さて、オペラの実食ぅ!ハァ?説明?なんのさぁ!
さて、実食って。
「のぅ、藤吾や」
ん?
いきなり、腰を折られたんですが?
「なんでしょう?」
どったの?
「我らの前に置かれておる、茶?かえ?
なんなのじゃ、これは?
茶色い泥水かや?」
なんてこと、言うんですかぁっ!
「それは、カフェ・オ・レ、って言う、歴とした飲み物です!」
アカシックレコード上にて最高のバリスタが入れたカフェ・オ・レを再現した品だぞ!
これ、驚いたことに昭和時代のヨーロッパで作られた品だ。
しかも、ある国の下町で、全く知られてないカフェのな。
地元で愛されていたが、大戦で消えたらしい。
アカシックレコード情報では、この品を超えるカフェ・オ・レは作られないらしい。
そんな素晴らしいカフェ・オ・レなんだがなぁ。
泥水あつかいは、酷くね?
「カフェ・オ・レ?
どう言った飲み物なのじゃ?
藤吾は、何やら黒い飲み物のようじゃが?」
実に不思議そう・・・ハッ!
そうか!
この世界には、コーヒーが無いや!
そらぁ、初めて見るから警戒するわなぁ。
ケーキがコーヒー推しだから、紅茶では負けそうだと感じたんだよね。
だからコーヒーにしたんだ。
でも、コーヒーがダメな人も居るじゃない。
だから、飲み易いカフェ・オ・レにしたのさ。
ちなみに、俺はブラックコーヒーです。
豆はキリマンジャロを中心にブレンドされた物となります。
これ、ジャコウ猫に象などの糞コーヒー豆が混ざってるらしい。
体内で熟成され美味くなるそうな。
実はコレ、アカシックレコード内情報を元に、転移門が最適だと思われる、究極で至高たる逸品らしい。
っか、実在しない、って。
ハァ?
アカシックレコード情報内での最上バリスタが入れる、生涯で1番良い出来のコーヒー。
その豆を、史上最高のブレンドにて。
それが、先程のブレンドらしい。
でな、その香りなんだが、まさに薫るっうヤツね。
飲んでないから味はわからんが、転移門は典雅で雅な味らしい。
分かるかぁっ!
さて、ヒルデガルデさんへ返答だな。
何時も、俺の思考に合わせての時止め、済まないなぁ。
ん?
それは、言わない約束?
はて?
そんな約束したっけか?
首を傾げてると、時止めが解かれた。
なんだったんだろ?
「それは、僕の世界で飲まれている飲み物ですね。
このケーキへも使われています。
少々癖がありますが、好きになれば欠かせなくなりますよ。
この度は、ケーキに合わせて用意しました。
ですが、慣れないと飲み難いため、ミルクと砂糖、蜂蜜で、味を整えています」
このカフェ・オ・レを作った店。
現存時の昭和初期ヨーロッパでは、砂糖はまだ希少だったんだってさ。
まだ蜂蜜の方が、手に入り易かったらしい。
店のパトロンが知り合いに養蜂家がおり、花の種類が異なる蜂蜜を、複数手に入れられたのだとか。
この蜂蜜ブレンドと砂糖とミルク。
それに生クリーム。
コレらをコーヒーへと。
最初は混ぜるだけだったんだが、途中から生クリームを泡立てて乗せるようになったらしい。
これ、全く伝わってなくてな、アカシックレコード内にしか情報がないんだってさ。
まぁ、そんな特別なカフェ・オ・レだとは、伝える気はない。
ただ言えるのは、試飲したら、極上でした。
っか、泡の部分は、きめ細やかなクリーム状でな。
これは、また別の技術が投入されている。
だが、それ以外は、全て、アノ店の味だ。
クリーム状の泡もな。
蜂蜜入りのクリームでなぁ。
この蜂蜜からは、花の香りが薫る。
で、そんな蜂蜜を混ぜたミルクコーヒーが、砂糖の甘さで飲み易くなって口の中へとな。
うん、ケーキなしでも、コレがデザートでも良いかも?
「甘くもコクがあり、しかも酸味と苦味がアクセントに?
ミルクのコクと砂糖かや?
いや、蜂蜜もじゃな。
この華やかに薫る典雅な芳香・・・花、かや?
甘みからして、蜂蜜?
しかし、複数薫るが・・・ハッ!
まさか!
複数の蜂蜜を混ぜておるのかや!」
いや、グルメリポーター?
っか、味で判別したよ、この人!
俺、アカシックレコード情報なしでは、判別する自信はありません!




