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帝魂  作者: 光光
9/12

隊長の戦い(前編)

帝魂


9話:隊長の戦い(前編)


[エターナルフレア]

ライターで火を点け、それを増殖させる。しかし…

シュポ

この悪魔は火すらも食べてしまう。食べたのなら体で増殖するはず。だが、その感じもない。やはり、あいつの魔法は"なんでも食べることができる"魔法みたいだ。おそらく俺の能力ごと食べているのだろう。それに……

シュッ!シュッ!

食べれば食べるほどスピードが上がっている!

俺ではもはや着いていくのに精一杯だ!そして

「がはッ」

もろ腹に入った…ッく!立つんだ!くそ…俺は…こんなところで…

ドゴッ!

その音は俺から発せられた音ではなかった。

「ブッ!」

見ると悪魔は倒れ込んでいた。そして俺の目の前にいたのは………



「どうやらこの部隊には当たりしかいないみたいだ!みんな…欲しい!」

「なっ!」

なぜかは分からないけど、黒木君の影踏みは発動しているはずなのに、あの悪魔は動いた!

「大したもんだよ、君。一瞬でも僕の動きを止めたんだからね」

[シャドウダイブ:ストレート]

黒木君は自分の影を動かし、悪魔の影を殴る。これにより、間接的に悪魔に攻撃する。しかし、

「やっぱりいい技持ってるけどまだ足りないね〜」

まるで効いていない。でもいい。おかげで溜められた!

「悪魔!くらいなさい!」

[サンダーストームズ]

雷でできた竜巻が5個できる。そしてさらに、

[コピー:サンダーストーム]

さらに追加でもう1個。流石にサンダーストームズのように複数のものを作るような技はコピーするのに力が足りないようだ。

私も魔力が限界…これで、終わって…

「まさか君たちに傷をつけられると思ってなかったよ」

「うそ…でしょ?」

これだけの攻撃…それも直撃させたのに…それでついたのは…かすり傷一つだというの?

「さあ、終わりにしよう」

私達じゃ、勝てない…

「っと待った!」

その声は聞き覚えがあった。いざというとき頼れる、その声に



[サウンドウィップ]

[旋回:右]

[火竜の爪]

「のろいのろい。面倒くさいだけだよ。そんなの。あくびがでそうだ。無駄なあがきなんだよ。」

「何か方法は…」

「考える時間はあげない[レイジーメテオ]」

空から大量のレイジーボールが降ってくる。この数は躱しきれない!

「何?」

空中でレイジーボールが消えた。諦めていたとき、反撃の一手が始まる。

「防御障壁…間に合った」

「あなたは…」


「俺の…」


「私達の…」


「「「「「「「隊長(父さん)!!!」」」」」」」


「わしのいない間にずいぶん暴れてくれたもんじゃの〜しかもわしの孫に手を出すとは」

「貴様なにm…」「覚悟は出来てるな?」

ドゴーン!

という大きな音と共に悪魔は後ろに飛ぶ…いや、飛ばされる。

「うぐぁ…」

「これで終わりと思ってはおらぬな?」

「なんだ…」「ふん!」

アッパーがきれいに入り、悪魔は打ち上げられる。そして

「フンフンフンフンフンフンフン!」

空中でラッシュが繰り広げられる。これこそまさにワンサイドゲーム。…と思っていた…しかし

「何!?」

父さんの腕が無くなっていた。

「じじいの腕なんぞ美味しく無いが、力が湧く…これが帝魂の鍛えられた力…もっと喰いたい!!」

「それがお主の魔法か…」

「そうだ!このランキング11位、暴食の悪魔、プロミネンス様の魔法だ!俺に食えないものは無い」

「ほうほう、確かに強力な魔法じゃの~…でもそれだけじゃわい」

「なら今力比べでもしてみるか?」

「いいじゃろう。受けてたつ」

すると悪魔は動く…いや、実際動いてるとこすら見えない!まるで急に何人もコピーが現れたかのように分身している。

「どうだ!手も足もでまい!」

「そろそろいいかの〜」

「何だと?その減らず口を閉ざしてやる!」

[鏡返し]

父さんは能力を使った。

悪魔は、傷だらけになり、倒れた。

「お、腕も戻ったわい」

父さんの能力"反射"は物事を反転させることができる。父さんは実は、喰われる寸前で使っていた。それを蓄積して、最後にすべてを反転し、相手に返した。まるで鏡のようにそっくり。能力も反転し、腕も元通りというわけだ。ってことは全部計算通りだったのか…流石父さんだ


「やめろー!」

「おい!何やってる!おれは仲間だ…うわ~~!!」

「人間ってなんでこんなに脆いのかしら。私の魔法"チャーム"でちょっと魅了するだけで仲間割れ…つまんないわね」

「でも、それが人間の良さじゃない?」

「!!!?」

「あら、そんなにびっくりしなくてもいいじゃない」

「誰!?」

「この基地の隊長をやってる者よ」

[チャーム]

「隊長が何よ!私の魅力で奴隷にして使ってあげるわ!この15位、色欲の悪魔、カリアーヌがね!」

カリアーヌは私に何か魔法を撃ってきた。しかし

「奴隷なんて怖いじゃないの」

「なに!なんでチャームが効かないの!?」

チャーム、おそらくこの状況を見る限り…

「自分に魅了された相手を自由に操る魔法ってとこかしら?」

「!わ、分かったからって何よ!あんたの仲間はもう…」

「私の能力に似てるね」

「!?」

[天使の導き]

「はっ!俺たちは何を!」

「あれは!俺たちの隊長であり天使!」

「でも俺らは仲間をこの手に…もうあの天使とも言うべき隊長のもとで働いていい立場じゃ…」

どうやらとても責任を感じてるのね。でも

「15位の悪魔の前でこれだけ生き残ってるならすごいじゃない。確かに殺しちゃったのはいけない。でもあなた達が生きてるだけでも嬉しいよ」

「「「「天使だ〜」」」」

「そんな…どうして!私のチャームで自由自在のはず!」

「そんなの簡単じゃない。あなたより私のほうが魅力がある」

「ッく!でもあなたは人間!それも女!私は悪魔!あなたの技も私には効かない!あなたのことなんか全然かわいくないもの」

「あら嫉妬?7大罪の名前と違うじゃない。あなた色欲でしょう?嫉妬じゃないのに嫉妬するなんてね」

「誰が嫉妬よ!ふん!とにかく地力であなたが私には勝てない!」

一理ある。でも

「あなたはもうすでに負けてるとしたら?」

「何を…!?」

「あら、今気づいたの?」

「な、いつの間に!」

カリアーヌの下には足を固定する罠があった。それにより動けなくなっている。

「いつって、帰ってきてすぐよ。会話してたらそこに移動すると思って」

「そんな不確定な…」

「私は確かに戦闘力はない。でも戦略は練ることができるわ。私、これでも総隊長と一緒に作戦考えてるくらい頭回るのよ」

「でもこんなのすぐ外して…」

「ほんとに外していいのかしら?変に外すと爆発しちゃうかもよ?」

「ッ!!?」

「あら、外さないの?」

「このペテン師め!」

「あら、褒め言葉ね。可愛い人ほど裏があるものよ」

「自分で可愛いなんて言う?」

「だって可愛いもん!じゃあね」

私はすっと爆弾を投げる…同時に3つ。如月さんにもらった爆弾。時限式で起爆に時間がかかる。ほんとはあらかじめ仕掛けとくもんだけどあの方が絶望感を味合う。全く…

「これはあたしの基地を荒らした罰よ」

冷たく相手に放ったその言葉は聞こえたのか聞こえていないのか。先程まで散々言っていたそれは爆炎の中から倒れ込む。もはや指一本動かす気力すらないだろう。

「さてと、どうしよう」

悪魔襲来とさっきの爆弾の影響で破損した基地を見ながら、私はつぶやく。

「まあ、修理自体は如月さんに任せればいいとして…」

この壊れた原因が爆弾だと知られた時の総隊長を想像しながら、ゾッとする。

「いや、こそっと如月さんに頼んで修理してもらえばいいじゃない!如月さんは何も言わないし!」

「隊長…それ総隊長にバレないと思います?」

…無理ね。私はこっぴどく叱られる自分を想像してしょんぼりするのだった。

…………余談だが、このしょんぼりを見た隊員はもう一度しょんぼりしてるところを見たいと言って悪戯を仕掛けたのだが、すべてばれてしまい怒られたという………

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