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C × C 【セ・ドゥー】  作者: じゅん
ビートルズ
301/318

301話

 そうだった、とジェイドは身を起こしてベッドから出て立ち上がる。


「あぁ。映画『アイ・アム・サム』の主題歌であり、娘の名前にもなっている『ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイヤモンズ』だ。観たことは?」


 にしても曲名が長い。『ルーシー』でいいか。いいよね。


 相変わらず彼女との会話は脱線するね。自分にも非があることはフォーヴはわかりつつも、それが楽しかったりする。


《あるよ。いい映画だ。私の中でも五本の指に入る名作だと思っているよ。音楽も素晴らしい》


「だね。だが、この曲も色々と物議を醸した、というのは調べてわかった。歌詞の内容もそうだが、偶然の一致なのかそうではないのか」


《幻覚剤LSDだね。ジョンは完全に否定しているが、ポールは部分的に認めているらしい。ビートルズというのは世界を代表するアーティストというのは間違いないんだが、色々と清廉潔白かというとそうでもない。ポールはジョンに初めて会った時「ものすごい酒の匂いがした」と言っていたらしいからね》


 やれやれ。そんなため息が漏れそうなフォーヴの語尾のデクレッシェンド。もちろん、その頃の彼らの年齢では酒は法律で禁止されている。教会にはその時の絵画が飾られているのだが、おそらく酒瓶が転がっていたのではないか、あえてそれらは描かなかったのではないか、という声も。


 そして三つの単語『ルーシー』『スカイ』『ダイヤモンズ』。頭文字『L』『S』『D』。それらが同名の違法薬物を示しているのではないか、という疑問が沸いた。当時、彼らの音楽の変革がおかしな方向にいっている、と不思議がるファンもいたが、それでも曲自体は素晴らしかったため、それらをひっくるめてビートルズでもあるのだが。


 発売の前年の一九六六年では、そういった影響もあってかアメリカでのツアーでキリストに関するコメントが大炎上して殺害予告までされたほど、彼らはかなり精神的に追い詰められていき、紆余曲折があり一九六九年には解散状態になる。

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