第71 信頼できる友の存在
今回話が少し長くなってしまい6000文字になってしまいましたことまずはお詫び申し上げます
だんだん熱くなると自分で設けた3000字という皆さんが読みやすいであろう文字数を突破してかいてしまいます。
どうかご容赦いただけたら嬉しく思います。
では賭達の旅の世界へどうぞ
北の丘小学校運動場この地区においては二番目に広いと思われる広場である
今そこで自分は雷龍と対面している
どうしてこうなったかというと1時間ほど前、ジャシュコのフードコーナーで光也と雛にどうやって悩みを相談しようか考えている時であった。
「で!!駆!!お前悩んでいることがあるならさっさと話せよ」
光也がこれ以上は雛に言葉で叩かれ続けたら心がヤバいと感じたのだろう、話を戻してきた
それに応じて雛も散々光也にいろいろ言ってすっきりしたのであろうこちらを向き
「そうだったわね、賭の悩み聞かなきゃだったわねっで悩みなんなの?」
雛ものっかってきた
「えっとだな・・」
ここは正直に話しても信じてもらえないよな?さてどうするべきだろう?
少し考えて嘘を混ぜ込みながら話すことを決めた
「えっとな実は、最近相談されていてさ」
「相談?」
雛がフムと僕の顔を見てくる
「そう東京にいる友達がさ、剣道とかやっていてさどうやって力とか技術を上手に上げることができるのかな~って相談されてさそれでその時答えられなかったから考えていたんだよ」
そう言った後髪を指でくるりくるりといじると
「ダウト!!!」と光也が言ってきた
ダウトって少し前まで流行っていた言葉だと思うんだがまだ使う奴いるんだと思いながら驚いた顔をした
その後にすぐ首を傾げた一体何がダウトなんだと
すると光也が笑いながら
「お前やっぱ昔から変わらないな~その癖直さないと後で後々後悔するぞ~」
と言ってきた
癖?なにを言ってるんだろうと不思議に思っていると雛がため息をつきながら
「やっぱ気づいていなかったんだね、賭さあんた誰かを巻き込みたくなかったり、心配させたくないときとかの嘘つくときさ指で髪の毛クルクルいじる癖があるんだよ」
「えっ!?」
雛の言葉を聞き光也を見ると光也もウンウンと頷いている
どうやら本当のようだ
自分でも気づかないうちにそんな癖がついていたなんてと頭を抱えた
「つまり・・昔お前たち僕がいろいろトラブルに巻き込まれたりした時、偶然現れたりしたしたのは偶然じゃなく・・」
そう言うと雛は呆れた顔をして
「今頃気づいたんだ・・・そう!あなたのその癖に気づいていたから対処できたのよ」
ふうとため息をまたもやつく
そうこの二人いつもだが、僕が何度かピンチになったとき二人で助けてくれたことが多々あるのだ
その時偶然って本当にすごいんだなと思って感動していたのに、どうやら長年付き合っていたせいで癖を僕以上に知っていたようだ
なんてこった!!と頭を抱えてしまう
それを見ながら光也はニヤニヤ笑っていた
多分今頃恥ずかしくしてやんの!!!って心で思いながら笑っているのだろう
そりゃ笑われるだろうよ!当時の僕は「偶然ってすごいね!!」ってすごい喜んで言っていたのだから
今過去に戻ってその言葉を発した自分を殴りたいとさえ思ってしまう
それくらい恥ずかしいのだから
でもじゃあこれからその癖を見せなければバレない?と頭で考えたが昔からの癖しかも今指摘されるまで気づかなかったほどの癖である、一朝一夕で治るものではない
ん?この二人が気づいていたって事は母親にはもっと気づかれてしまっていたのではないだろうか?
ふと思ったが気づいていたらもっとひどい目にあってたのではないかと思う事があるのでそれはないだろうと考えを捨てた
だけど、今後はこの癖をどうにかしないと、もしこの癖を神子さんや桜さん他の人たちに知られたらまずいことである
今知れただけでも良しとしようと顔を上げた
「そういうわけだから、早く本当の相談をしなさい賭」
と雛が笑顔で言う
なんかその笑顔が怖い!と思いながらも観念して相談する事にした
ビッグサイトで本当にあったこと、沖縄に戻って起きたこと隠さないで話をする
二人は茶化すことなく話を真剣に聞いてくれた
何も言わずに最後まで話、僕が話し終えると二人は口に手を当てながら考えこむ
そりゃそうだ、こんな嘘のような話を信じるわけがないと思いながら少し顔をうつむかせ水を口にふくむ
しばらくすると光也が口を開いた
「髪をくるくるしたりはしなかったから今度こそ本当の話みたいだけど・・本当にアニメや漫画みたいな事が現実にしかも友人が巻き込まれるなんて思ってもみなかったわ」
そう光也がつぶやいた
僕は驚き顔を上げるすると今度は雛が考え込みながら
「そうね、本当に現実離れした話だけど賭は人を騙したりするような嘘は言わないものね。だからこの話は本当の話なんでしょうけど・・カード・・力の使い方ねぇ」
と口にしたのだ
信じてくれるのか?二人の顔を交互にみると二人もそれに気づいたのか
「なによ、その顔は夢見たな話だけど真実なんでしょ?なら信じるしかないじゃない、賭は昔から変なことに巻き込まれるからある意味驚きはしないわよ」
「そうそう!それにさ癖も見れなかったし、お前が今嘘つく条件ってないわけだからな、まぁ今の話を聞いて巻き込まれるんじゃないかって心配してくれていたんだろうけどさ、それは俺らは慣れっこだから心配するな」
「慣れっこになっている私たちもどうかとおもいますがね」
「そうだな。まっいいんじゃね?昔っからの大事な友達だしさ」
笑いながらそう答えてくれた
すると
「おい!!なんで泣いてるんだよ!」と光也が言った
えっ?となり気づくと自分の目から涙が流れてきた
僕は嬉しかったのだ
きっと信じてもらえるわけがないそう思っていたからこそ、今本当のことを話したうえで光也と雛が信じてくれたのがとても嬉しかったのだ
それが今涙として表に出てきたのだ
戸惑いながらも涙をぬぐっていると今度は雛が言う
「昔からの友達なんだし、巻き込みたくなかったりするんでしょうけど私たちくらいは信じてくれてもいんだよ。それが友達なんだから」と優しい言葉をかけてきた
追い打ちだよ!!ちくしょう!!!そう思いながら涙を拭う
今そんな優しい言葉かけられたら泣くに決まってんだろ!!と心で思いながらまた涙を流した
そんな自分を二人は嬉しそうに微笑みながら見守ってくれた
少し落ち着き「信じてくれてありがとう」と伝えると二人はいえいえと笑ってくれた
そして本題に戻る
カードを机に出し二人に見せる
二人は置かれたカードを見ながら思考する
僕もカードをみながら考えていると雛がふと気づく
「ねぇ賭、あなた確かこのカードで変身するって言っていたけどそれはあなたが覚えている想像したアニメのキャラクターになれるってことで間違いない??」
そう聞かれ頷く
すると雛が
「じゃあさもしもの可能性なんだけど、違うキャラクター同士を同時に使うってことはできないのかしら?ほら!その今から練習するかもっていうユニゾンだっけ?あれってこのカード同士でできたりしないのかしら?」
そう言われ考えてみると確かに自分は入院している時に、マーリンから渡された本を寝ている時に夢の中で読んだが確かユニゾンは互いの波長を合わせて一緒に力を使う技だと書いてあった
もし他者ではなく自分の能力内で再現ができれば最強である
しかし問題がある
「もしかしたら可能なのかもしれないけど・・それには二つの想像を同時並列で行わないと無理だと思う、さすがに戦いながらそのキャラクター二人を想像し続けるのは難しいと思う、それに結構なダメージをくらうと集中できなくてすぐに変身が解ける」
そう話すと雛は「そうか」とまた考え始める
すると光也が今度は口を開いた
「じゃあさ!お前変身してるとき音楽が聞こえたら勝てるって言っていたよな?その時に聞こえる音楽って外から入れるってできないの?」
「外から?」
雛が首をかしげる
「そう外から!つまり音楽プレイヤーをワイヤレスでイヤフォンにつないで耳につけとくんだよそしたらテンションとかも変わるだろうしさ、よくアニメとかでもそんなBGMとか流れて戦いが変わるじゃんあれを自分の脳じゃなくて外部から取り込むってのはどう?」
光也が自信満々にドヤっとする
確かにいい案だと思った瞬間
雛がため息をつきながら光也に反論をする
「光也確かにいい案だと私も思います、だけどねそれには一つ欠点があるのよ」
「「欠点?」」
僕と光也が同時に言う
雛は頷き話を続ける
「そう!欠点!光也は音楽プレイヤーで流すって言ってたけどそれが仮にだけど不穏なBGMとかが戦っている最中に流れるとどうなるとおもう?」
雛がそういいハッと僕は気づく
「力が半減する可能性があるってことか」
僕がそう言うと雛が頷く
「その通りよ、賭は自分の思考で操作しているからその戦いの中において力になる曲が聞こえてきているって事らしいから上手くいっているんだと私は思うわ」
そう雛が言うと光也はまたう~んとうなりだした
二人とも本当に真剣に考えてくれている
いい友達を持ったものだと思っているとゾクッとする視線を感じた
辺りを見回しながらフードコート内を見回すがどうやら中ではないようだ
今度はその感覚を頼りに外の駐車場をみると大柄の男が駐車場の入り口付近に立っていた
僕が気づいたのを見て大柄の男は手で合図を送りこちらに背を向け外へ歩いていく
(ついてこいって事か)
そう思い立ち上がると光也と雛が驚きながらこちらを向き
「いきなりどうしたの?」
「そうそういきなり立ち上がったりして」
そう尋ねられ
「あっえっと用事を思い出して・・僕そろそろ行かなきゃ」
と答えると二人は同時に指をさして
「「ダウト」」と答える
あっ・・時すでに遅し自分はまた気づかないうちに髪を指でくるくるしていたようだ
二人は呆れた顔をしながら
「ここまで話したんだから嘘つかないの」
「そうそう!なんかあったんだろ?なら一緒にいこうぜ」
そう言って二人も立ち上がる
こうなったらこの二人は何を言っても行くという考えを変えないだろう
確かに話をした時点で巻き込んでしまってるんだよなと諦めた
「わかった、でももし危なくなったら逃げるって約束してくれよな」
そう言うと二人は頷き
僕らはジャシュコを後にした
そして駐車場をぬけでると男が電柱にもたれながら待っていた
こちらに気づき声をかけてくる
「なるほど、少しは力をつけたようだな。私の視線に気づくとはな・・・」
黒い髪の大柄の男は言う
「褒めていただいてありがたいよ、雷龍それがお前の人間になった姿ってわけか?」
そう言うとフッと笑い
「さすがだな、気づくとはそうだこの姿は人界においての姿だ、だから周りに影響を与えないように力も抑えているしかし・・」
チラッと僕の後ろにいる光也と雛を見る
二人は少しビクッとなったが雷龍を見続ける
雷龍はまぁいいだろうと思ったのだろうこちらを見た
「ここらで広い場所はあるか?人があまり来ない場所がいいだろう、人間たちや動物に迷惑はかけたくないからな」
と驚く発言をしたのだ
僕は少し考えた
(確かこの近くに広い公園が・・いやしかしあそこは休み期間は人が沢山くるはず・・なら)
そう思い雛に
「雛聞きたいんだが北の丘小学校は今日は誰か使ったりとか予定ありそうか?」
僕が聞くと雛は首を振り
「多分今日はいないと思うよ、笑顔の坂の途中で破損があったって町内会で話が合って今一週間は工事関係の人しか入れないって聞いたからそれに今日は日曜だから工事の人もいないはずよ」
それを聞き頷く
「雷龍、少し歩くがそれは構わないか?」
そう尋ねると雷龍は辺りを見回す
「それはどこだ?」
そう言われたので光也が「あの木が見えるところだ」と大きな木が立っている所を指さす
雷龍はフムと考え右手を差し出す
なんだ?と警戒すると
「警戒せずともよいここでは何もしない、早く私の手を握るのだ」
そう言う僕は光也と雛をチラッと見ると二人は頷き三人で雷龍の手を握る
「握ったか?では話すのではないぞ」
そう言った瞬間である
体が軽く浮いたかと思ったら気づかないうちに北の丘小学校の運動場の中心についていた
三人で少し驚いたが、しかし三人して思ったことがあった
(前にもこんなことをした事があるような)
だがこんな事をされたことは初めてのはず
僕は一回だけ神子さんに瞬間移動をしてもらって驚いたことがあったがそれとはなんか違う
なんだか頭がモヤモヤする感覚があった
あと少しで何か思い出せそうな・・そんな感じである
すると雷龍が少し歩き出し
辺りを見回す
「どうやら人はいないようだ、近くの木などには多少鳥などがいるが問題ないだろう」
そう言い雷龍がこちらを向く
僕は構える
雷龍はフッと笑い
「そう身構えるなすぐには戦わん、そこにいる二人」
と雷龍が光也と雛に声をかける
二人はまた少しビクッとなったが「なんですか?」と答えた
雷龍は奥の方を指さし
「今から危険が伴うかもしれんから離れてくれると嬉しいのだが、構わないだろうか?」
とまた驚きの発言をしたのだ
二人も驚きながらこちらを見る
いや僕が聞きたいくらいだと思いながら
「確かに少しヤバいかもしれないから離れていてくれ」そう言うと二人は頷き
「気を付けてね」
「危ないと思ったら逃げろよ」
と僕に声をかけ雷龍の指定した地点へ離れる
その二人を見ながら雷龍は
「あれはお前の友人か?夢見間賭よ」
そう尋ねてきたので「あぁ僕の大事な友達だ」と答えると一瞬雷龍が笑い
「いい友をもったな」と言った
さっきから驚くべき発言を多々するので僕は混乱していた
本当はこいつはいいやつなんじゃないだろうか?
勝手に敵と決めつけてるだけじゃ?
と思考するがこの間一瞬でやられたのを忘れてはいけない
そう思い警戒する
すると雷龍がまた訪ねてきた
「お前はこの世界が好きか?この人間どもの欲望にまみれた世界が、ここの世界の者どもは人を見下し人を欺きあまつさえ人を平気で殺し、それを奪い自分が作ったモノでないのも自分のモノのように語る奴らがいるこんな世界が存在する価値があると思うか?」
と凄い事を言ってきた
僕は少しだまり思考した後答える
「雷龍、お前が言っていることは確かに現実にこの世界で行われていることだろう、人間は人を平気で殺したりするし、奪いもする、僕もそんな世界は嫌いだ大っ嫌いだ!!!」
「ならば---」
「だけどさ」
雷龍が何か話そうとしたのを遮り話し続ける
「だけどさ、今言ったようにこの世界には大事な友達がいる、大切な人たち、そして僕の好きな沢山の創作物だってたくさんあるんだ!!例え一部でそんな悪があったとしても僕はお前たちについていったりはしない」
雷龍が先に言おうとしたことを先読みして言い放つ
雷龍は少し驚いた顔をするがすぐに顔をキリっとさせる
「ならば交渉する余地はないということか・・本当は避けたかったのだがな・・・」
少し悲しそうにそう言い雷龍は構える
「なら止めてみろお前が信じるモノの為に!!!」
雷龍の体がどんどん変わっていく
髪は黒から金髪の髪になり、目の色も黒から黄色へそして白い道着のような服装に変わった
初めて会った時の姿に変わっていく
自分もカードを取り出す
前は冷静になれずにすぐ攻撃したが今は違う
賭は拳のカードを取り出し変身する
今回変身したのは、ヒットシュートスタイルというアニメの「銃戸」というキャラクターだ
黒い革ジャンをつけパンツはも黒で靴も黒ブーツ、髪は金髪、腕には紫のグローブをつけた姿に賭は変身した
光也と雛はそれをみておお~と歓声をあげているようだった
少し恥ずかしいが気にしている場合ではない
雷龍の姿を下から上までじっくりと見る
とてもいい体格をしている
まるで無駄のないしなやかな体だ
どうやったらそんな体になるか教えてほしいものだ
そう思った時頭にズキッと痛みが走る
なんだ?と一瞬思ったがすぐに痛みは消えた
「準備は終えたようだな・・・ではゆくぞ!!!!!」
雷龍のエネルギーが暴風のように膨れ上がり風を起こした
こうして戦いの火ぶたが切って落とされたのだった
今回も頑張りましたがどうやって考えてもバトルに持っていけませんでした!!!
友よすまない!!!そしてバトルを楽しみにしている方々も本当にもうしわけございません!
次回は本当の本当にバトルにいきますのでご容赦ください!!!
では今後ともよろしくお願いします!!!




