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ありえない生産職~あんたが生産職なワケがない!!~  作者: 四宮 皇季
第一章 マオはペットが欲しいです!
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第十八話 〈調教〉というスキルについて

 6月16日 誤字の修正をしました。


 6月22日 誤字・脱字の修正をしました。


 7月20日 誤字の修正をしました。

 洋服店『ランドリーク』で僕自身知らないうちに、服革命を起こした翌朝、僕とミイは朝のバザーを見に来ていました。


「──人で溢れかえってますね……」


「ホントに凄い人だね♪ 私初めて見るよ──」


 この街は王都と言うだけあってか、東京などの街中みたいにたくさんの住人(NPC)がいます。


「ねぇ──マオ、あれを見て──」


 ミイの指差す先には、魔獣の『モーギュー』がいます。その隣には、白い髭のお爺さんがいます。ミイを見ると頷いたのでお爺さんに近付いて行きます。


「──すみません」


「どうしたのかね? お嬢さん方……」


「ここにいるモーギューって魔獣ですよね?」


 そう言うとお爺さんは、納得したように頷きました。


「──確かにモーギューは魔獣の一種だ。しかしの、モーギューはとても大人しい魔獣で、昔から飼われていたのだ……」


 そしてお爺さんは、「手を出さん限りはの──」と笑っていました。もしかすると、モンスターテイムの方法がわかるかもしれません……。


「お爺さん──もしよければ、テイムの仕方を教えていただけませんか?」


 ボクの言葉にお爺さんは、笑いだしました。


「本当に面白い嬢ちゃんじゃな! ワシに聞かずとも──ギルドで教えてくれるぞ?」


 そうお爺さんは言いますが、ボクには何故か『お爺さん以上のテイマーはいない』と分かってしまいました。

 しばらくお爺さんはボクたちを見つめ、一息つきました。


「何故……知りたいのだ?」


 ボクは心のうちを打ち明けました。


「ボクは『ペット』が欲しいのです! 強い子や、可愛い子、モフモフした子とか欲しいのです‼」


 ボクの言葉にお爺さん、は面食らったようです。



 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


 お爺さんから『テイム』の仕方を教えていただけることになりました。


「──まず、お嬢ちゃんたちはスキル〈調教〉を持っておるか?」


 お爺さんの言葉に二人とも頷きます。ボク自身は持ってなかったので、SPを消費してスキルを獲得してあります。


「次に必要なのは──鞭か笛が一般的じゃな──」


 二人とも両方持ってません。ボクたちの反応を確認したお爺さんは、質問してきました。


「お嬢ちゃんたちは、〈魔法才能〉というスキルを知っているか?」


 その質問は頷きます。ボクは生産のために、ミイは魔法で必要なので持っています。


「──実はこのスキルは、LV15で『魔力視』、LV20で『魔声(ヴォイス)』を覚え、このアーツが笛の代わりを務めるのだ。

 まだレベルが足りないなら、鍛えておくといい」


 お爺さんはそう言って笑っています。


「その『魔声(ヴォイス)』というアーツですが、どのような使用感なのですか?」


 そうお爺さんに聞いたら、簡単そうな感覚でした。『喉元に魔力を集め、声にその魔力を乗せる』感じらしいです。

 試しに、イメージをして行ってみます。


『座りなさい』


 ボクがそう言うと、モーギューはその場に座りました。


「おう。お嬢ちゃんは若いのに才能あるんだな!」


 才能じゃないんです──チートな存在なんです(汗)


「こうやって、命令をするわけですか?」


「そうだ。ただ……モーギュー以外の魔獣は強いものにしか従わない。魔物も同じじゃ。『強さで従え、力をもって服従させる』ことになる。

 だから、常に研鑽することだ」


 お爺さんはそう言うと、帰り支度を始めました。ボクたちはお爺さんにお礼を言いました。


「──マオ、これからどうする?」


「それですが、一度ギルドに行って情報を入手しようと思います」


 現在はギルドに向かって、移動しています。テイムするモンスターについて、ミイは何か決めているのでしょうか?


「ミイは、何をテイムするのか決めているのですか?」


「私は空を飛ぶモンスターを、テイムしたいの……」


 空を飛ぶモンスターですか──


「ハーピーや、バード──あとは、ドラゴン系でしょうか?」


 結構早くギルドに着きました。お爺さんの露店が中央広場に近かったからでしょう。


 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


「すみません……街の近辺で空を飛ぶモンスターはいますか?」


 受付嬢はまたも登録をしてくれた女性でありました。


「飛行系モンスターの生息場所は、西門から出た先にある岩山にハーピーが、山の麓にはゴーレムが現れます。

 ただ、十個のスキル平均が十五~二十が適正となりますので、低いうちはお気をつけください」


「有難うございます」


 ボクはお礼を言うと、ミイと一緒に西門(・ ・)に向かいました。


「岩山の方に向かうの?」


 ミイは心配そうに、ボクに聞いてきます。


「岩山は平均が十五になったら、行きましょうか? 今回は山の麓で『ゴーレム狩り』をしようと思います」


「ゴーレムのドロップが目当てなの?」


 確かにゴーレムのドロップも魅力的です。


「ドロップより、ゴーレムそのものが目的になります。今回の目的は『ゴーレムのテイム』です。

 まあ、可能だったらの話ですけど──」


 ボクはミイにそう話しながら、ポーチの中身を準備しました。


 目的地に向かう間、話をしながら公式サイトの『スキル詳細説明』やプレイヤーの立てたスレッドを見たりして、〈調教〉の事について情報を集めました。


「ミイ、〈調教〉がなぜ不遇の扱いなのかわかりました──」


「それって──やっぱり『テイムしにくい』とかかな?」


「それもあるのですが──一番大きい短所があったんです」


 ボク自身も落ち着くため、深呼吸します。


「──パーティーメンバーの枠を使う(・ ・)ことです。ミイも知っているでしょうが、メンバー枠は六名までです」


「うん。知っているよ、規定人数を超えると、ぺナルティが発生するんだよね?」


 ミイの言葉にボクは頷きます。そのペナルティが不遇扱いされる理由なのですから。


「もう一つ、レベルが上がりにくいそうですよ」


 ボクとミイは話しながら、のんびりと歩いています。

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