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第六十一話 トラップ錬成と、レイドボス?

 9月7日 修正をしました。

 皆さんはトラップ錬成に関して聞きたいことがあるようですが、この場所で話すのは危険なので中継点にある『セーフティーゾーン』まで待っていただくようにお願いしました。


「(それにしても、予想以上に素材の消費量が多かったですね──。使用した素材が、そこら辺(・ ・ ・ ・)にあるものでよかったです)」


 ボクは心の底から思いました。スキル構成が〈生産系スキル〉固められていたからこそ、必要なものは自前で用意(・ ・ ・ ・ ・)出来るからです。

 普通に購入していた方だと、すぐに資金が尽きてしまいそうです。ボクの攻撃手段は〈錬謀術(トラップ錬成)〉がメインで、〈罠士系〉で覚えたアーツは全て使用不可(・ ・ ・ ・)になってしまいました。


 まあ、贄に差し出したスキルなので、当然のことなのでしょう。補足するなら、1から育てるならスキルを再取得すれば問題ないです。


 中継点までの道中に出現したモンスターは、デザートオーク・スコーピオン・グレースライム・チビレックス・アースゴーレムです。

 幾度かの戦いの中でトラップ錬成を使用してみると、以下のことが判明しました。


 ・使用する素材は『自然もの』で、モンスター由来の素材は使用出来ません。


 ・効果範囲は術者から最大2m。熟練度次第で拡がるように感じました。


 ・スキルが有効なのは"命を持たないもの"で、"命を持つもの"には無効です。この有効の範囲はアースゴーレムはOKで、チビレックスはNGでした。

 以上から『血』が体内で巡っているか──が、判断基準になるかも知れないと思います。


 ・連続使用が出来ることです。その分、素材は消費し続けます。



 対モンスター戦で確認したことから、『素材のストックがある限り、MP・クールタイム・詠唱が不要』と理解しました。

 これは、MP不要=素材、クールタイム不要=消費量2倍、詠唱不要=素材再利用不可とボクは考えました。


「マオ! モンスターが目の前から来るよ!!」


 ミイの言葉に、ボクは戦いの準備をします。やって来るモンスターはチビレックスとスコーピオンの群れです。

 30体を越えそうな群は、速度を落とさずに走ってきます。瞬く間に距離が5mを切りました。


「ボクが足止めをします! その隙に攻撃してください!!」


「「了解!!」」


 シアとキキの返事を受け取り、準備に入ります。


 赤土の大地に手をつけ、イメージを固めます。今回使用するのは『木材』で、大地に根を張り、地上に伸びる部分が絡み付き、動きを封じるようにイメージします。


 効果範囲の2mを越える寸前に、発動させます。


「──『トラップ錬成』!!」


 大地から一瞬にして芽吹いた蔦は、駆け抜けようとするその足に絡み付き、一気にその動きを止めます。

 スコーピオンは間接部分から『ギチィ!』と鈍い音を立て、チビレックスは足をいきなり封じ込められたことにより、前のめりに倒れ込みます。


 そんな隙を見逃さない教育をした、シアとキキは斧と拳(得物)を振りかざし、薙ぎ払い、追い詰めるその様子に感心します。


 皆さんの武器は一新していたので、攻撃力的な面では問題はありませんでした。


 唯一の問題点は、何を隠そう『防具』です。

 防具を作ろうとしても、『コレ!』と言った素材がありません。それがこの先にあるなら、ボクはそれで作りたいです!


 ミイの弓が遠くからチビレックスの目を穿ち、攻撃の妨害をしています。ハルはミイの補佐として、モンスターの接近をさせないように、上手く立ち回っています。


 ボクの妨害攻撃後、モンスターに突貫したシアとキキは、シアが双斧でスコーピオンの毒尾を斬り飛ばし、アニマルモードを発動したキキの一撃で沈んでいます。


 皆さんの立ち回りを見ていたボクの目に、遥か後方から何か(・ ・)が向かってきたのを見付けました。かなりの距離があるのに分かった理由は、そのモンスターが桁外れに大きいからです。


「エリアボス──なんて生易しいものじゃ、ないですよね?」


 モンスターの大きさは、恐らく10……15mはあるでしょう。外見は、チビレックスを大きくしただけのようですが、その身から放つ威圧感は半端じゃないです!!


「────ッ!? もしかして、コイツは……」


 ボクの脳裏には、『荒野のエリアボスを越えた、レイドモンスター級のボス』の話を思い出しました。

 この荒野のボスを倒したと言う報告は上がっていません。それなのに荒野の先の情報があるのは、良くも悪くも『人柱作戦』というものを発案した、"ユウキの脳みそ"を疑いました。


 いくらゲームでも、スキルの経験値が貯まったとしても、ボクには取れない手段です。


 勝てない! と言い訳を言うのは簡単ですが、ボクの中にあるナニかは『レア素材ゲットです!!』という、今までのボクからは考えられない思考を導いています。


「(表皮はかなりぶ厚そうですね。それよりも……口から火が漏れてませんか?)」


 暢気な事を考えていたボクは、背筋がゾクッとしました!


「皆さん!! ボクの近くに来て下さい!!」


 4人が反応してボクの周りに集まったとき、レックス(仮)の口から火が放たれました。火炎放射器ではないくらいの火力です!

 その瞬間"ゴ○ラ"を思い浮かべてしまいました。


 皆さんが集まるのと同時、炎が眼前に迫って来ました。


「『トラップ錬成』!!!!」


 全力で防壁の錬成をします! 素材の残量はガリガリと減っていきます。まだ量はあるので、心配ないですが──威力が強く、炎が熱いです!!


「──マオ、熱い」


 キキが一番最初にギブアップしました。ミイもシアも暑そうにしています。チラリとハルを見ると、平然としています!? 汗すら流していない!!

 レックス(仮)の火炎放射より、ハルの方に脅威を感じました。


「ミイ! 狙撃の準備をしてください!!」


 反撃の為に、皆さんに指示を出します。

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