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少女と刑事さん  作者: 悪死姫
2/2

誘拐と傷

望月Side


「立花の家に脅迫電話が!?」


『身代金100万を渡さないと命がないとの事。あと、連続女性殺人事件の真犯人は俺とかと言っていたそうです。ただいま、海月ちゃんの行方を探しています』


立花の家に掛った脅迫電話。

海月さんのお母さんは倒れて入院中。

精神的ショックと聞いた。

俺と春輝先輩、その他の刑事で張り込みをして電話を待った。

海月さんが誘拐された理由はなんなんだろう。


海月Side


痛い。

助けてよ。

光が漏れる一室で目を覚ました。

手足には冷たい鎖。

血生臭い部屋で吐き気をこらえる。

壁には血が沢山。

動くたびに鎖が鳴る。


「痛いっ…助けてよ…春兄ちゃんお兄ちゃん望月さん…」


『フッ…お兄ちゃんって逮捕された真守か?お前を殺してやろうか』


気づかれた!?

靴の音に交じって私に話かける声。

怖いよ…。


「殺さないで…あと、これを取って!馬鹿野郎」


怒声を上げた瞬間お腹を蹴られた。

抵抗してやる。


『真守を犯人にしたのは俺だぁ。いいだろ?家族は消えて行くのを見て。お前には100万がかけられた。親が金を払わなかった時点でお前はあの世行きだ。ここで殺された女と仲良くできるだろうなぁ…あぁ、でも今、殺すのもありだな』


「馬鹿って言ってるでしょうが!私は死なない…死にたくないんだからぁ!」


ードカッー


また、殴られたんだ。

痛すぎてどうでもいいや。

大丈夫助けはくるよね。


望月Side


『犯人からの電話です』


【身代金は用意できたか?期限は明日の昼までだ。命が無くなってもいいなら今から殺す。聞け、此奴の悲鳴を】


電話に交じって人を殴る音が聞こえて来る。

その中には泣きわめく女の声。

海月さんが殴られている?


【どうだ?言い悲鳴だろう。昼までに身代金を渡さなかったら電話で殺人の音を流してあげようじゃないかい!】


電話が切れた。

刑事は何処からの電話かを特定し始めた。

早く助けてやりたい。


「特定できたか?」


『望月…慌て過ぎ…好きなのは分かるけど。相手は高校3年生の18歳の女子だ』


「好きとかじゃないですよ。春輝先輩」


『特定できました。○×県大鈴おおすずになる、廃ビルです』


『そこの大鈴って誰も住んでない街だろ?なんでそんな場所に…』


「経済的に破たんしたんじゃなかったっけ…?」


『明日の、昼頃に現地突入だ!』


犯人は何故、電話は警察と分かっていながら電話を続けるんだ。

まるで、逮捕をしてくれよ、と言っているもんだぜ。

作戦会議をしながら立花家で一夜を迎えた。

寝つけなかったが寝ないと体力的にもしんどい。

2日と言う短い期間で上手くいくのだろうか。


助けて。

助けてあげるから今すぐ。


海月Side


電話の声が聞こえた。

身代金を渡せ?

場所は〇×県の公園。

助けてくれるのかな。


『…身代金を渡すってよ。でもなぁ、警察は此処に来ると思うんだ。だから、死ね』


私の身体から血が出るまで殴る。

痛みが麻痺している分血が怖くなってしまう。


「痛いっ…あああああああああああああああああああああああああああ!!!!」


声にならない悲鳴を上げながら意識を失った。


望月Side


『拳銃装備完了』


ビルには数人の警官が入る。

拳銃なんて使いたくはないけどしょうがないな。

ビルに入ると1個1個のドアを開ける。

身代金を渡す班は成功するだろうか。


「この部屋怪しいな…」


怪しいと思った部屋に突入すると壁には血がついている。

この部屋で殺人が行われていた?

部屋を進んでいくと鍵がかかった部屋を発見。

拳銃を使い鍵を壊した室内で見たのは血で染まってる空間。

懐中電灯を頼りに奥に進むと鎖で繋がれ、血を流している海月さんは発見した。


「立花海月発見。本部に連絡を」


声をかけても動かない。

呼吸はとぎれとぎれ。

痣が生々しいほどくっきりしている。

頭から血流してる。

早く病院に連れて行かないと。


『海月ちゃん!?犯人…許さねぇからなぁ』


「病院に連れて行かないとですね」


俺は海月を抱えて救急車が来るのを待っていた。


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