表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ありえない生産職~あんたが生産職なワケがない!!~  作者: 四宮 皇季
第三章 バカほど可愛いと言いますが……
38/101

第三十八話 講座のあとは、実戦です!!

 7月5日 誤字の修正をしました。


 7月6日 誤字の修正をしました。


 7月25日 誤字の修正をしました。

 マオが手頃な大きさで、平面のある岩の上に〈調合初級セット〉を広げます。


 並べ終えると、三人に近くに来るように言っています。


「あまり時間をかかると、日没までに街に着かないかも知れないので、軽くいきます」


 その言葉の通り、日は西に傾きかけています。時間は15:00くらいでしょうか?


「次は〈魔法スキル〉になりますが、ミイは魔法には『何が必要』か分かりますか?」


 ミイは過去にマオから教わったことを、必死に思い出そうとしています。

 十数秒後、ミイは手を叩き合わせ、答えました。


「思い出した! 確か、〈○○魔法〉と〈魔法才能〉で、よかったよね?」


 そう言い笑っているミイの頭を、マオは優しく撫でます。

 撫でられているミイの顔は、目尻が下がり、口はだらしなく歪んでいます。そんなミイより印象的なのは、指をくわえたハルでしょう。

「正解です。この二つのスキルの関係は、簡単に言うと『電球と電源』になります。

 無論、『電源』に当たるのは〈魔法才能〉です。『電球』の方は〈○○魔法〉になります」


 マオは「魔法の種類だけ、色があります」そう言い、話を締め括りました。


「ただ、申し訳ないですが『魔法関係』は無知なので、これと言った説明は出来ないです」


 マオのスキル構成は、生産系で占められています。


「〈生産スキル〉は〈魔法スキル〉関係になります。アーツでMPを消費するので、分かりやすいと思います」


 マオは一つ咳払いをすると、次の説明を始めました。


「最後の説明は〈魔法才能〉についてです。

 このスキルは、公式の説明以上に奥深いモノです!」


 右手を握り締め、元気よく力説しています。


「この世界のルールとして、『万物に宿る』と公式に謳われています。それが真実だと、現在感じています」


 もしかすると、『フルコントロール(補正なし)』の状態が関係しているのでしょうか?


「ミイも宿で休んでいる時に、システム補正を『小』にして〈魔法才能〉が発動している様子を、感じ取って下さい。

 ミイなら恐らく、〈精霊魔法〉の強化に役立つと思います」


 マオがそう話をまとめようとしたとき、大きな悲鳴が聞こえてきました。



「ア~アァァァァァァァ!!」


 どうやら、岩山の中腹辺りから、叫び声が聞こえてきたようです。


「強いモンスターに、遭遇したのでしょうか?

 ちょうどいいので、〈魔法才能〉の使い方を実戦で見せましょう!」


 マオはそう言うと、三人に付いてくるように指示しています。

 着いた先に居たのは、ロックゴーレムでした。


「ロックゴーレム──動きが遅いので、説明に使う相手として申し分ないですね!

 三人は下がって──『キュルルルルオ』ん? どうしましたかリュオ?」


 マオの従魔であるリュオは、主人であるマオを見つめ、喉を鳴らしています。リュオを受け取り、その瞳を覗き込むと聞き慣れた声が聞こえてきました。


【従魔:リュオに戦闘の意志が宿りました。それに伴い、種の特殊能力が目覚めました】


 マオはその言葉を聞くと、リュオのステータスを開きました。


 ─────────────────

 リュオ


 特殊能力:岩石生成……自身に宿る『土の魔力』で、セーフティーゾーン(街中)以外なら何処でも岩石を生み出せる。


 〈身体能力上昇・微〉


 〈魔力増強・微〉


 〈超常進化〉


 ────────────────────


 マオはその内容を読むと、目を閉じリュオの口先に額をくっ付けます。リュオの方も目を閉じています。


「リュオ──共に戦いましょう!」


『キュルオ!!』


 マオの言葉に答えるように、リュオが元気よく一鳴きすると、マオの背後で「ドン!」と音が鳴り、岩石が現れました。


「があああ!!」


 この間10秒に満たないですが、ロックゴーレムに掴まれた人物は叫び声を上げました。


「シア、ボクがロックゴーレムの腕を破壊したら、掴まれている人物を保護し、コレで治療しておいてください」


 マオはそう言うと、ポケットからポーション・改を取りだし渡します。

「飲ませないようにしてください」と言い、リュオを頭に乗せ駆け出します。


「せい!」


 マオはロックゴーレムの腕をめがけ、投げます。1mくらいある大岩を、目的のポイントに寸分違わず当てられるのは、マオのリアルスペック+称号によるものでしょう。


「せい! せい!」


 マオはロックゴーレムの周囲を駆け回り、リュオに生成させた大岩を腕や手に何度もぶつけます。

 何度目でしょうか……大岩の与えるダメージに耐えられず、腕には大きな罅が入っています。


「コレで……砕けなさい!!」


 バカァァァン!!


 とうとう大岩のダメージに耐えられなくなり、腕は砕け散りました。シアはマオの指示通り、落下してくる人物を受けとめました。

 それを横目で確認しているようです。


「リュオ、攻撃優先で行きます。

 大岩を右手を開けた瞬間に生成出来ますか?」


『キュオ!!』


 元気な返事が返ってきました。此処からは、マオのターンです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ