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プロローグ
そろそろ夕日が沈みだし、今日が終わろうとしている。夕日の明かりが差し込むこの教室には僕と彼女の二人しかいない。時刻は五時四十分。部活動生は部活に勤しみ、部活がない者はとっくに帰宅しているだろう。僕と彼女は部活をしていない。でも僕と彼女はまだ教室にいる。もうかれこれ三十分沈黙している。下を向いてどちらかが話しだすのを待っている状態だ、でも切り出せない、さすがに耐えられなくなって口を開いた。
『ねぇ・・・』
見事にかぶった。
(キーンコーンカンーコー)
しかしそこでタイミングよくチャイムが教室に響いた、なんでチャイムが鳴ったのかは知らない。すると彼女が口を開いて三十分間の静寂をきりさいた。
「私はあなたのことを理解しきっているつもりだった......でもわからないことが一つだけあるの」
すかさず僕は彼女に問う。
「何がわからないの」
すると彼女はこう答える。
「それは・・・」