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C × C 【セ・ドゥー】  作者: じゅん
レディー・ガガ
209/318

209話

 実際、フランスでは飲酒以外にも喫煙は当然年齢による制限がある。だが、それに満たないはずのリセに通う学生達も、休み時間になると校外へ出て喫煙をする者が多い。それを取り締まる、などもしない学校がほとんどであり、半ば黙認されている状態なのだ。


 なんにせよ、いつもまとわりつかれていたオードとしては、ありがたいような、ここからさらにややこしいことになりそうな、手放しでは喜べない複雑な状況。


「……ま、いっか。それで? なにか収穫はあったの?」


 コトッ、と静かに後ろの棚にグラスをしまうジェイド。


「まだ始めたばっかりだからなんとも。それよりどうだい? カクテルを飲んでみるかい?」


 なくなったオランジーナ。それを確認して提案。


 カクテルぅ? オードは嫌味を含んで睨みを効かせる。


「飲めるものとかあるのかね……そもそもあんた作れるの?」


 ショコラばかりで生きてきたヤツが、そんな簡単に作れるものなのだろうか。少し興味はある。飲んで文句を言うところまでは確定。


 待ってました、とばかりにジェイドはさらに饒舌具合が上がる。


「普通ならダメだろうけど、ノンアルコールカクテルなら。それでもお客さんに出すのはまだ早いからね。友人にならいいって話だ。お任せでいいよね」


 さらっと流しそうだが『友人』という表現の仕方はまだオードにはピンとこない。言い換えを希望したいが。


「……なんか引っかかる部分があるけど……メニューはどれ?」


 とりあえず置いておいて、どんなものがあるのかは知りたい。


 あまり覇気を感じないそのお客に対し、ジェイドは顔を近づけて持論を展開する。


「メニューはない。あるとこもあるけども、ないところも多いんだ。その時の気分に合わせて作るからね。知っているかい? 酒は薬でもあるんだ。ショコラもだったけどね。医者は患者の症状を見て適切なものを出すだろう?」


 どんな病気なのか。痛みの種類、頻度、程度、その他諸々の病。それらから結びついた結果。そこから薬は選ばれる。


 実際、バーテンダーはいい意味での他人と称される。近くないからこそ、一歩引いて冷静な判断。お酒を通してじっくりと話し合える。ここではそうもいかなそうな騒ぎだが。


 言いたいことはわかるようなわからないような。そもそもあんたはバーテンダーじゃないだろう、とオードは反論したくもなったが、面倒なのでそのままにする。


「いや、別に気分もなにもないけど……強いて言うなら落ち着いたの」


 こんな曖昧な注文でもいいのか、と顔を顰めつつとりあえず則ってみる。

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