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C × C 【セ・ドゥー】  作者: じゅん
ビートルズ
273/317

273話

 反射しながら睨むオードだが、この膠着状態を解除するのは、こっちが折れるしかないということも理解している。会話はシンプルに。


「はいはい、そうですか。んで、どんなものになるの?」


「教えない」


「は?」


 口を大きく開けて、ついにオードは振り返ってしまった。なんだか負けた気分。先に見たほうが負け、なんてゲームはしていないけど。きっぱりと断ったジェイドは、その理由について述べる。


「だってそうだろう。いつもどんなものになるかはわからないからこそ、私達は自由に考えることができるのであって。どっちかがどっちかに合わせよう、なんてのは邪魔になるだけじゃないかな」


 とのこと。今までいいものが出来てきていた、と自負している。ならあっさりと方針を変えるべきではない。今回も同じようにやろうじゃないか。


 表情を歪ませながら、オードは渋々それに理解を示す。


「……まぁ、一理あるっちゃあるけど。じゃあなに、あたしはノーヒントでどうにかするしかないと」


 今まで通り。なんじゃそりゃ。今日、街を歩こうかと提案された。正直乗り気ではなかったが、別に家に帰ってもやることも特にないので受け入れたわけだけど。作り終わったからこれを参考に、とか手渡すということはないらしい。なんで呼ばれた?


 小悪魔の微笑を見せつけながら、ジェイドも同様に振り向く。


「いつものことだろう? それに今回は、香水のほうもキミのカルトナージュが必要となっている。チャンスだね」


「……は?」


 一瞬真っ白になるオードの頭。ガクン、と首が下がる。


「香水のほうもキミのカルトナージュが必要となっている。チャンスだね、と言ったんだけど」


「いやいやいや」


 再度説明をわかりやすく噛み砕くジェイド。そしてそれを飲み込むことに時間のかかるオードは「ちょっと待って」と一旦距離をとってみる。

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