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第六十二話 レイドモンスター? 反撃開始!!

 遅れました!


 夏休みが終わったと思ったら、台風シーズンの到来!!

 その事後処理が大変でした!


 9月11日 誤字の修正をしました。

 荒野を通過中に、モンスターの群に襲われたボクたちは、苦もなくソレを退けます。もう少しで戦闘が終わるその時、巨大なモンスターに襲撃されました。


 現在のボクはミイに指示を出し、巨大なモンスターと戦うと決めたのですが、未だにレックス(仮)の火炎放射は続いています。

 終わる気配を見せない火炎放射ですが、それはミイの攻撃で止められることになりました。


「えぃ!」


 魔導弓の第3の矢である『魔法の矢(マジックアロー)』を、ミイがフルチャージで射たからです。しかもミイは、『燃える氷の矢』を放ったのです!!


「(あれってもしかして──魔導弓の矢と、〈精霊魔法〉を混ぜ合わせたものじゃないのでしょうか?)」


 ミイの射た矢は土の壁を大きく迂回し、炎の中に飛び込みます。


 ボン!!!!


 大きな爆発音と同時に、火炎放射が止まりました。レックス(仮)の口からは黒い煙が上がっています。恐らくは、大きく開いていた口の中に矢が飛び込んだのでしょう。


「──あれぇ? なんか『爆発』した?」


 詳しい原理は置いておいて、その爆発の原因は『水蒸気爆発』だと──予測します。


「マオ! さっきの爆発は何だ!?」


「──耳が痛い」


 シアは、大急ぎでこちらに駆け寄ってきます。どうやら、少し吹き飛んだようです。


「お姉様、先ほどの爆発は──」


「はい。ハルの予想通り、『水蒸気爆発』の線が濃厚です。

 ですが、検証はあとにして、攻勢に出ます!!」


 ミイの方を向き、その頭を撫でます。ビクンっと跳ねましたが、撫でたのがボクだと分かると、表情を緩めています。

 ボクは一頻(ひとしき)り撫で終わったら、戦線に加わります。相対するモンスターの巨体に威圧されそうです。


「一番防御力が低いのは口の中、目、耳の穴──といった感じでしょうか?」


「口の中が一番ダメージを与えられそうですが、高さ的に難しそうですね」


 そこは、ミイに弓で攻撃してもらいましょう。黒竜から比べたら、1回り──下手をすると2回りくらい小さいです。

 ユウキから聞いた話を思い出しながら、対応策を考えます。


「──シアとキキは、ヤツの尻尾を切り落とせるか、この薬を試してください」


 ボクが渡したのは、あるモンスターの体液から精製した薬です。

 体液といっても『強酸性の唾液』なのですが、それを〈調薬〉〈上級錬金術〉のスキルをフルに用いて完成させました。


 その融解性はかなり高く、第1の街で最硬のロックスを『融かして』しまいました。何度かの実験の末、この薬は空気接触(・ ・ ・ ・)により、その融解性を発揮すると判明しました。

 一番の問題が、その尻尾を切り落とすor融かす為の量が"圧倒的に足りない"ことです。


「──これは?」


「名前はまだありませんが、仮で『融解液(ドロドロ)』としましょう。これは瓶が割れ、液体が触れた物体を融かします。

 効果は10秒ほどで、その効果時間内に触れたものも融かします!」


 キキの目が大きく開かれます。本体に影響はないVRとはいえ、ゲーム内での痛みは色々な形で出てきます。

 そんな(モノ)に触れた場合、手は『超重度の火傷』としてシステムに判断されます。そうなると一時的ですが、一定以上の重いものや、拳で殴ることが出来なくなります。


「ですので、キキが素早くヤツに近寄り、4本ある瓶を等間隔尻尾の付け根にぶつけてください。

 その後キキは、レックス(仮)の注意を引き付けてください!


 シアは10秒以上が経過したら、双斧で斬りつけてください!! 上手くいけば大ダメージを与えられ、部位破壊を起こせるかもしれません……」


「わかった!」


「──了解」


 2人は頷き、レックス(仮)に向かって駆け出しました。その姿を見送ったボクは、ポーチからあるモノを取り出しました。


 それは矢筒に入り、しっかりと封がされています。


「(まさか──冗談半分で作製した『コレ()』を使うことになるとは、思いませんでした)」


 ボクが取り出したのは、『対竜域戦』の"竜特効"が偶然付いた矢です。この矢は、偶然の産物(・ ・ ・ ・ ・)で現時点では、唯一生産された『竜』に対する装備。

 ──その数は、『10本』でこれを多いか、少ないかは人それぞれで違うでしょう。


「ミイ、この矢を使ってください」


 ボクは矢筒ごとミイに渡します。渡されたモノの封を開け、中身を確認しています。


「──ねぇ、これって……」


「現時点で、一点仕様の使い捨て(ワンオフ)の矢です。

 量産が出来ないか頑張ったのですが、この10本以上は作り出せませんでした──」


 矢の詳細は次の通りです。


竜滅の矢(メイベル)】 竜を滅ぼす為に特化しすぎた矢。竜以外には木の矢にも劣る。射手の〈弓〉スキルが高いほど、威力補正がある。 ランク ー レア ー ATK+20

 ※レベル10毎に2%の威力上昇補正(ダメージアップ)



 ミイのスキルは、〈弓〉→〈長弓〉と上位進化しています。

 それだけでも、5×2=10%、〈長弓〉は昨日の時点でLV30になったという話なので、3×2=6%で合計16%の威力上昇ですね。


「ミイ──少しでも威力を高める為に、"チャージ"をしてください。もちろん『最大威力』で!!」


 ボクはミイにそう指示します。

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