第79話 皓達との合流、そして雪咲への歪み過ぎた感情
どうも、秋水です。
投稿期間が空いてしまい、申し訳ないです。
今回は、アメノウズメ視点と雪咲視点の2つがあります。
雪咲が連れ去られてしまい、その場に残されたリィナとアメノウズメ。アメノウズメは悔しそうに表情を歪め、リィナは何がなんだか分からないような顔をしていた。どうしようかと考えているも、そうはさせてはくれなかった。街の入口付近に、馬車と数匹の馬の駆ける音が聞こえたのだ。
「こんな時に……」
アメノウズメは街の門のすぐ近くへと急行してみると、そこには大人数の人集りができていた。しかし全員街の人ではなく、雪咲のよく知った人物の連れだということがすぐに分かる。なぜなら、その本人が馬車の中から出ていたからだ。
「貴方は確か……」
その人物の側へ転移し声をかけてみる、その人物は別に驚いた様子を見せずに振り向く。そしてアメノウズメの姿を見るなり、場の雰囲気が少し変わる。
「貴方は確か雪咲と一緒にいた……」
「アメノウズメです」
「……貴方が一人という事は、雪咲は別行動ですか?」
「お察しが良くて助かります」
その人物とは、皓達の事だ。
「しかし、何故急にこの街へ……?」
「夜も更けてきたし、近くの村の付近で野営しようかなと思った矢先この街を見つけましてね」
「成程……」
皓は仲間達に、街にある宿屋を探して出来れば止めてもらうことを頼むよう指示を出す。そして眞弓と冬望とアーシュとユリナは、既に馬車の中で眠ってしまっていた。それを警護するかのように、馬車の近くには皓とグランが立っていた。その皓のすぐ近くに、アメノウズメが居る状態。
「それで、一体そっちは何があったんですか?」
「そうね……一応話しておかなければいけないわね……」
アメノウズメは、皓含めその場にいるグランにも事の顛末を伝える。雪咲が攫われたという所以外グランは首を傾げて?を浮かべているだけだったが、皓は雪咲を連れ去った犯人の名と特徴を聞いた瞬間顔色が変わった。
「あいつ……まだ諦めてなかったのか……!」
それは怒りでもあり、憎しみにも似た感情が孕んだ声だった。その様子に驚いていたのは、隣に居たグランではなく馬車の中で眠っていたはずの4人だった。その驚きの意味が、どういう意味なのかはまだ誰も知る由もなかった。
一方で雪咲の方ではというと、丁度目を覚ましたところだった。だが両手足が太い紐のような物で固く縛られていて、どうにも出来そうになかった。
”何だ……この縄みたいなの……”
魔力を込めて引き千切ろうと試みるが、まずその魔力自体を感じ取ることができない。感じ取るだけではなく、込めることすらもできなかった。
”まさか……”
「あら、起きたのね。おはよう、お兄ちゃん」
縛っているものを引き千切ろうと奮闘している中、いつの間にか玲那はすぐ近くでクスクスと笑っていた。
「……この縄、縛った物の魔力を封じる奴だろ?」
「流石、洞察力は相変わらずね」
クスクスと笑っては、一歩ずつ着実に近づいてくる玲那。雪咲は特に取り乱すこともなく平穏を保つことができていた。だが額からは冷や汗が滝のように流れ落ち、心臓の鼓動と呼吸は早くなっていた。
「ふふっ、もう死にそうな顔……」
玲那はスッと顔を近づけ、雪咲の胸にそっと手を触れ膝の上に向かい合うように座る。
「可愛い……もう何処にも行かせはしないんだから」
その言葉に雪咲はゾッとしたが次の瞬間……何かとても柔らかいものが唇に押し付けるように触れていた。そして気付く、自分が今どういう状態になっているのかに……。
次話、更に玲那は狂っていく。そして、アメノウズメと皓達はどう動くのか。




