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デブ男

作者: 二町屋 文

あるところになんの変哲もないデブ男がいました。

デブはある日道端で倒れている女性を見つけました。

デブはしばらく彼女を見つめた後、そのまま立ち去ろうとしました。

そこに通行人の男が来て言いました。

「もしもしあなた、なぜ無視するのです。」

「なぜなら私は犯罪者になりたくないからです。」

デブの回答は意味不明なものでした

「いやいや、人を助けて悪人扱いされる人などいるはずないでしょう。」

「それではあなた、試しに彼女を助けてくださいな。」

そういうとデブはその場を立ち去りました。


通行人はデブを睨みながらも急いで女性を助けました。

暫くすると女性は目を覚ましました。

女性は目を見開き男性に問いかけました。

「あなたが私を助けたの。」

「はいそうですよ、あまりご無理をなされないでくださいね。」

すると突然女性が叫びました。

「きゃあ、ヘンタイだぁ。」

男は慌てて言い返しました。

「ヘンタイとは何です。私はあなたを助けただけです。善意の塊ですよ。」

「そう言って体に触ったんでしょ。このエッチ。誰か警察を呼んで頂戴。」

「何が警察だ。お前の方が今から病院に連れて行かれるのだ。」


その様子がSNSで取り上げられ、男は立派な変態扱いをされました。

いつまでも鳴り止まないイタズラ電話にうんざりし、男はとうとう首を吊りました。


男が目を覚ますとそこはやけに神々しい場所でした。男は目の前にいる老父に話しかけました。

「もしもしあなた、ここは何処なのです。私は自殺したはずなのですが。」

「ここは三途の川さ。」

「なるほど。私は今から天国へ連れて行かれるのですね。」

「いやぁ違うねェ。」

「もしかして地獄に落とされるのですか。」

「それも違うねェ。」

男は首を傾げました。

「それでは私はどうなるのです。」

「生き返るのさ。別人として。」

「もしかして異世界転生というやつですか。」

「異世界なんてもんは存在しないさ。お前が死ぬ少し前にさっきの世界の別人として生まれ変わるのさ。」

男の疑問はまだ晴れません

「なぜ別人なのでしょうか。」

「お前の元の身体はもう寿命。生き返ったてすぐ死ぬだけさ。」

「はぁ。」

「安心しな。お前は今から裕福な一人暮らしの男だ。それじゃあ今日の朝に生き返らせるぞ。」

老父がそう言うと、突然男の意識は途絶えました。


あるところになんの変哲もないデブ男がいました。


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