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二次元の力はこの手の中に!!!  作者: 神咲 勇気
第2編 第二章ニライカナイ
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第83 奪われる力

先手必勝というわけではないがカードを手に構えながらストーリア王の合図とともに千雷鬼に向かって走り出す

少し予想外だったのか千雷鬼はむっと顔色を変えた

拳を構えたままこちらをしっかり見定めている

武器なども出す様子はない格闘系でまず間違いないだろう

ならばと走りながらカードに念じて変身を始める

密かに練習していたこともありイメージも走りながらでも安定できるようになっている

千雷鬼との距離があと少しと言うところで「ダウンロード!!!」と叫ぶと完全に変身をした

今回変身したのはアーサーだ

千雷鬼に向かって剣を振り下ろす

おっという声を発しながら千雷鬼は飛びのき間一髪のところでよけられた

思わずチッと舌打ちをしてしまう

すぐに避けられた方向に地を蹴って瞬間的に移動する

千雷鬼は丁度着地したところだった

チャンス!と思いレジェンドソードを発動する

千雷鬼に向かって見えない攻撃が向かう

これなら避けられない

そう思っていると


「ふむ反応速度、瞬発力、申し分ないな・・だが!」


ふん!と千雷鬼が地面に片足をドシンと蹴ると振動が起きレジェンドソードがかき消された

なっと戸惑っていると「今度はこちらからと」千雷鬼が言い一気に自分の目の前に現れた

とっさに剣でガードする

その剣ごと千雷鬼は拳を使い殴ってきた

その攻撃の重さと衝撃破により見事に飛ばされ空中を舞う

ガードの上からでもこの威力となると身体で受けたらと思うとゾッとする

一瞬で意識を刈り取られる自身しかない

腕も少しビリビリしているのが何よりの証拠だ

(接近戦はリスクがありすぎるな・・・)

そう考え空中で身体をひねり千雷鬼の方を向くと千雷鬼が居なくなっていた

どこに行った!と地面を見回すがいないとなると


「上か!!!」


そう言いながら上を見ると千雷鬼が自分よりさらに上に居て両手を組み振り下ろそうとしている瞬間だった

空中ではすぐに避けることはできないと判断してすぐに攻撃を仕掛けてきたのだろう

ならと剣を銃モードに切り替える

だが撃つのは千雷鬼ではなく横に撃つ

ドンドンドンと銃弾を放つとその発砲の威力により身体が空中で横に移動し技を仕掛けてきて降りてきた千雷鬼の横に着く

千雷鬼もこれには驚いたようで振り下ろしていた両腕をすぐに戻しガード態勢をとる

お返しだと言わんばかりに技を発動する「魔力粒子砲レールガン

本来は電磁誘導によって銃弾などを加速して打ち出すものだが、アーサーの技は魔力を使って弾の威力と速度を倍にして放つ技である

轟音を鳴らし千雷鬼を吹き飛ばす

千雷鬼は反対側まで飛ばされ壁に激突する

その衝撃で壁に穴が開いた


「おいおい・・宇宙一固い金属使ってるんじゃなかったのか?」


そうつぶやき地面に降り立ってストーリア達客席を見ると驚いた顔をしている

壁が壊れたことに驚いているのか?それとも他か?

そう思いながら見ているとガラガラと壊れた壁の先から千雷鬼が立ち上がって歩いてきた

パンパンと身体に着いたホコリを払っている

その様子を見るにほぼ無傷だ

そりゃそうだよなと銃を千雷鬼に向かって構える

この国の先代は次元に穴をあけるような化け物級の力を持った人だったというのだ、そんな人と互角に渡り合った人物が簡単にやられるわけがない

むしろこんなポッとでのしかもまだしっかりとカードの力を引き出せていない半人前の自分の攻撃などビクともしないのが普通だ

そう思いながら千雷鬼を見据えていると千雷鬼がこちらを見て


「お前中々やるな!気に入ったぞ!!少し甘く手加減しすぎたかもしれんな・・もうちょっと力を上げるか」


え!?ストーリア王の方を見ると額に手を当てている

あっ・・これマジのやつ?ヤバいやつ??止められない感じ??そう思いながら他の三人を見てみると三人の顔も諦めモードな顔をしている

言うならばご愁傷さまです!!ってな感じである!!


「はぁあああああああああああああ!!!」


という千雷鬼の気合の入った叫び声が会場中に響き渡る

見ると千雷鬼の身体が先ほどの二倍大きくなっている


「嘘だろ・・・・」


唖然としてしまった

何せさっきも結構な巨体をしていた人がさらに大きくなったのだから

更に言うとアニメやゲームに出てくるボスが第二段階に進化した並みに気配が変わっているのだから

もう驚くしかない

これはマジにやばいやつだ

そう思いながら銃を構える


「では・・ゆくぞ夢見間殿!」


そう言って拳を振り下ろしてきた

すぐさまそれに反応して避けるが更に反対の手が横から来た

それも飛んでギリギリでよけて千雷鬼に今度は火力を重視した「爆発弾バースト」を放つ

千雷鬼はそれの直撃を受けるが素知らぬ顔でこちらにまた拳を振り下ろす

まったくさっきよりも攻撃が通らなくなっている

さすがにやばいと思い避けながら距離を取ろうとするがすぐに追いつかれる

振り下ろされる拳をバーストではじいたりするのも限界がある

ならば・・とポケットからカードを取り出す

そしてイメージする

ここが想像を大事にしている世界ならばもしかしたらこの自分の想像も可能にしてくれる

そう信じるしかなかった

使うカードは「魔法」

そして・・エクスカリバー

ポウと体中が光りだす

その様子を見て千雷鬼は動きを止める

客席にいる雷龍を見るとじっとこちらを見据えている

やることがわかっているのだろう

集中してエクスカリバーにカードを当てる

(イメージだ・・しっかりと他のアニメのキャラの力とアーサーの力を合わせるイメージ)

するとドクンとカードが心臓のようになる感じがした

その音は激しさを増していく

(もっとだ!もっと合体させるイメージをするんだ)

ドクンドクンと心臓まで高鳴る

会場中に不思議な気配が漂い始めた





千雷鬼はニヤニヤが止まらなかった

今まさに目の前に成長していく青年がいることにワクワクが止まらない

今この青年に攻撃をしかけていいものか

この拳を振り下ろせばどうなるだろうか

血が騒いだ

あらゆる葛藤の末決意した

攻撃を仕掛けようと

ここで成長が止まるようならそれまでの事

これからやってくる敵たちにやられてしまうだろう

ならば今のこの状況も乗り越えられなくてはいけない

そう思い拳を構え振り下ろす




振り下ろされる拳それを見ながらゆっくりと口にする

「想像の合体イマジニティユニゾン

すると会場中に光に包まれた

ドシンという轟音が会場中に響いた

皆がそこを見るとその場に夢見間賭の姿はなかった

千雷鬼が戸っていると頭上からバタバタとい音が聞こえた

見上げるとそこには姿が更に変わった賭が空中に浮いていた

マントを着けてアーサーの剣を持っていた

その剣は虹色に光を放っていた

賭は千雷鬼の方に振り返る

その瞳は赤く染まっていた


「さぁ!ここからはトップスピードでいくぜ!雷足らいそく!!!」


賭一瞬でいなくなり千雷鬼の下に潜り込んでいた

千雷鬼はそのスピードをしっかり追い下に拳を振り下ろす

だがその攻撃は剣ではじかれた


「なっ!?」


千雷鬼は驚き声を上げた

先ほどまでは避けるのが精いっぱいだったはずの賭が攻撃をはじいたからだ

その虹色だった剣は今は黒く光っている


「なぜはじかれたか不思議そうだな、それは俺がこの剣にあるアニメキャラクターの力を付与しているからだその力は魔法。正直上手くいくかわかんなかったけどな・・ここに来る前に雷龍から教わったユニゾンをぶっつけ本番でやってみたんだ無理だと思っていたができるもんだな・・だが・・」


ズキッと頭に頭痛が走る

どうやらまだやっぱり同時に二人の能力を扱うのは負担が大きいらしい

ドンドン体中が警戒信号を発しているのがわかる

頭を押さえながら千雷鬼を見て指をさす


「お前の攻撃をはじいたのはもう一人のキャラの力、剣に重力操作の力を付与したってわけだ名前は・・重力魔法グラビティだったから重力剣グラビティソードって感じかな」


そう言い剣を構える

千雷鬼はガハハハッと笑いながら構えなおす


「なるほど!アニメとやらの創作の力を付与するカード!面白い!実に面白い!!お前ら人間の考えるものは実に面白い!!楽しくて仕方ない!!そちらの世界にもこんな使い手が誕生したか!いい!!実にいい!!ならば・・・」


そう言いながら拳に気を集め始める

その拳は徐々に黒い光に染まっていく

まさか・・と剣を構えながらみていると一瞬で千雷鬼が消えた

すると「ここだ」という声と共に頭上に千雷鬼が現れた

一瞬驚いたが雷足を使い避けた次の瞬間

轟音を立てて地面に大きな穴が開いた


「今の移動・・そしてこの力これは・・まさか・・・」


粉塵の中から歩きながら姿を見せる千雷鬼そしてニヤリと笑い言う

「そう・・・これはお前が見せた力だ・・・」

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