帝防基地 後編
これから投稿ペースが上がる…かもしれないのでお願いします!
帝魂
3話:帝防基地 後編
次は6番基地…の前なのだが…
「う〜…ここ飛ばしちゃだめか〜?…だめか〜…」
珍しく隊長が嫌がっている。
「どうしたんですか?」
「いやここはな〜…」
隊長が説明しようとしたその時!
「あら?さっくんじゃん!来るなら行ってよ〜!そしたら色々準備したのに〜!」
出てきたのは女の人だった。高校3年生くらいかな?めちゃめちゃ美人な人だ。ここまでの美人さんは世界に5人いるかいないかくらいだぞ。なぜ隊長は嫌がっているんだ?
「いや!大丈夫だ!すぐ帰る!こいつが入隊するから挨拶に来ただけだ」
「新町秀人です!よろしくお願いします」
「あら、私は鷹野 幸子よろしくね。私は帝魂の中で一番年下だけど、一応帝魂だから。私だけ初期メンバーじゃ無いけどね」
めちゃめちゃいい人じゃん!
「でもさっくんってほんとにすごいね。だって新人が入っても普通挨拶まわりなんてしないのに」
「うちはただ人が少ないだけですごくなんかない」
「そういう謙遜的なとこも好き!」
………好き?
「さっくん結婚しよう!婚姻届に早くサインして!」
「しねえよ!てか俺年上だぞ!なんでさっくんなんだよ!せめて佐藤さんだろ!」
「さっくん……だめ?」
6番隊の隊長は目に涙を浮かべながら言った。
「だーもう分かったから!でも婚姻届にサインはしねえぞ!」
流石の隊長も許さざるをえなかった。この人の涙で許さない人はいないだろう。
「う〜分かったわ…でも、いつでも待ってるね!」
なんか俺まで鳥肌がたった…
そして6番隊の基地から離れた。
「隊長…」
「なんとなく聞きたいことは分かる。なぜ鷹野があんなに俺に執着してるかだろ?」
「はい」
「あいつは帝防に入ったのは2年前、当時高校1年生だったあいつを俺が保護した。多分その恩で好きになってるだけだ。だから俺はあいつとは結婚しない。恩じゃなく、普通に告白してきたらまあ考えないこともないがな」
へ〜そんな出来事が……
「次の7番隊の基地だが…先に言っておく。死ぬなよ?」
「え?それってどういう…」
「さあついたぞ」
隊長がドアを開ける。と共に刀に手をかけている…ってあれ?これどこかで見たような…
するとなぜか銃弾が発射される音とそれを斬る音が聞こえた。ついでに俺の足元にも真っ二つになった銃弾が落ちていた。
「いやはや、流石だね佐藤君」
「全くいっつもいっつも俺が来たときだけやりやがって」
「いいじゃん防げるんだし」
「そういう問題じゃねえよ!」
「それはそうと今回の要件は?」
「何かはぐらかされた気がするが…まあいいや。こいつがうちの隊に入ることになったからその挨拶」
「へー、[拘束]」
「!?」
俺は身構えた、が、何も起こらなかった。
「…新人にしてはやるね。けど一瞬発動仕掛けた。まだそそらないな」
「何を…」
「そんなことより佐藤君!拷問受けてみない!?今なら苦しくないやつにするよ!」
「しねえよ?それ殺しに来るよな?」
「そんなこと言わずに!」
「今日はもう帰るから!じゃあな!」
「ちょっと待ってよ〜!せめて話だけでも!」
「知らん!帰る!」
恐ろしい人だった…
「もう疲れてるみたいだけど、こっからが本番だぞ。なんせ次は1番隊隊長…総隊長のとこに行くからな」
「総隊長ですか?」
「ああ、まあそんなに怖い人では無いが…失礼の無いようにな」
「分かりました」
総隊長…いったいどんな人なんだろう…
「失礼します!」
隊長はコンコンコンと3回ノックをして、挨拶をし、礼儀正しく入った。…珍しいこれまでは勝手に入って喧嘩になってたのに
「総隊長、新人の挨拶に来ました」
「入れ」
扉が開く。そしてそこに立っていたのはおじいちゃんだった。
「この人が…総隊長?」
「ばか!ここで軽々しく呼ぶな!」
「?」
最初は意味が分からなかったが、すぐ分かった。
「総隊長を気安く呼ぶ新入隊員か…多少教育が必要か?」
後ろから肩を捕まれ、ささやかれる。
「落ち着け幸樹!俺からまた言っとくから!今回は見逃してくれ!」
「なぜここに来る前に言っとかなかった?総隊長の前だぞ?敬意を持って発言するように言うのが普通だろ?」
「それはそうだが頼む!次からは言っとくから!」
「問答無用![エターナル…]」
「やめんか幸樹!」
「…総隊長がそうおっしゃるなら」
助かったのか?明らかに攻撃来そうだったが…
「すまんのう、幸樹は少しわしのことは過剰に反応してしまうのじゃ」
「はあ…」
「ラフに話して良いぞ、わしが許そう」
総隊長はむしろラフに話してほしいらしいが、幸樹という人が怒るらしい。
「わしは帝防1番隊隊長にして総隊長、頬魔 忠助じゃ。ここ30年間わしは総隊長から変わっておらん。こんな老いぼれになってもな。ま、わしより強いものが出ていないからじゃがな。」
そんなに強いのだろうか?正直隊長の剣さばきに勝てるのか怪しい…
「ま、いつか見ることになると思うからそれまで楽しみにしとくんじゃな。そして最初お主に襲いかかろうとしたのは頬魔 幸樹じゃ。こいつは他の隊長と遜色ない実力の持ち主じゃ」
「よろしくお願いします」
「…ああ」
「これ幸樹、ちゃんと挨拶しなされ」
「…よろしく」
「因みに幸樹は総隊長の息子だぞ」
隊長は幸樹さんを指差していう。
「お前に指差される理由はないはずだぞ」
「すまねえな」
「総隊長!伝令です!」
後から黒装束に身を包んだ人が4人ほどでいた。
「申せ」
「ここからおよそ20km先の東の森にて、悪魔が確認されました。どうやら、住処にしているようです。」
「ふむ。そうか。では4番隊から向かってもらえるかの?」
「了解!秀人、早速仕事だ」
「え、僕一人ですか!?」
「流石にそれはねえよ、雷子も行かせる。2人で行ってこい」
「わ、分かりました!」
こうして俺は初任務に向かうことになった。しかしこの時はまだ思ってもいなかった…あいつと会うことになるなんて…