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二次元の力はこの手の中に!!!  作者: 神咲 勇気
第2編 第一章帰省
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第49 手紙

「賭くん!コミケ行くわよ!!!」

一本の電話に叩き起こされた

賭は耳を疑った、なぜならコミケは三日間で終わりのはずなのに電話先に居る人物が言い放った一言は「コミケに行くわよ!!」だ

一度端末から耳を遠ざけ寝ぼけてるかもしれないと頭をブンブン振って端末に耳を当てる

「神子さん・・・僕何言ってるかよく聞こえなかったんですがもう一度言ってもらっていいですか?」

「あら?電波悪かったかしらじゃあもう一度言うわね、賭くん!!コミケ行きましょう!」

どうやら寝ぼけているせいではなかったようで神子さんははっきりとコミケと言っている

どういう事だろうと首を傾げる

「神子さんその・・・コミケは昨日で全日程終了したはずですよね?なのにコミケ行くわよって意味が僕にはわからないんですがどういうことですか?」

率直に聞いてみることにした、わからないなら聞くそれが一番いい事だと考えたからであるすると神子さんの端末越しの笑い声が聞こえてしばらく笑い続けていた

「なんで笑うんですか!!!だってコミケは終わったはずでしょ!なら今日ビックサイト言ってもなにもないはずですよ!」

笑う神子に正論をぶつけると笑いがようやく落ち着いてきたらしく神子が喋り始める

「あ~笑った、ごめんごめんうん賭くんがそれは正しいよ、だけどコミケといったら幻の四日目があるって言うの聞いたことないかしら?アニメとか詳しいなら知ってると思ったのだけれど」

神子が聞くと賭首をかしげる

「いえ、自分は初めて聞きましたねなんなんですか?幻の四日目って」

そう聞くと端末の先の神子はむふ~っという声をだした

「じゃあ!賭くんに幻のコミケ四日目見せてあげる!10時頃に秋葉原に集合って事でじゃあ待ってるわね」

そう言って通話が切れた

秋葉原で幻のコミケが見れるとは一体どういうことだろう?

考えてみるがよくはわからない

まぁ行けばわかるかと時計を見ると朝8時で二時間ほど時間があった

という事で部屋の換気をして掃除をすることにした

すると昨日もらった手紙がパラッと机から落ちてきた

そう言えば昨日親からの連絡やら身体の疲れやらですぐ寝たから読み忘れていた事を思い出す

机に置いてあるペーパーカッターを使って手紙を開け読んでみる

「よぉ!賭無事にコミケ終えることが出来て何よりだ、いや~まさかお前があいつに身体を乗っ取られるとはすまない!俺等の読みが甘かった!実はあいつが現れることはわかっていたんだ、だけどどういうやり方でこの世界に干渉してくるかまではわからなかったんだが、アヌビスがあの武器を使ってくるなんて予想外だったんだ、そこから歪が発生した影響で干渉してくるとは思いもよらなかったんだすまない。」


という文がつづられておりどうやら闇夜 やみよのぞむ、あいつが現れることは決定事項だったことが文面からわかった

だが、僕とアヌビスが戦ってその影響で乗っ取られるというのはマーリンでも予定外だったみたいだ


「本来ならお前がアヌビスと戦ってそこで奴が何かしらの形で現れるはずだったんだ、だがどうやらどこかで未来が改変され始めているようだ、実はマーリン様が有している能力の中には未来を見通す力もあるんだがそれがお前を中心に異常な速さで変わり始めているようなんだ、マーリン様曰くお前はこの世界と他の世界、そして未来を救う為の特異点、言わば切り札になってるらしい」

頭を抱えた

自分が特異点?切り札?いやいやあり得ないだろうと続きを読む

「お前今あり得ないだろう?とか思っただろだが現実だ受け止めてくれ」

この親友はどこまで俺の先を読んでいるのだろうか?なんなんだ?お前は一体なんなんだ?と思いながら手紙を読み進めると

「俺は未来人でお前の世界とは違う分岐した世界の人間だぞ~」と書かれていた

この文僕がこう心でツッコミをいれるのまで予想されて書かれているのか!?と驚きを隠せないが読み進める

「まぁ・・ツッコミとか終わる頃だろうからここからが本題だ!今のお前は無力だ、今回はみんなの協力や俺の未来の知識後は奴が俺らを軽視していたから勝てた言わばラッキーパンチみたいなものだ、奴もお前が特異点になってる事に気づいただろう、だからこれからこの世界でいろいろ起こるかもしれないみんなを守るためにも二次元を守るためにも強くなってもらう、その為にお前はこれから行くところで数々の試練を受けてもらう事になる、他の人達もそれぞれ試練を手紙に書いている光も闇も協力しないと奴等には勝てないだから頼む世界を救ってくれ」


と手紙はここで終わっていた

多分他の手紙では仮面の男としての手紙を書いているだろうが、ここまでツッコむタイミングもわかっている文だからあっちも僕が分かっているというていで普通に正体を隠さない文を書いたのだろう

わかったことは複数ある

絶望望、どうやら文面から察するに奴は1人ではない事

何かしらまたこの世界に干渉してくるという事

僕が特異点というものになってしまったという事

強くなるためにこの世界でいろいろ試練があるという事だ


手紙を見ながら少し考え込んでるとチラッと時計が見えた

時間を見るといつの間にか9時を回っていた

「やっべ」

考えるのを一旦やめて急いで秋葉原に行く準備をして外に出た





「遅い!!!!」

神子さんの雷が落ちた

「すみません!!!」

時計を見ると10時5分を回っており5分の遅刻をしてしまった

秋葉原に来るのにまさかこんなに急ぐことがあるとは思っても居なかった

しゅんとなっていると

「まぁまぁ神子さん!昨日はあんなに大変だったんだから仕方ないじゃないですか、許してあげましょうよ」

神子さんの後ろから桜さんが歩いてきた

何やら大きい鞄を持っている

「そうですよ!神子さん今から行けば間に合うんですから今怒っている時間がもったいないですよ」

とヒョコッと光ちゃんが出て来た

光ちゃんも何やら少し大きいケースを持っている

神子はふ~とため息をついてこっちを見る

「まぁ!二人が言うなら今回は許します!じゃあ急ぐわよ!!!今日は秋葉原中を駆け回らないといけないんだから」

そう言って賭の手を引っ張って電気街方向へ歩き出す

「秋葉原中を駆け回るってどういうことですか!?」

驚きながら聞くと神子はニヤッと笑いながら

「幻のコミケ四日目というのはね賭くん!!!この秋葉原中のいろんなショップで行われるのだよ!!!さっ急いだ急いだ!!!」

そう言って四人は秋葉原の街へ走り出した




「あらぁ・・あの子たちもやっぱりここに来たんねぇさて・・また面白い事が起こるかもねぇ」

と駅から出て来た影に賭達は気づかなかった

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