対策会議を始めよう。え?直接誅せ?いや、無理ぃ!
ヤーヤマーサ様が唖然としていると、シャラヤーシャ様がね。
「ん〜
それぇ〜ってぇん、龍種へぇ裏切り者がぁん、出るぅってぇことぉん?」
大分、不満そうにね。
だからさ。
「違いますよ。
悪しき代物は、ダイダラによりスリ替えられた品となります。
ダイダラによる妨害工作ですね」
そう告げたらさ。
「また、アヤツらなのか?」
そうヤーヤマーサ様がウンザリとな。
ちなみに、セリアムが神、ダイダラが悪魔や邪神だと、世の中では信じられている。
だが実際には高次元の住人であり、人が想像するような存在では無い。
俺は転移門と言う力場が憑依した存在。
だが、セリアムやランピアル、ダイダラやデェーヴァ、それにホルトザ。
コレらの種族は、種族として外部へ力場を設けることが出来る存在だ。
つまり、俺の下位互換と言える。
ん?
下位では無い?
あに言っとんの?
規模が違い過ぎる?
少なくとめ溝下位互換でも少ないくらい?
いや、規模はどうでも良いからね。
似たような能力なんだからさ。
なんか、転移門が納得しないんですが?
なんなんだ?
んー
もしかして、同一視されるのを、不満に思っているのか?
どうやら、そうみたいだな。
ふぅ。
一言言っとく。
それ、自我が目覚めてないと、ありえないからな!
さて、不満を告げる転移門は、放置するとして。
「まぁ、状況は、分かって貰えたと思います。
問題は、どのように事態を回避するか、ですね」
俺が、そう言うとな、ヤーヤマーサ様がキョトンとした。
どったの?
「いや、アナタ様ほどの力が有れば、ダイダラを捕まえ誅することも可能なのでは?」
あー、まぁねぇ。
略して、あーねぇ。
「んー
それしちゃうと、逆に騒動になるんですよねぇ」
いやさぁ、面倒だから排除しちゃう?っとか、思ったりもしたんだよ。
いや、別に殺さないよ。
この空間みたいな亜空間を別に作って、そこへ隔離とかさ。
小規模な隔離空間は、結構存在するみたいだ。
人が住まう離島クラスとかさ。
そんなんを亜空間確保して、そこへ送ればよい。
完全に閉じた世界だから、ダイダラ程度では突破不可能だからな。
まぁ、普通に暮らすだけなら、ヒューマンでも生きられる環境だ。
そこへ老衰するまで居て貰う、そう言う考えもありました。
だが、ダイダラが消えたら、誰の仕業ってことにさ。
まぁ、当然だわな。
俺が名乗れば、俺をダイダラやデェーヴァが襲撃して来るように。
非常に鬱陶しい。
名乗らねば、セリアムの仕業と決め付け、そちらで争いが発生。
それが激化して、世界中が巻き込まれて行くことに。
拉致せずに、殺して死体を残しても同じ。
記憶を誤魔化すことは可能だが、意識して行動していることは、流石に改竄不可能だ。
だから、拉致以外での介入は困難だ。
え?
直接乗り込んだら?
アホぅなのか?
そんなんしたら、ダイダラから敵認定され、常に襲撃されっだろーが!
あれ?
これ、転移門の意識じゃないよな?
なんだ?
はぁ?
今いる亜空間世界を維持している力場の意識?
ん?
意識違う?
AIみたいな物?
ブルータス、お前もかぁ!?
も、えーわっ!
で、この理由をヤーヤマーサ様たちへ伝えたんだがな。
「ふぅ。
つまり、アナタ様が直接的に介入した段階で、争いごとに発展すると?
なればこそ、妾たちに、解決を求めておられる。
そう言うことでしょうや?」
うん、話しが早い。
「そう言うことですね。
祭事は行わないと、セリアム側としては困る訳ですよね?」
まぁ、龍種も居るため、詳しくは告げない。
実はセリアムの住まう世界は精霊力が弱い。
代わりに神力と呼ばれる力が満ちているんだ。
だが、万物の根源は、精霊力を宿した素粒子となる。
つまり、精霊力が薄いと生き辛い環境となる訳だ。
そのためセリアムは、この世界へ干渉して精霊力を得ている訳だな。
コレは、ダイダラやランピアルにデェーヴァの世界も同じだ。
違うのは、ホルトザの世界だけだな。
いや、他にも存在する世界も、精霊力が薄くはないか。
仙世なんかもあるみたいだしな。
色んな世界を巡るのも、楽しそうだぜ!




