まだまだ、説得っうか、説明が続きますよ、なにか?
俺はアカシックレコードについてキリガンタル様へ説明を。
「実は、全ての情報が1箇所へ存在します。
アカシックレコードと言いまして、理が統べる世界の情報が保存されているんです」ったらな。
「まさか、そこから情報を得たとでも?」ってね。
だからさ。
「まぁ、間接的にですがね。
アカシックレコードは情報の保管庫って言いましたが、情報の海、いや、宇宙かな。
膨大な情報が存在します。
有用無用に関わらずです。
ある意味、情報のゴミ捨て場ですかね」
そう告げたらさ。
「そんな場所から有用な情報を導き出すなど、神々でも無ければ無理であろ?
どのようにして、それを得たと言うのだ?」
まぁ、そうなるわな。
「実は、僕へ取り憑いている存在がありまして、その存在がアカシックレコードから情報を得て教えてくれます。
それで、今回のことを放置すると、神々や悪魔まで絡んで来る可能性を指摘されたんです。
私は自由に生活したいし、出来たら普通に暮らしたいんですよ。
だから、騒ぎに巻き込まれるのはゴメンですから。
アカシックレコードでは、未確定未来を変える情報もあります。
この度のヒルゲインは、その情報で動きました。
今回の情報漏洩の肝は、パーファラーサ様に悟られないことです。
ですから、パーファラーサ様ではなく、セムラナート様へ報告して欲しいのです」
そう告げたらな。
「ふむ、我の上司はセムラナート様ゆえ、それは構わぬが?」
「それと、僕も同行させてくださいね」ったらな。
「いやいや、移動をどうするのだ?
我へ乗るのか?」
それも面白いって感じなんだがな。
「いえ。
同行と言うよりは、私が移動手段を提供します。
それにより移動して頂こうかと」
すると、キリガンタル様が笑い始めてさ。
「面白い、小童だ!
その小さき体で、どうやって我を運ぶのだね?」ってね。
だからさ。
「コチラを通って、直接セムラナート様の里へ移動していただきます」ってね。
ん?
転移門?
違う、違う。
転移門は、俺にしか使えないからね。
最初の亜空間なら、生物の時を止めて放り込んでから、目的地で取り出せる。
ただ、手段としては、いささか乱暴かな。
で、転移門が設けた新たな亜空間。
創ったのではなく、虚無を漂っていた隔離空間を確保し、亜空間として定着させたものだ。
今、俺が訪れている世界同様に、転移門に内包されているらしい。
コチラなんだが、時間停止して漂っていた空間の時を解き放ち、現在では普通に動いている。
知的生命体はおらず、俺の世界で言う白亜紀に相当する感じか?
だから、恐竜みたいな生き物が闊歩しています。
つまり、生物が普通に暮らしている世界な訳だ。
で、肝心なのが、亜空間として確保したことかな。
これ、俺の世界からは、転移門からしか行けないんだが、コチラの世界からは、転移門が亜空間へ通り道を開いてくれれば、誰でも行けるんだ。
つまり、ドコからでも亜空間世界へ入れるし、ドコヘでも亜空間世界から出れる、って訳。
そう、ワンクッション挟んだ転移みたいなものだな。
まぁ、楽だけど、普段は使わないかな。
旅する醍醐味がなくなるからさぁ。
だからヒルデガルデさんとの、お出かけには使わないぞ、っと。
「な、な、な、なぁー、なぁーんどぉわぇー
これ、こ、こ、こ、これぇ!」
コ、コ、コ、コケコッコー?
ニワトリかな?
母ちゃんドラゴンが仰天して取り乱すからさ、カヌランダーさんと、キリガンタル様は冷静になったみたいだ。
「ふぅ。
疑っていたが、このような物を見せられてはな。
お主、魔術師の弟子と申しておったが、それだけではあるまい?
本当に、何者なのかね?」
そんなん聞かれました。
前なら普通の一般高校生、っうんだが、いい加減に止めよ、って叱られたからなぁ。
だからさ。
「力ある存在に取り憑かれたヒューマンですよ」っといた。
間違ってないよね?




