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二次元の力はこの手の中に!!!  作者: 神咲 勇気
第2編 第一章帰省
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第75 休戦協定

「なぁ賭こいつら誰??」


「えっとだな・・さっき話したと思うけどこの人が僕に力を与えた張本人の天照様とこちらが敵だったお酒の神ネクタル、で桜さんに光ちゃんそして東京で初めて友達になった優なんだけど・・」


「そうなんだ・・・この人達が賭の仲間の・・でもとても日本の神のトップとは思えない登場の仕方ですね・・」


「だよなぁ・・僕もそれは思うよ」


頭を抱えながらも皆を光也と雛に紹介する

黒い渦から現れた仲間たちは皆そろって正座しうつむいている

何故正座しているかというと、黒い渦から出てきて僕を見た瞬間皆一斉にとびかかってきて僕を引っ張り合い下挙句、光也と雛を敵と勘違いし攻撃をしようとしたので僕が正座させて説教したからである。

明らかに見てわかるだろと思うのだが何やら相当焦っていたようだ

でもそれは関係ない!間違えてしまったとしても大事な友達に攻撃しようなんてありえないことだ


ただ優に関しては、ただ立っていただけなのに怒られているのは不服という顔をしていたがお前に関しては隠していることが多すぎる!!だから少し反省しろと小声で伝えたらぐうの音も出ない感じで大人しく正座している感じである。

そんなわけで今は落ち着き紹介をできたという形である


「そういえばさっきのあの黒い渦はなんですか?みんなが出てきたって事はなんかの移動手段だとは思うんですけど」

賭が正座している面々に疑問をぶつけてみるとネクタルが顔をあげ


「あ~あれは、ウチの技の一つで「空間転酒くうかんてんしゅ」いいます。あんさんの言う通り移動手段の一つでな、このお酒に人もしくは場所を思い浮かべて神力を練りこんで地面に一滴たらすとあら不思議!目の前に黒い空間が出来て移動できるというもんです。今回は黒い渦になったんは人数オーバーのせいで空間が歪んだせいです。間違えたら空間の狭間に迷い込むかもしれへんのに」


ネクタルがため息をつきながら他のメンバーをジト目で見る

みんな一様に目をそらす

気まずそうなので何も言わないで上げることにした

でも、なるほどつまりネクタルは僕を思い浮かべてお酒を垂らしたから目の前に現れることができたわけだ。

ん?疑問に思ったのだがビッグサイトでこの技使えば僕たちを助けに来れたんじゃないか?と考えているとネクタルが察したのか僕を見て「ちなみにこの技は昨日完成したばかりやからな」と先手を打ってきた

そうなんだと納得しとくことにした

だが、他にも不思議なことがあった

なんでみんなは慌てて僕を見つけようとしたかだ

すると桜さんが手を挙げた


「あの賭くんちなみに雷龍はどこにいるの??それと私たちに隠していることあるわよね?」


えっなんで雷龍が居たことまで知ってんの?と思ったがここは伏せた方がいいと思い

「なんのことですか?雷龍なんていませんし、隠し事なんて-----」


「「「「「アウトオオオオオオオオ」」」」」


一斉に僕を指さして叫んできた

えっ?何がアウトなんだ?と思っていると雛が背中をツンツンしてなんだろう?と振り向くとジェスチャーで指でクルクルしているしぐさを見せながら呆れている

そこでようやく気付く

またもや癖がでてしまい自分の髪をクルクルしていたのだ

やばいと思ったと同時になんでみんながこのこと知ってんだと驚いていると光ちゃんが立ち上がり


「賭さんのお母様から聞きました、賭さんは嘘をつくときはそうやって髪をくるくるしながら喋るってつまり!賭さんは今嘘をついたって事がまるわかりなんですよ!!というか雷龍に関してはこちらもデータが揃っていたようなので出現を感知できたんです。」


「そうその通り!しかも他に鬼人なんて化け物のエネルギー反応なんて出てくるし!いったいどうなっているの?それに私たちに隠していることあるわよね!!!」


天照様も立ち上がり詰め寄ってきた

なんてこった母親までやっぱり僕の癖に気づいていたんか!!!って思ったがまぁ母親だから仕方ないかもしれないがまさか暴露するとはというか鬼人って何?

疑問に思っていると今度は桜さんが立ち上がり


「正座」


笑顔でその言葉を言われ一瞬で正座した

明らかに今度は立場が逆転した瞬間だった

桜さんは満足げに「よろしい」と頷いた

ここからは正直に今さっきあったこと、何故か存在を知られていた琉玉をどこで手に入れたかなどすべて白状させられることになった

癖も何度も指摘されたせいで誤魔化しができなかった

全員に一気に指摘されると怖いったらありゃしなかった

というかよく同級生は今まで気づかなかったな!!!

とも思ったがもしかしたら本当は気づいていてあえて気づかないふりをしていたのではないかと思った

すると天照がパンと手を叩き


「なるほど私たちが競争している間にそんな事があったのね・・その琉玉を渡したやつは名前がないといっていたのね」


天照は話を聞いて考え込む

天照がネクタルの方をちらりと見るとネクタルは素知らぬ顔をしている

この人またなんか隠しているなと思ったが天照様もそれを思ったのかため息をついてこちらに向き直った

じ~っとこちらを見つめてくる

多分だがもう隠し事はないでしょうね?という目だこれ

隠すも何も全部指摘されて洗いざらい喋ったのだからもうないぞ!という目で見返した

すると周りの木々が急にざわめき始めた


「なっなんだよ!これ!」と優が言うと優の腕につけてる警戒音がなった


「警告警告!!マスター近くに高エネルギー反応接近!高エネルギー反応接近!警戒を!!!」


「なんだって!てかお前スリープモードになっていたんじゃ!!」


「一定時間休んだので回復いたしました。それより警戒してください」


一体なんだそいつはという目がみんなから注がれるが問いただすのは後回しにしよう

とりあえず今近づいてくる奴をどうにかしよう

そう思い立ち上がりカードを握る

皆臨戦態勢に入っているとそいつがゆっくり歩いてきた


「雷龍」


小さく僕がつぶやくと桜さんと光ちゃんそして優がこいつがという顔をした

やはりだが天照様とネクタルは驚く様子はなかった

もしかしてと思ったが二人は雷龍と面識があるのだろう気配でそれにも気づいたんだろう

雷龍はゆっくりと歩を進め近づいてくる

しかし、全員が気づく

確かに凄いパワーを感じるがそれに攻撃をしようとする気配を感じられないからだ

賭も先ほどまで戦っていたからすぐに気づくことができカードを下すと雷龍がフッと笑った


「さすがに馬鹿ではないようだな夢見間よ」


「あぁ二度も戦ったからなさすがに気づいたよ、で何しに来た?戦いにきたわけじゃないんだろ?」


「そうだ!お前らに休戦を申し込もうと思ってきた」


一同が全員驚愕した

こいつ今なんて言った!?という顔をしていると天照が前に出て


「休戦ですって?何のために!?お前はこちらの世界を破壊しようともくろんでるんでしょ?なのに休戦ってどういうことよ」


問いかけると雷龍が頭を下げた


「頼む」


雷龍は顔を上げず頼み込んできた

皆がどうしようと困惑している

すると賭は前に出てきて


「わかった休戦を受け入れようその変わり事情を全部説明してもらうぞ」


そう言い切り皆をみるとやれやれという顔をしているが笑っていた

どうやら了承してくれるようだ

そして僕らが居なくなった後の顛末を聞いた

鬼人を裏で操っているのが、絶望望の手下だという事そいつが鬼人を絶望させてそのエネルギーで封印を壊そうとしていることそして僕の命を狙っていること

雷龍はすべて語ってくれた

嘘はついていないと判断し

僕たちは休戦協定を互いの敵を倒すまで結ぶことにしたのだった

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