表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二次元の力はこの手の中に!!!  作者: 神咲 勇気
第2編 第二章ニライカナイ
83/96

第81 意外な来客

僕たちの世界の人々が考えたイメージ・・

それを口にした瞬間にその場が静まり返った

賭はその言葉を口にしたあと一瞬考えた事を不安な気持ちになりながら雷龍を見ると雷龍は腕を組みながら目をつむっていた

沈黙こそ答え、雷龍のその行動はつまり今不安になった予想が当たりだと証明しているようなものなのだ

そう・・アースラの目的は・・・


ニライカナイの絶望化または消滅


それは人々のイメージつまりは、夢や希望をもった想像などを絶望させるということだ。

人は自分の考えていたそういったものを失ったり無くしたりした時どうなるだろう

答えは簡単だ「絶望」である

もちろんその絶望から立ち上がったり復帰する為に必要なのもイメージである

人はあきらめかけた時必ず何かを想像する

これがこうなったら、あれがどうなっていればこうだったかも

など諦めきれない考えをするだろう

それも一種の希望のイメージである

確かに何かが達成できなかったり手に入れられなかったら絶望することもあるだろう

ビッグサイトのあの男も自分が欲しかったものを手に入れられなかったから心見につけいられ絶望を増大させたためにあんな風になってしまった

だがそれを助けてくれるのが、新たな希望というイメージ、想像である

達成するためのイメージ、欲しいものを次こそは手に入れる、ここにいけば手に入るかも!など希望を想像することが人はできる

もしその希望を生む場所が無くなったとしたら

人々は考える事ができたとしても不安になり諦め、希望を持たなくなる

そして待つのはおそらく

「死」だ


そう考えた時賭は身体に寒気が走った

昔の事を思い出した

いじめられていた時死んだ方がいいのかなとか絶望した時があった

だけど周りに支えられて自分は乗り切れた

それは周りにいる人がこうしたら助かるんじゃないか?など考え行動してくれたからだ

もしあの時周りの人が絶望するイメージしかしなかったら?

周りの人が自分を支えられるイメージをしてくれたから死と言う選択から賭を希望へといざなってくれたがそれが絶望した考えつまり「助けられない」「自分はやれない」など皆が出来なくなったら助けなんかない

そして自分自身や他の人も誰も助けを求めない

何にも希望をもたない

そうすることでこの世界は破壊される

雷龍が言っていたアースラという敵が作ろうとしている鬼人達を使った絶望の柱

あれはこのニライカナイを鬼達の絶望した負の感情を使って人々のイメージを絶望しか考えられないという世界に変えるための計画なのだと考えられる

ならば一刻も早く止めなければ大変なことになる

そう思い賭はすぐに席を立ちあがる


「どこへいくつもりだ?」


雷龍が席を離れようとした僕に静かに声をかけてきた

僕は振り向き雷龍をキッと睨み


「何って!!わかってるだろ!アースラって奴を止めに行かなきゃ!!!みんなに早くこの事を知らせないと!!ニライカナイと僕らの世界が大変なことになる!お前は本来敵だから好都合な事かもしんないけどな!」


そう叫ぶと雷龍が少し険しい顔をした後ため息をつきながら首をクイッとする

なんだ?とその方向を賭が見るとストーリア王が手を前に突き出し構えていた

その周りには無数の黒い球体が何個も浮いていた

驚いているとストーリア王は目をギンと開き


「座らぬと撃つそれでも良ければ動くがよい」


その言葉は部屋全体に重くのしかかってきた

賭はその場から動けなくなった

これももしかしたらイメージの力?そう思っているとシルフが慌てながら


「おやめ下さい!王よその力は、王族覇気おうぞくはきは使ってはなりません!」


シルフがそう言った瞬間部屋全体にのしかかっていた重いものがなくなり動けるようになった

するとストーリア王の身体がよろめいた

それをシルフが受け止める

「すまない」と一言声をかけストーリア王は席に座る

僕も頭にあふれかえっていた感情が解け落ち着きを取り戻し椅子に座った

その様子を見て雷龍はホッとしたような顔をみせた

シルフが止めなければもしかしたらこの場はもっと大変なことになっていたかもしれない

そう思いながらシルフを見るとシルフはこちらを見ながら少しムッとしている

これは怒っているのかもなと思い目をそらすと隣ではリークが泡を吹きながら目を回していた

え?なんでと思ったが先ほどストーリア王が放った王族覇気というものの影響だろうと考えがすぐに至った

確かにあの重みがある言葉と重圧感は意志をしっかりしてないと自分も危うかっただろう

そう思いながらリークを見ているとシルフがそれに気づきリークに近寄り顔を往復ビンタする


「ちょ!!シルフ!気絶してるのにそんな事したら危ないって!!」


僕がそう言うとシルフは一旦手を止めて


「平気です。これくらい耐えれないようじゃいけませんし、それに王を守護する一人が王の技一つ耐えられないようではやっていけませんので、ほら起きなさいリーク」


そう寒気がするような怖い声で言いまたビンタを再開する

どんだけスパルタなんだよ

怖くなり目を背けストーリア王の方を向く

王はこちらをじっと見つめていた

うっとなり自分がうつむくと王は優しく笑った


「すまない、止めるためにはあれくらいしなければと思い少し手荒になってしまった許してほしい」


「いえ僕こそ焦って気が動転してしまいすみませんでした」


そう言って王に詫びると王は首を振った


「いや、私もお前と同じ立場ならそうしたはずだ、というかむしろ昔お前と同じように飛び出そうとしたことがあった・・」


そう言って苦笑いをして話した

飛び出そうとしたつまりストーリア王も自分と同じように、昔何かがあったときに誰かに止められたのだろう

何があったのか気になったが聞かないことにする

王のあまりにもつらそうな顔をみたらとても聞けなかった

そんな中で


「さて落ち着いたところでこれからどうするべきかを話し合いましょうか王よ」


そう言って雷龍がその場の雰囲気を切り裂いた

僕が雷龍を見ると雷龍はこちらを気にせずに王をずっと見続けた

その王を見ると王は雷龍を見て少し切ない顔をしたが「そうだな」と目を一旦閉じそして目を開け僕を見た

そして無言で王が手をかざすと皆の前に一人一つずつ小さな画面が現れた

その画面には日本語でニライカナイと書かれていた


「これはこの国ニライカナイの地図です」


そう王が言うと画面の文字や絵が動き国の人たちや建物の映像なども流れ始めた

映像に流れる町は先ほどこの城に来る前に見た景色などが映されていた

その映像を見続けていると最初に琉玉を使って雷龍と出てきた草原が映し出された


「まずはこの世界についての説明をさせていただきます。もう夢見間様は気づいてくれたようですが、このニライカナイはあなた方の夢などのイメージでできています。まずは、夢見間様達が現れた場所はこのニライカナイへの入り口、サンゴ礁の草原です。といってもあなた方の世界のサンゴ礁とは違くこちらのサンゴ礁はそちらの世界に生えている物と一緒で、緑色の草なのですがねこれも誰かが考えた想像が反映されて作られたものです。私たちはあなた方がいろいろ想像してくれるおかげで新しい技術や、新しい娯楽、新しい大地などいろいろ得られています。ちなみにこの王都ニライカナイはこの世界の名前から取って作られたのも我々しか知りません。」


王はそう言いまた画面を操作する

今度は画面がどんどん空に昇っていきサンゴ礁の草原から離れ王都ニライカナイそしてまだ行ったことがない部分などが全体的に映し出された

すると画面の左端多分西側だと思われるが黒く染まっている場所があった

王都は丁度画面の中央で南側にサンゴ礁の草原

東側と北側には建物らしきものも映し出されている

一体この黒い部分は何だろうと思っていると王が画面を操作した


「この黒い空間は、人々が抱える絶望や闇などが混在している場所になります。ある一定の時だけここで生まれた亜人、つまりあなた方の世界に現れた鬼人のような存在が現れます。それを倒すのが王都ニライカナイにいる王都騎士なのですよ。そして千年前そこに現れた大鬼や鬼人と戦った場所でもあります。」


戦った場所?あれ話に聞いていたのと少し違うなと思いながら王の話を聞き続けると、どうやらここで戦っていた際に先代の王様の技が強力だった為に、時空に歪みが生じ鬼人や鬼達がこちら側の世界から僕らのいる世界に落ちてしまったそうだ。

その際に僕らの世界にいる神様たちと協力して封印したとの事だ

ただ千年もたったということで鬼達はこちらから生まれた事を忘れてしまっているということだ。

鬼人達は覚えている者もいるそうだ。


「奴らは千年かけて消滅されるはずだったのですが・・あと少しでというところでアースラという者に封印を解かれ利用されてしまったようですね」


王はそう言ってうつむく

多分責任を感じているのだろう

先代の王がやった事とは言え僕らの世界で問題が起き始めているということに

しかし、結局のところだがその鬼人達は僕らの想像などが生み出してしまっているのだから正直先代王にもストーリア王にも責任もないのだ

でも少しだけ疑問があった


「あの・・ストーリア王質問があるんですが、こちらで聞いている話なのですが、封印の海って場所にニライカナイに行くための封印があってニライカナイに存在した姫の願いにより、こちらの神がニライカナイに通じる道を封印し、そして鬼の王を封じた宝玉があるってきいたのですが・・これって本当ですか?」


雷龍と停戦協定を結ぶ際に神子さん達から聞いた情報

僕がその疑問を投げかけるとストーリア王は目をパチパチしてえっ?という顔をし


「いえ・・封印の海は鬼達を封じた場所であって・・確かに先代王によりにそちらの沖縄とを繋ぐ時空の歪みと点在する入り口を封じてもらいましたが・・その際にできたのがあなたと雷龍が持っている琉玉とまだ見つかっていない琉玉なのですが・・もしかすると年月がたった為に伝承が変わってしまったのかもしれませんね」


ストーリア王が苦笑いをする

よし!どうせこちらの神様たちがどうせ適当に記録して伝承したんだな!と僕は納得した

何故なら、お菓子欲しさに神の血を提供した日本の最高神がいるんだから

どこかにいる神様が今くしゃみをした気がするが気にしない

どうやら説明がめんどかったのだろう雷龍は知っている感じだった


「って事は鬼の王を封じた宝玉や神具や伝説級の武器があるというのは?」


「あ~半分正解で半分不正解ね。神具や武器などは確かに大量に保管されているが鬼の王を封じた宝玉なんて物は存在しないむしろ---」


王が次の言葉を発しようとした瞬間

ドシン!!!と地響きが鳴り響いた

なんだ!?と僕が驚いていると


「あ~そういえば今日だったか・・君が来るって事ですっかり忘れていた」

ストーリア王は頭をかきながら言った


「王よ・・まさか忘れていたとは思いませんでした、今朝も伝えたはずなのですが・・」


話を聞きながらリークを起こしたシルフがため息をつく

ちなみにリークは起きているが・・いかんそっとしとこう

ストーリア王は笑いながらすまんすまんと反省した様子もなく謝った

すると地響きはドンドン自分たちのいる部屋に近づいてきた

慌てながらも周りを見てみるが皆落ち着いている、もちろん雷龍も

一体何が来るんだ?と思っているといきなり地響きがピタッと止まった

そして次の瞬間

バーンという音と共にドアが豪快に開いた


「わはははは!!来たぞ!!!ストーリア王よ!!!」


大声で笑いながらそこには大柄の大きな男が立っていた

身長は結構高く髪は真っ赤身体は服の上からでも分かるくらい鍛え上げられている

しばらくし男は僕らにも気づき


「なんじゃ・・他にも客人があったのか・・むっ?」

そして男は雷龍に近づき


「雷龍殿ではないか!!!久しいではないか!!何年ぶりだ!!!元気だったか?」


「お久しぶりです。私はまぁ元気でいたかね、王も相変わらずお元気そうで」

そう言って男は雷龍と握手をかわす

すると男は笑っていた顔を変える


「雷龍・・お前さん・・・」


何かを言いかけたがそこで男は首をふり「いやなんでもない」とこちらを向き


「してお前さんは何者だ?」


男が聞いてきた

するとストーリア王が立ち上がり


「すまない。こちらで説明しよう!こちらは夢見間賭殿、琉玉を使ってこちらの世界に来た者だ。そして夢見間よ、こちらが先ほど半分不正解の答え先ほど映像で見せた黒い空間ダークス国を統治している鬼王「千雷鬼せんらいき」殿だ」


「夢見間殿か!お初にお目にかかる千雷鬼だ!よろしく頼む」


そう挨拶され僕は数秒固まり

そしてその数秒後僕の驚いた声が部屋に響くのだった

皆さま令和になって初めての投稿になります。

先週は帰省したためにパソコンがなくUPできなかった事

大変申し訳ございませんでした。

少しお休みをいただいたおかげで考えなどもできたので少し良かったと思いつつも

楽しみにしてくださっている方もいるのに申し訳ございませんでした。

またこれからももしかしたらお仕事などの関係などで書けない際はTwitterなどでお知らせいたします。

その際はどうかご了承ください。

さて今回はまた新たな人物出しちゃいました

そろそろ登場人物の説明を作りますので待っていてください!!

より想像して一緒に旅を楽しんでもらえるよう頑張ります!!

皆さまこれからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ