第五話 掲示板での一コマ
6月20日 誤字・脱字の修正をしました。
7月20日 誤字の修正をしました。
ボクたちが確認していた掲示板では、このようなことが話されていました。
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『有望な新人について』語るスレ
カイ:ここでは『有望な新人』を語りたいと思う。荒らしや、サラシなど、誹謗中傷はNGだ! 守って欲しい!
セイ:当然ね! わたしも見かけたわ。βであったイベントで優秀賞を取っていたチームが居たじゃない?
エル:たしか”天の覇者”だっけ? βで唯一『グリフォン』をティムしたテイマーがギルマスをしていた?
セイ:そうよ。一応知らない人のために、そのとき撮ったスクショを貼っておくわ。
(画像)
トン:俺、ベーター落ちたからありがたいね。……おや?コレってCMで流れていたPVの人じゃないのか?
クウ:私も見たわ! PVを観たときにとっても格好良くて、正直憧れたわ!
グンちゃん:俺もそうだぜ! あの颯爽とした佇まい。俺は彼に憧れて『テイマー』になったんだ!
クウ:グンちゃん>奇遇ね! 私も『テイマー』を選んだわ!
カイ:でも彼に憧れてテイマーになった人には申し訳ないが、彼はそう簡単にクランには加えてくれないだろうね……
セイ:確かにそうね。βのときも条件が厳しかったから……
グンちゃん:参考までに……どれくらい厳しかったのかな?
クウ:あ! 私も知りたい!
カイ:わかった。条件は厳しいが、頑張ってくれ。
一・メインスキルに『テイマー系』のスキルが五つあること。
スキルスロットに関しては、依頼項目にある『ミッションのクリア』で増えていく。
二・スキル<魔物使い>を、一回進化させる。
これはゲームをしていれば、簡単に達成出来ることだな……
三・二種類のモンスターを同時に召喚出来ること。
これが”かなり難しい”モノになる。簡単に言って『解放クエスト』のクリアになる。
悪いが内容はわからない。
以上三点がβのときの条件になる。あくまでも参考にしてくれ。
グンちゃん:カイ>ありがとうございます!
クウ:カイ>ありがとうございます!
トン:話を折って申し訳ないが、『クラン』はもう作れるモノなのか?
セイ:現状ではまだね! βからして『第三の街』までは作れないんじゃないかしら?
カイ:俺もその考えに同意だな。リアルでも一ヶ月もかからないで、解放されそうだな。
グンちゃん:それまでにレベルアップしときます!
クウ:私も同じく!
セイ:話がズレたけど、彼のところの新人は『実妹』らしいわ。
エル:『妹‼』イイ響きですね! 一人っ子なので羨ましいです。
セイ:本人に了解を得て、スクショを撮ったので載せるわね。
(画像)
カイ:見たけど……この子あったことあるな。
バーク:女神様がおる~~~。
いっちゃん:リアルそのままのアバターだけど、こんなに美しいなんて……(ハァ~
セイ:このゲームは”題名に偽りなし”だから、変更できるのって『髪』『髪型』『肌の色』しか出来ないから、リアル割れもするしね。
ハン:こんな子が彼女だったら楽しいのに!!
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カイ:これでめぼしい新人は全部かな?
オーガ:てぇへんだ! てぇへんだ! 作業場にすっごいのがい!!
セイ:落ち着きなさい! 先ずは深呼吸よ!
エル:ひっひっふ~~
バル:それは”ラマーズ法”
オーガ:落ち着いた。
バル:落ちついたんかい!?
セイ:で? 情報をチャキッと出しなさい!
オーガ:俺は鍛冶の生産で『共同作業場』に行ったんだが、そこにいた『銀髪幼狐』がいたんだ……
カイ:『妖狐』でなくて?
オーガ:そうだ。 あの姿は『幼狐』としか言いようがない
セイ:子供のプレイヤーってこと?
オーガ:おそらくな。130cmもないと思う。作業台からやっと頭が見えたくらいなんだ
カイ:結構小さいな……保護者っぽい人は居なかったのか?
オーガ:彼女独りだった。念の為に声をかけようとしたんだ
ハム:ほう! 幼女と聞いて参上だ‼
クウ:ロリコンはお帰り下さい
ハム:俺たちをペド野郎と混ぜるな! 俺たちは温かく見守る『ロリコン紳士』だ!
カイ:ハムのことは置いておいて、オーガ話の続きを頼む
オーガ:皆は『丸太』を『角材』にするときどうやっている?
セイ:話が飛んだわね……。~ん、一般論では<木工>のアーツ『加工』でパッとしない?
エル:基本的にそれしかないよな?
オーガ:その『銀髪幼狐』は『斧』を取り出して、「ズバン‼」と丸太を切ったんだ
カイ:はい?
セイ:え?
エル:え?
クウ:え?
グンちゃん:なんと?
ハム:踏まれたい……
オーガ:一人変なのはいるが、丸太を角材にして”微笑んで”いたんだ。その角材から”杖”を削り出したんだ
カイ:普通だな
エル:『加工』では杖を作れない以上、誰でもそうなるね
オーガ:じゃあ完成品を「何か気にくわない」と言って保留するか?
セイ:市販のモノより性能が悪かったのじゃない?
オーガ:詳しくは解らないが、『現時点の最新作』くらいの性能があるっぽかったぞ?
ハム:その幼女のスクショないのカイ!
オーガ:悪いがない。なんて言うか……めっちゃ入りにくかったんで、外から見てんだ
ハム:進行形!? 作業場にGOだせ‼
オーガ:もう出て行った
エル:その後、彼を見た者はいない
カイ:要注意だな、その新人
セイ:そうね。護らなきゃ! 変人から
クウ:そう言えば、私も『銀髪幼狐』を見たわ!
ハム:再び! 参上‼ 幼孤はドコダアアァァァァァ‼‼
オーガ:来たよ、ロリコン
クウ:私が見たとき、その子はポーションを作っていたわ
カイ:ポーションの味には『悪意しか感じない』
セイ:ちょっと、生産職二つって大変じゃない!?
グンちゃん:俺も飲んだことがあるけど、とても不味かった……晩飯のカップめんが旨く感じたくらい
ハム:幼女の作ったポーションなら『飲み干して』やるぜ‼
クウ:変な人は置いて置いて、その子は飲んだのよ! ポーションを‼
セイ:止めなきゃダメでしょ! アレは飲むものではないのだから!
カイ:同意だな。止めろよ
クウ:興味津々で目がキラキラしてたのですよ? 止めれません!
オーガ:確かにな……
クウ:一口飲んで、後悔してたわ
オーガ:その後はもしかして……ポーションを?
クウ:うん。完成したら、『時間が~』とか言っていたの
カイ:待ち合わせか?
セイ:そうかもね。次に行ってみようか?
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掲示板の住人は眠らない