表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

第1話 勇者が異世界転移する話

(あれ、ここは……?)


 意識を取り戻し俺はまず、肌寒さを感じた。どうやら早朝のようである。そんなに長く寝ていたのだろうかと思い顔を上げ、周りを確認するが、自分のいる場所に心当たりはない。目の前に、国立剣聖高等学院という表札のついた校門があり、その奥には、通常の日本の高校の三倍はあるような大きさの校舎があった。これからどうしようかと迷った結果、とりあえず、みっともなくそこらへんで転がっている筋肉野郎に相談する事にした。


「起きて下さい、先生。ドゴッ(蹴る音)」

「ぐっはぁぁ!何すんだ!?」

「なんかよく分からないところに来ちゃったみたいなんですけど、どうしたらいいと思います?」

「ちょっとその前に一発」

「はぁぁ!?」


 先生が急に肉薄してきた。とっさに腕をクロスして顔の前に掲げ、後ろに飛び退る。ドン、と腕に衝撃が来た。


「ぎゃああ!はぁ!?何でそんな痛いの!?もうあんた人間じゃない!」

「ゴリラって言いたいのか?」

「自覚お有りなんです?」


 再び俺の悲鳴が、早朝の人通りの少ない道に木霊した。

  ☆

「で、これからどうします?」


 そう聞いてみたが、先生から返事はない。


「もう、拗ねてないで、いい加減機嫌直してくださいよ」

「いや、今後の方針を考えていたところだ。別に拗ねてないんだが。本当だぞ。本当だからな!」

「どうでもいい事言ってないで。どうします?」


「じゃあ、まずこの町を歩いてみるのはどうでしょう」

「ああ、俺もそれが良いと思う」


 ということで、町を探索してみることにししようとしたのだが、見た目15、16歳の女の子二人が、談笑しながら近づいてくる。まだこちらには気づいていないようだ。片方は金髪碧眼、もう片方は銀髪赤眼で、二人とも同じ服である。そして、この世に存在するとは思えない程の、美少女であった。だが、彼女たちの腰についているものに目を留め、先生と俺は眉をひそめた。なんと、綺麗な鞘に入った細剣(レイピア)を携えていたのである。何に使うんだろう?と思ったが、向こうがこちらに気づいたようだったので、思考を中断し、話そうとしたのだが、


「……黒髪黒目……人型…………魔物…………強い…………………」

「……………………倒………ここで…………私達が………………」


 なぜか険しい表情でこちらを睨んでくる。そしてゆっくりと剣の柄に手をかけて身構えてきた。もしかして切りかかってくるんじゃ、と一瞬嫌な予感がした。その次の瞬間、予感は的中した。 二人の少女たちの姿がかき消え、俺の前に銀髪の方の少女が現れた。思ったより背が低く、顔立ちは幼い。その細い腕で信じられない程の速さで剣を振るう。俺は必死で横や後ろへ跳躍し、かわした。運良くその刃に当たらず、うまくかわすことができた。だが、少女の攻撃は終わっていない。少女が剣を振り、それを俺がかわす。それが何度か続き、遂に俺の身体を捉えた。パッと赤い液体が俺の腕から迸る。燃えるように痛い。それを見て少女は焦った顔で剣を鞘に納めた。

みょんたです!ブックマーク、評価、感想よろしくです!誰でも感想を書いていただけるようにしました。投稿ペースは遅いですが、頑張ります、これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ