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私は"あらすじ"をこう書きました。  作者: せりざわ。
主に女性向けのラノベレーベル
7/14

「黄泉国奇譚」のあらすじ(ロマン大賞 二次通過)

2014年コバルト・ロマン大賞応募 二次通過

 中学三年の皆川秋尋みながわ あきひろは、ある夢を見ていた。数日前に受験した英徳高校の入試の夢だった。

 その場には、昨夜から行方不明になっていた幼なじみ、大崎青衣おおさき あおいの後ろ姿があった。

 青衣を捕まえる。そう意気込んで、問題用紙に視線を落とした秋尋は、固まる。

 あなたを殺したのは誰ですか、そう問いかける問題だったからだ。秋尋は自分が死んだことを思い出す。


 次に目覚めたとき、秋尋は列車に乗っていた。死者の魂を黄泉ノ国に運ぶ黄泉路列車だった。同乗していた少年トトキに、自分を殺そうとした青衣に真意を確認するため、黄泉ノ国へ探しに行く、と意気込みを見せた秋尋だったが、トトキの反応は冷ややか。

 黄泉ノ国に棲む大百足の襲撃で列車から落ちた秋尋は、シラヌイという鬼と出会う。シラヌイは秋尋から別の人間の匂いを感じる。

 

 迎えに来たトトキとともに列車に戻り、黄泉ノ国の駅へ降り立った秋尋。英徳高校の外観をした湯殿で、魂の損傷を癒す湯に入る。

 その夜、秋尋はトトキに真実を語る。ほんとうは自分が自殺を思い立ち、青衣を巻き込んだのだと。

 話を聞いたトトキは、生きてやり直せばいい、と優しく告げる。

 秋尋は再び入試の夢を見る。次に現れた問題は、青衣の元同級生で、中一のとき自殺した沖野という少年についてだった。

 

 翌日、青衣を探して街に出ていた秋尋は、サキという生首だけの女性に追いかけられる。現世に手紙を出したいというサキに、半ば無理やり使いに出された秋尋は、文具屋で沖野に遭遇。彼の口から、青衣のせいで自殺したのだと告げられる。

 青衣に対し、疑心暗鬼になる秋尋だったが、サキに励まされ、青衣に会いたいという想いを強くする。

 その夜の夢で、青衣の後ろ姿を見つけた秋尋は、たまらず「一緒に帰ろう」と呼びかける。しかし青衣に拒まれる。

 

 目覚めた秋尋は、七つの岸が近付く彼岸会を目にする。黄泉ノ国の女神イザナミが目覚める日だという。浮かれる集団を横目に、青衣が現れる夢の話をしたところ、トトキの態度がおかしくなる。

 青衣は秋尋の夢に隠れている。そう指摘され、再び夢の中にもぐった秋尋だったが、青衣を探しているのはトトキも同じだった。

 早々に目覚めた秋尋は、どうして二度寝したのか思い出せなかった。トトキから青衣が見つかったと教えられ、意気揚々と列車に乗るが、そこで再会したシラヌイから、青衣に対する殺意を指摘される。

 

 親が離婚し、卑屈な想いを抱いていた秋尋は、周囲から大事にされている青衣を心の底では嫌っていた。そして、入試に落ちた失意の中で、青衣の首を絞めて殺したのだった。

 秋尋の夢に隠れていた青衣は、秘密裏に寿命のすり替えを行っているトトキによって死者となり、秋尋の前に現れる。

 青衣を生き返らせるため、自分の持ち物の交換を行い、それと同時に生死を交換した秋尋。

 

 生き返った青衣だったが、秋尋のいない世界に見切りをつけ、再び黄泉ノ国へ戻ろうとする。そこへ現れたシラヌイは、青衣のもつ悪夢に秋尋を引き込めばいいと誘う。

 一方の秋尋は、死出の旅を前に沖野のもとを訪ねる。そこで、青衣の優しさを教えられ、再び青衣に会いたいと願う。

 トトキとともに女神イザナミの屋敷を訪ねた秋尋は、トトキが、妻のために他者の命を奪っていたと知る。

 女神に会い、夫イザナギへの想いやりに触れたのも束の間、悪夢に捕まった青衣を助けるため夢の中に飛び込む。青衣は幼いころ兄のセイタを亡くし、繰り返し悪夢を見ていたのだった。

 

 青衣を悪夢から解き放った秋尋は、女神やシラヌイの計らいで、黄泉ノ国の使者として現世に戻ることを許される。

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