ダルタニャン、東京へ行く
時は17世紀。フランスのブルターニュ地方の小さな村で、青年の冒険譚は始まる。
──はずだった。
何の手違いか、はたまた神の気まぐれか、物語は現代日本……ともまた違う、いわゆる並行世界にて、気持ちのよい早朝より、始まるのだった。
父親「(だんだん近づく)おい、……安。起きろ。何時だと思っているんだ。寝坊だぞ」
安「う……ん。あと5分~」
父親「そのまま寝ているつもりか? 今日東京へ行くって約束だったろ。早く起きろ。じゃないと……(どすの利いた声で)竹刀でシバくぞ」
安「はい今すぐ起きますすみません」
安「って、親父──!? なんでこんなところに……!」
父親「まだ寝ぼけているようだな。さっさと顔を洗って、そのぼやけた顔をどうにかしてこい。そんなんじゃ、富嶺隊長の前に出られんぞ」
安「……ん?」
父親「おい、聞いているのか。安」
安「ちょ、ヤスシって、俺はシャルルだろーが。シャルル・ダルタニャン……ってか、親父、だよな? じゃあ、ここはパリじゃなくて……え? え?」
父親「今度は何だ、寝言か? いい加減にしないと……」
安「うわ、ちょ、やめ、ストップ、ストップ、ストップーーーーー!!!」
安「(独り言)こ、ここはどこだ、私は誰……って、冗談言ってる場合じゃない。マジで思い出せ、ダルタニャン。確か俺はパリにいて、めでたく親衛隊入りをして、あの愛すべき大バカ3人組に祝福されて酒を飲んでいてーー。……そこから先が思い出せない。何で、親父が、ここにいるんだ。親父はとっくの昔に銃士副隊長を引退している。片腕を負傷し、剣を振るえなくなったから、実家に引っ込んで──もしかして俺は、パリじゃないところに、いるとか──?」
弟、妹「にいちゃーん!!」
安「へぶし!! こ、こらー! 後ろから頭突き食らわすなー! こんにゃろー」
弟「準備できたー?」
妹「おとーちゃん、おばーちゃん、みんな待ってるよ?」
安「お、おお……」
安「(独り言)……どうも、この流れから察するに、俺はダルタニャンじゃなくてヤスシって名前で、ここで生活しているらしいな。父親も母親も、記憶にあるそのままなのだが、服や家具、生活様式がフランスのものとはまるっきり違う。なんか、夢を見ているようだけど、さっき弟らに頭突きされたのはマジで痛かったから、多分現実だなこれ……」
母親「ほら、安。もう準備はできてる?」
安「(困惑)……どうなってんだ?」
父親「まだ寝ぼけてるのか?」
母親「しっかりしなさいね。今日は晴れの日なんだから。隊長さんにあったら、ちゃんと挨拶するのよ?」
安「……お、おう」
父親「俺の書いた紹介状は持ったか? 車のキーは?」
安「これか?」
母親「東京に着いたら宿を取るのよ。わかった?」
父親「おい、安、聞いているのか? お前の話をしてるんだぞ」
安「あ、ああ、すまねえ、親父」
父親「ったく。今時分になって、お前を送り出すのが不安になってきた」
安「う……」
母親「気をつけてね。ハンカチは持った? はなかみは?」
安「……あるよ」
母親「おばあちゃん秘伝のあの薬は持った?」
安「あの薬?」
祖母「どんな傷でも塗れば直ぐに治る、煎じて飲めば具合の悪さもたちどころに治ってしまう、キズナオールのことだよ」
安「ばーちゃん……。ああ、あの胡散臭い薬か……。おー。カバンの中にあったよ」
弟「にーちゃん、服、ぶっかぶか! すっげーぶっかぶか!」
妹「カビくさーい。埃くさーい」
安「こらこら、引っ張るな。しゃーねえだろ。親父の着てけって言うんだから……」
父親「ほら、安。これも、な」
安「あっ……これは………」
父親「俺が従士をやってた時に、使っていた剣だ。これを渡すということが、どういうことかわかるな?」
安「……ああ」
父親「家名に恥じぬ働きをしてこい」
安「ああ。わかってる」
父親「せめて二年くらいは持ち堪えろ」
安「二年も三年も十年も、大したことねえよ。……ま、みんなと会えなくなるのは、寂しくなるけど」
母親「いつでも、顔を見せに帰ってきてね」
弟「にーちゃん、行っちゃうの?」
妹「にーに、ばいばい」
安「お前ら、しっかりかーちゃんの手伝いするんだぞ。んで、くれぐれも、とーちゃんの迷惑になるようなことはするな」
父親「お前が言うか」
安「(苦笑い)悪かったよ、親父」
父親「謝るな。感謝しろ」
安「へいへい。……(照れ臭そうに)ありがとな」
母親「ふふ」
安「(笑顔で)じゃあ、……行ってくるよ」
母、祖母、弟、妹「いってらっしゃーい!」
……同じだ。あの日と、全く同じ。
俺、ダルタニャンが銃士隊に入るために、故郷ガスコーニュを離れた、あの旅立ちの日も、こんな風に家族に見送られていた。
あの時と違うのは、着ているものや道具、見える景色、そして使われている言葉。
でも、なぜかそれは俺の意識に馴染んでいて、まるで生まれた時からここで過ごしてきたかのように、そして、行くべき道さえも知っていて……なんか、変な感覚だ。
俺は父親のお下がりのよれよれの服、年季の入った剣、靴、そして帽子を被って、オンボロの軽トラックに乗り込んだ。俺はどうやら、東京へ行かないといけないらしい。……しかし、いくら父が名高い剣士だったとはいえ、その全盛期の服を渡されても、今の流行からすれば、博物館行きの代物だ。この軽トラにしてもそう。田んぼ道を走ったせいで泥だらけだし、ヘッドライトは片方づつ色違いだし、ブレーキ踏むごとに馬の泣くような悲鳴をあげやがる。おまけにタイヤに空気がないのか、縦へ横へ良く揺れる。1番困るのは、車体にド派手な文字で『白斑天号』って描いてあることだな。隣の牛の絵も──正しくは馬の絵らしいが、妹が描いた方がもっとマシな馬になるぞ──親父が競馬で勝った時に、調子に乗ってその馬の名前を塗装したらしい。これで『ロシナンテ』と読むらしいが、俺にはそのセンスは、何世紀かかっても理解できないだろうな。
安「くそ……信号待ちをする度に、通行人からジロジロ見られるんだけど……!? これ絶対トラックのせいだろ! ううー……」
でも、車を走らせてると、だんだんこの景色にも慣れてきて、楽しくなってきたぞ。東京へ近づくに連れて、どんどん景色が変わっていく。見慣れない建物、見慣れない人の服……女性の服の丈が短すぎるのが気になるな……男みたいな服装の人もいるぜ。それにしても、車というやつは、馬を乗りこなすのとはまた違って、なかなか安定していていいもんだ。このナビとかいうお姉さんの声も、便利で親切だ。うん~、面白いな!
俺は途中休憩を挟みながら進み、ようやく東京の県境を越えた時には、もう日は傾いていた。ナビに近くの宿を探してもらい、その案内に従って車を走らせた。
安「それにしても、町行く人がやっぱり俺の軽トラ見て笑ってやがる。ムカつくな。おまけに長い運転のせいで、疲れも出てきた。くそぅ……おい! 笑うんじゃねー!! 向こう行きやがれー! ……ふう、スッキリした」
ようやく安そうなホテルに辿り着くと、俺は愛すべきオンボロ車から降りて、空室があるか確認しに行こうとした。だが、ふと誰かの視線に気がつき、その方向を見ると、ホテルの前で煙草をふかしながら、3人の男が何やら話をしていた。
男1「おい見ろよ、あの馬の絵を」
男2「馬? 俺には牛に見えるな」
男1「なるほど! たてがみがある牛なんだな!」
男2「それで、あれはなんと書いてあるんだ? 当て字とかいうやつか? ……ダメだ。センスがぶっ飛びすぎて、俺には読めん」
露秋「何の話だ」
男1「ご覧ください露秋様。あそこに停まっている、馬とも牛とも言えぬ落書きの、軽トラックのことですよ」
男2「あれに乗ってきたやつも、ププッ。田舎者丸出しって感じで。古くせえ服に、百姓帽子なんかかぶって、きっと金に困って大事な愛車を売りにでもきたんでしょうよ」
男1「そのくせ、腰に剣なんか下げてやがる。あの貧相なガキには相応しくないな。盗んだに違いない」
露秋「よせ。持ち主聞こえる」
男たち「ハハハハ…」
安「ああ、これもなんだか見たことがある流れだぞ……ということは、あの長髪黒髪眼帯髭男はロッシュフォールってことか。あいつはどんな時も俺を馬鹿にしやがる。よーし、今度こそガツンと言ってやるぜ!」
男たち「はははは…」
男2「だが、あの車じゃあそうそう売れそうもない。逆に解体費用を取られるのがオチだ」
男1「売るのが目的でないならば、あんな格好で、あんな車に乗って、いったい東京に何をしにきたんでしょうねえ」
露秋「大方、才能も人脈も金もないのに、街へ出て一稼ぎしようとでも思ったんじゃないか」
男1「まあ、すぐにあの愛車とはおさらばすることになりそうですが」
男2「それで貯金も底をつき、ひと月も持たずに田舎へ帰るでしょうよ」
安「おい、聞こえてるぞ、おっさんたち。何がそんなに可笑しい? よければ、俺も一緒に笑わせてもらいたいな!」
露秋「おやおや。ご自分の車を笑うつもりか。どうぞ、勝手にするといい。俺はお勧めしないが」
安「へええー、俺の愛車を笑っていたのか。それは見過ごせないな」
露秋「何が面白くて笑おうが、こっちの勝手だ。いちいちそれを咎められては、俺はこの先退屈をして死んでしまう」
安「そうかよ。確かに、あんたがどこで何を笑おうと勝手だが、笑われた方は全く面白くないんだよ。あれは見世物なんかじゃない」
露秋「見世物としてやっていった方が、この先楽ができるかもしれないぞ。少なくとも、この滅多に笑うことのない私を、一年分くらいは笑わせたのだからな」
男1「確かに、こりゃ大したものだ」
男2「その通りを1周走ってくるといい。選挙カー以上に通行人の目を惹くだろうよ」
男1「見物料で金儲けができる。いい親孝行じゃないか」
男2「世間の笑い者になるっていう勇気があるのならな」
男1、2「ハハハ……」
安「人を馬鹿にするのも大概にしろ。おっさんら、これ以上はマジで許さねえぞ」
露秋「(挑発的な目で)許さない?では何をする?」
安「……決闘だ」
男1、2「何……?」
男1「なんと。おいおいおい」
男2「決闘だ!なんて、いつの時代のやつだ? 俺初めて見たぜ」
男1「笑えるな。これこそ見ものだ」
露秋「はぁ……これだから、血の気の多い田舎者は。よしておけ、坊や。命を無駄にしないほうがいい。まだ若いのだから」
安「坊や、だと……? 馬鹿にするのもほどほどにしろ! もう我慢切れだ! 俺は、あの時の俺とは違う! 剣を抜け! 俺と勝負しろ!」
露秋「……抜くまでもない(飲んでいたものをかける)」
安「なにっ? ……冷たっ……何しやがる!」
露秋「お前を切るために剣を抜くのが惜しい。さ、見逃してやるから、帰りなさい」
安「おい、あんた、ロシュ……あれ、名前なんだっけ」
露秋「(冷笑)坊やに覚えてもらう必要はない」
安「あんだと?」
露秋「私が相手するまでもないだろう。適当にあしらえ」
男1、2「はい、露秋様」
安「ちょ、まて。敵に背を向けるつもりか! 卑怯者!俺が怖いか!」
露秋「坊やなど取るに足らんと言っているのだ」
安「くそー! 結局このパターンかよ!」
男1「おーい、誰か来てくれー!!」
安「な、なんだ!?」
男1「大変だー、喧嘩だぞー!」
男2「相手は剣を持ってるんだー! 誰でもいい、加勢してくれ!」
安「……おいおい、ちょっと待てよ。なに大勢集まってきてるんだ。これは俺と、そこの眼帯の男との、大事な勝負なんだぞ! 邪魔するなよ!」
男1「露秋様は偉いお方だからな、お前さんみたいなちんちくりんの田舎もんの喧嘩に、付き合ってるお暇はないんだよ!」
安「誰がちんちくりんじゃ平均身長だわボケ!!」
男2「警察も呼んでくれー! こいつ、銃刀法違反で突き出してやる!!」
安「は? 警察?? ちょ、待て、待て待て待て! そんな鈍器で殴るな! 痛い痛い痛い!! 剣もまだ抜いてないのに、大勢で袋叩きとか、卑怯だーーーー!!」
安「(殴られ)うぐっ……ぱたり。」
そして、夜。
安「(意識を戻す)……つ……ててて……。んな! 気絶してる間に、すっかり夜じゃんかよ!! くそー。さっきの声は夢か……ってか、なんだこれ。ぐるぐるに縛られてるんだけど……このっこのっ」
支配人「大丈夫かい、お前さん?」
安「んあ? ……誰だ、あんた」
支配人「このホテルのもんさ。あのお方に立ち向かうなんて、無謀なことするから、そんなことになるんだ。ほれ、今日の余りの魚のフライ。食うか?」
安「う、うんうん。いいのか? めちゃくちゃ腹減ってたんだ。あーんぐっ(食らいつく)」
支配人「活きがいいことで。これだけ元気なら大丈夫か」
安「ふぉふぉふふぉふぉふふぉ?」(ロッシュフォールは?)
支配人「待っててやるから、食べてから喋んな」
安「ごくん。あいつはどこに行った!」
支配人「あいつたぁ……露秋様のことか?」
安「眼帯のいけ好かない男だ!」
支配人「あの方なら、もういっちまったよ。とっくの前にな」
安「くそっ。今度見つけた時はタダじゃ済まさねぇ。あいつはここでは、一体何者なんだ?」
支配人「こらこら、あいつなんて言うもんじゃねえよ。あの方は露秋峰隆様。東京でも指折りの有力者だよ。利宗様とも親交があるようで、あの方に刃向かう者は国家の反逆と同じようなもんだ。それをあんた……」
安「なんでもいいけど、権力があるのをいいことに、人を馬鹿にするとこが俺は気にくわねえ。有力者ってことは貴族なんだろうし、金に物を言わせているんだろ」
支配人「滅多なことを言うもんじゃねえよ。死にてえなら別だが」
安「……(不機嫌に黙る)」
支配人「そら、縄を解いてやる。朝までこのままじゃさすがに可哀想だ」
安「お……悪いな……んんっ(伸びをする)あー」
支配人「ところでお前さん、今夜の宿は決めてるのかな?」
安「そうだ、もうこんな暗いじゃねえか。さっさと寝るとこ探さないと」
支配人「そんならうちに泊まればいい。部屋はもうほとんど埋まっちまったが、一番安い部屋なら空いてる」
安「ありがたい。助かった」
支配人「一泊3万円になりまーす」
安「……へっ?」
支配人「冗談冗談。3千円ね」
安「は、ははは……」
俺はベッドで一杯一杯の狭い部屋に案内された。疲れ切っていたので、そのままベッドに倒れ込み、次に目を覚ますともう朝だった。よく寝て頭がスッキリすると、今までの状況を整理する余裕ができた。にわかに信じがたいことだけれど……俺は今、元いた世界とは違う世界線にいて、あの日と同じことを繰り返しているとすれば……。もしかすると、俺はあの日と違う結末に辿り着けるかもしれない。つまりは、ミレディの野望や、コンスタンスの死を止められるかもしれない……。俺は、そんな淡い期待を胸に抱いた。
安「ん? あれ? なんか剣、軽くないか? (抜く)ああー!? 剣、折れてるじゃん!! くそ!! ロッシュフォールのやつ、ご丁寧に半分に折りやがってーーー!!」
隣室女「ちょっと煩いわよ!!」
安「す、すんません……はあ。これ、どーしよ」
俺は肩を落として、ふと窓の外を見た。そこからは表の通りが見えるのだが、見覚えのある男がいることに気づいた。昨日のロッシュフォール改め露秋なんたらとかいう眼帯野郎だ。黒塗りの高級車に身をかがんで寄せ、窓越しに誰かと話している。
安「そうだ、あの時も……よし、文句つけてやる……!」
俺は剣を掴んでパッと部屋を飛び出し、通りにおどり出た。そのまま再び決闘をふっかけようと思ったが、何やら露秋の神妙な表情が気になって、建物の陰に隠れて様子を伺うことにした。……高級車の中に乗っているあの美人は……おそらく、ミレディか。
美女「それで」
露秋「すぐにまた戻り、潜り続けろとのことだ。そして、金馬が向こうを離れたら報告するんだ」
美女「連絡手段は、いつもの通りで……」
露秋「それでいい」
美女「で、あなたはどうするの」
露秋「私はこのまま都市へ戻る」
俺が2人の様子を観察していると、後ろから不意を突いて殴られそうになった。俺はその気配を察すると、振り向きざまに相手の腹を殴り、返り討ちにした。本来の世界線なら、俺はここで気絶していたはずだ。一本取った気になって、俺はガッツポーズした。
美女「何、どうしたの」
露秋「放っておけ。ネズミが一匹チョロチョロしていたのを、部下が捕まえたんだろう」
美女「それって、さっき話してた坊や?」
露秋「おそらく。……無鉄砲にも喧嘩をふっかけてきたから、従士隊の差し金かと疑ったが……奴の持ち物などを見る限り、本当にただの田舎者のようだ。そもそも、あんな子供を、富嶺が使うはずがない」
美女「ま、人様の荷物を勝手に見るなんて、紳士のすることじゃないわね」
露秋「あなたがやっていることを真似ただけだ」
美女「……まあ、なんでもいいけれど、今回の件、急ぎなんだから、くれぐれも用心してね。失敗は許されないのよ」
露秋「その言葉、そのままあなたにお返しする」
美女「私は刺客なんて怖くない。死んでも任務はこなす気持ちでいるもの」
露秋「恐ろしい女だ。いつか死霊となって、枕元に現れるんじゃないか」
美女「例え死んでも、あなたの寝室には行くものですか」
美女……ミレディはそう言うと、車を発進させた。話を聞く限り、俺の記憶は奴らにはないようだ。俺は剣のことで文句を言ってやろうと飛び出そうとした時、後ろから声をかけられた。
支配人「お客さーん。支払いがまだですよー」
安「どわっ!(ひっくり返る)」
支配人「またひっくり返ってら。おたくは、地面に倒れるのが趣味なのかい?」
安「うるせえ、ほっとけよ……(泣)」
結局ロッシュフォールは逃してしまい、俺はホテルを出て、軽トラを見ながら、ため息をついた。とりあえず、トレヴィル隊長の屋敷へ行こう。隊長なら、きっと、俺のことを覚えているだろう。これからのことも、隊長と相談して決めればいい。……くぅ、無性に会いたくなってきたじゃねえか。くそぉ、トレビル隊長ぉお!






