
実にぃ、実に美味い!
で、スープ、吸い物と言いますが、これで喉を潤せつつ口の中をリセット。
香の物で、アクセントを。
で、また竜田揚げと。
説明、もう良いですか?
食べたくなったんですが?」
皆が必死に首を縦に振る。
もー堪らぁーん!っう感じですね。
分かります。
俺もだからなっ!
「いただきます!」って、箸を持つ。
普通は、食前の挨拶と、箸に突っ込みが入るシチュエーションなんだろうけどさ。
皆んな、既に夢中で料理へと。
もう夢中で食べています。
そう、美味しい物には、理屈は要らないんだよっ!
蘊蓄語ってないで食え!ってな!
え?
ブーメラン?
なんのこと?
しかしなぁ。
龍サイズの銀シャリがスゴイ。
米粒が軽自動車並みなんですが?
デカいなぁ〜
あれ、フードファイターさんでも食べきれないだろ?
それが茶碗に山盛りなんだが、龍さん達は、モリモリ食べています。
さもありなん。
この米は、前に話した通り、あるブランド米。
しかも名人って言われた農家さんが、自宅用に作った品だ。
その1番良い出来だった品を、精霊力で生み出したからな。
不味いハズがない!
米って、バカにならないんだぜ。
米と味噌汁が不味かったら、オカズが幾ら美味くても台無しだからな。
それで潰れた店もあるくらいだから、バカにならないわさ。




