オペラ。それは、オペラ座をイメージして作られたらしい?いや、想像力豊かやねぇ!
皆で昼食を摂り、食後のお茶を。
お茶請けは、例の菓子屋にて買ったケーキです。
うん、いつでも再現可能だから、もう買いに行く必要はないな。
で、今日はオペラにしてみました。
これ、ホールで買ったんだが、丸型ではなく長方形だ。
でな、チョコケーキなんだが、金箔が振り掛けられて、キラキラしているんだわ。
いや、なんで金箔?
金は王水じゃないと溶けない。
だからさ、胃液では溶けない。
つまり食べても消化吸収されない訳だ。
食べても意味ないよね?
え?
ケーキなどは楽しむための物?
だから、見た目を華やかにし、目を楽しませることも目的?
ほぅ。
オペラと言う名は、オペラ座のガルニエ宮を由来としている?
そして金箔は、そのオペラ座へと聳え立つ、黄金色のアポロン像に見立てているそうな。
へー
そんな由来がねぇ。
で、肝心のケーキだが、原型は次のような物らしい。
先ずは、アーモンドパウダーを使った、長方形のスポンジ生地を作るらしい。
それへ、コーヒー風味のシロップを浸み込ませる。
これが、ベースだな。
その生地を薄切りにし重ねる訳だが、間には2種類のクリームを挟む。
1つ目は、コーヒー風味のバタークリーム。
2つ目はチョコレートガナッシュ。
これらだな。
この段重ねスポンジへチョコレートのグラサージュを掛け、固まったら金箔を飾るらしい。
あ、グラサージュは、ケーキをコーティングして、ツヤツヤな光沢をケーキの表面へ与える技法らしい。
あー
チョコケーキで、表面がツルツルなヤツか!
あれ、そうやってんだなぁ。
しかし、オペラってチョコケーキだと思ったら、コーヒーケーキなんだな。
ビックリ。
で、これをさ、かなりアレンジしてるんだよね。
アーモンドパウダーを使うのは、同じなんだけど、焙煎したコーヒーパウダーも使用している。
うん、コーヒーの香るスポンジってか?
で、これへコーヒーシロップではなく、コーヒーリキュールを。
そして、このリキュールなんだがな。
作り方が凝っている。
未加水の原酒へ氷砂糖を入れて、焙煎コーヒーを漬け込む。
アルコールが、コーヒーから成分を抽出してくれるんだが、ブランデーの風味が加わり、素晴らしい香りになるそうだ。
そんなコーヒー成分満載なリキュールを、コーヒー風味のスポンジへ染み込ませてあるってか?
で、リキュールにしたせいか、苦味が薄い。
スポンジのコーヒー粉の方の苦味も抑えてしまうようだ。
そして、挟まれるクリームは、3種類。
1つ目はチョコレートガナッシュ。
コレは、定番なんだろう。
2つ目はチョコレートクリーム。
バターは入ってない。
砂糖は和三盆を使用して、淡くチョコの風味が香る品だ。
3つ目だが、コーヒーリキュールとコーヒージャムを練り込んだクリームとなる。
これ、甘みだけでなく苦味もな。
これぞコーヒーっう感じだ。
単独で食べるなら、コーヒーが苦手な人はダメだろう。
ただ、ケーキへ挟み、他のクリームと合わさると、絶妙なアクセントになるそうな。
本当かぁ?
で、時を止めて、食事が終わった皿を精霊力へ分解した後で、新たな皿を精霊力で創り出す。
そこへ魔法で均等に切り分けたオペラを乗せる。
時が動き出すと、食べ終わった皿が突如消え、ケーキが乗った皿が現れたことで、ヒルデガルデさんが、ビックっとなっている。
驚かせたかなぁ?
すんまそーん。
「これは?」
「昨日提供したケーキの残りですよ。
時が止まった空間へ保存しているので、新鮮そのものです。
気になるなら、代わりに食べますけど?」
「阿保ぅ。
我が食べるに決まっておろう。
しかも、昨日のケーキを仕入れた店の品なのじゃろ?
食わぬハズがないわい!」
そうヒルデガルデさんが言うと、精霊様方が全員頷いたよ。
まぁ、あの味を味わったらね。
さて、食べるかな。




