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帝魂  作者: 光光
8/12

奇襲

帝魂


8話:奇襲


「なんで俺がお前らと組まないといけないんだよ…」

「それは私達のセリフよ!」

「あの、仲良くしましょうよ」

楽菜妹の方はまだいいが、このうるさい楽菜姉の方と一緒に行動しないといけないとは…とんだ災難だぜ…そしてそれとは別に……

「なんか嫌な予感がする」

「珍しく同意見よ」

「私も…かな」

調査だけで終わるといいんだが…



目が覚めた。今日もきっと濃い1日になるだろうと思いながら、体を起こす。今の所予定はないが…まあ仙一たちに会いにいくか。

俺はすぐに身支度を済ませると、3番隊の基地に行く。

「すいませ~ん!仙一と美奈子いますか?」

声をかけるとすぐに扉が開いた。

「おお〜秀人〜どうしたんだ?」

「暇だから来た。美奈子は?」

「まだ寝てる」

「まあ、美奈子らしいっちゃらしいな」

美奈子は昔から遅く起きる習慣があった。3人で遊びに行く約束をした時には毎回一番遅く来たりしていた。

「まあとりあえず入れよ」

俺は中に入れさしてもらった。

「今日特に任務がないって珍しいな」

「そうか?…あ~まあ秀人はまだ入ったばかりだからな〜まあ言うて1ヶ月の差だけど」

「確かに」

「のんびりした日があってもいいだろう〜」

そんな会話をしてると

「ふぁ~おはよう仙一」

眠そうな美奈子がやってきた。

「あれ?秀人来てたの?」

「暇だったから」

「そっか」

「とりあえず着替えてこいよ」

「うん」

そう言って美奈子は着替えに行った。

しばらくして美奈子も帰ってき、3人で談笑していた、その時

ドゴーン!

外で大きな爆発音が鳴る。

「なんの音だ!?」

「外から聞こえた!行こう!」

「ええ」

俺たちは外へ向かう。すると

「完全に壊したと思ったんだけどな〜だっる」

そこには1体の悪魔がいた。

「悪魔!」

「やあ人間君。だるいけど特別に教えてあげる。今日は機嫌いいからね。僕は怠惰の悪魔、ランキング12位さ名前はエルダー·ブルーズ」

「12位…だと?」

前の強欲の悪魔は17位…それと同じ、もしくはそれ以上に強いってのか?

「帝魂のいない防衛軍に、勝てると思うのかい?」

「な!なぜいないって分かるんだ!」

「それは言えないな」

「撃てー!」

3番隊の隊員たちが一斉に銃を撃つ。それに合わせて俺も

[サウンドボウ]

音で弓の形を作り、音の矢を放つ。ウィップやソードより力を使うが、今そんなことを気にしている場合じゃない。相手は飛んでいるのだ。

矢は的に一直線に飛んでいく。入る!

しかし

「なッ!」

矢と弾は敵の前で消滅する。

「それで終わり?弱いのと戦うのこそめんどくさいことはない…死んで」

悪魔は球体のエネルギーの塊のようなものをこちらに飛ばしてくる。

それに矢を飛ばす。しかし、たまに触れると矢は消滅する。

なんとか身をよじらせ、かする程度に抑えた。しかし、他の隊員はもろにくらう。そして

「ッく!」

「「秀人!」」

痛い、しかも、体を起こそうとするが起き上がれない。他の隊員も同様だ。

「僕の[レイジーボール]に触れたものは、しばらく動けない。そこで動かず死にな」

「これが、12位の力…なの…?」

「強い…でも、美奈子!あれやるぞ!」

「分かったわ」

「サラマンダー!」

[火竜の息吹]

「そんな真正面からくるブレスに当たると思う?」

「このままなら避けられるかもな。だけど」

[方向:旋回]

美奈子がなにかすると、火竜の息吹は旋回し、悪魔の背後から襲う

「今度こそ当たった!」

…俺も入ったと思った。だが

「君たちほんとにだるい。無駄なんだよ」

「「「!!?」」」

無傷だった。

「それと君たち、時間を稼げば仲間が来ると思っているかもしれないけど無駄だよ。これは僕達大罪の悪魔の"奇襲"だからね」

「大罪の悪魔のってことは他の基地も!」

どうする?この状況…俺たちでなんとかしないと!


[エターナルプリズン]

なんの変哲もない鉄パイプ。それが増殖し牢獄を作る。俺の能力、"永久"は物事に永久を与える。今回俺は、鉄パイプに永久に増殖する力を与えた。これでせめて時間だけでも稼がないと!お父さん…総隊長に基地を任せられたんだ!

しかし、

バキ!

まただ。鉄パイプを“食べて”出てくる。そして、食べられた鉄パイプは増殖しなくなる。何なんだ、あの魔法は!



[炎魔法:焔の渦]

炎の渦は悪魔を襲う。しかし

「足りないよ、こんなんじゃ。僕のものになりなよ!もっとよく使ってあげるからさ!」

悪魔は無傷。そう、今戦っている悪魔はスパイダーウッズで私がボロボロにされたランキング17位、強欲の悪魔だ。

「雷子ちゃん!」

「うん!」

[雷魔法(コピー):放電×2]

私の魔法と千紗がコピーした私の魔法で実質2倍!これなら少しは…

「効かないよ」

確実に当たったはずなのに!

「天候魔法でも効かなかったのに放電2つくらいでダメージ食らうわけ無いじゃん」

やっぱり…私じゃ無理なの…?

[影踏み]

「動けない…だと?」

「俺の影踏みで今君の影の動きを止めた。君は今、指一本すら動かせないはずだよ」

いや、そうだ、仲間がいるんだ!私が諦めてどうするの!



[火竜の爪]

[レイジーボール]

[転換:右]

サラマンダーが突っ込んだところにレイジーボールが放たれる。それをサラマンダーの攻撃方向を変える事で避ける。なんとかこの方法で攻撃を躱し続けてはいるが、ダメージが与えられない…確実の"火竜の息吹"はヒットしているはずなのに…俺自身が戦えず、サラマンダーに指示を出すことしか出来ない…今まで意識していなかったが、とても虚しく、悲しい…秀人はまだ復活しない、せめて秀人が復活するまで耐えて、3対1に持ってかなければ…

「考え事してるなんて余裕だね」

[レイジーボール]

「ッな!」

しまった!戦闘に集中しきれてなかった!

[サウンドボウ]

横から屋が飛んできて、それはレイジーボールを相殺する。

「「秀人!」」

「効果切れちゃったか…だる」

「美奈子!少し作戦がある!」

秀人は美奈子に近づいて、耳打ちをする

「何をしても無駄だよ」

「それはどうかな!」

[サウンドウィップ]

普通のサウンドウィップよりも長い。届かせるためだろう

「いまさらそんなことしても意味ないよ。まずそれ動きわかり易すぎる」

「このままならそうだろうな」

[旋回:右]

「ッち!」

秀人が振った方向とは関係無しに、音の鞭は曲がる。それを悪魔は間一髪で"躱す"

[旋回:左]

[旋回:左]

[旋回:右]

不規則に曲がり続ける。そしてそれを躱す悪魔を見て秀人は確信した。

「やっぱりか。あいつに遠距離攻撃は効かない!自身が持っているもの、もしくは自分自身で攻撃しないとだめなんだ!」

…そうか!確かに火竜の息吹は避けていないが、火竜の爪などの接近攻撃は対策していた。さっきの鞭もそうだ。無効化できるなら躱す必要は無い。

「へ〜?君弱いだけだと思っていたけど思ってたよりも頭は回るみたいだね。…めんどくさいけど少し本気を出してあげる」

そう言うと悪魔は俺達の目の前から“消えた”。

「がはッ」

そして気づいたら“殴られていた”…そう、まるでスパイダーウッズで俺達が戦ったときの強欲の悪魔の速さ。それと変わり無かった。

「僕は12位だよ?体術ができないわけないじゃないか」

俺達は形勢をひっくり返したつもりでいた。しかしそれは、ただの勘違いだった。形勢は何も変わっていない。圧倒的に劣勢だ…

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