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二次元の力はこの手の中に!!!  作者: 神咲 勇気
第三章 激戦の最終日
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第38 アヌビスの野望

昔邪神に聞いた

どうして人間と仲良くしちゃいけないの?と

邪神は答えた

君たちは人の魂を見送らなくちゃいけない存在、故に人と仲良くしては不幸になるそして人間は君たちを不幸にする存在だ、故に人間を憎めと

最初は幼いながらに、人間に興味を持ち冥界から人界を眺めていた

だが眺めていてわかったのは人間のおぞましさだった

人をおとしめ、いじめ、殺し合い、奪い合う、弱きものを虐げ、命を何とも思わない

人間は時代の流れと共にどんどんそうなっていった

昔を忘れ、豊かになるにつれて優しさや助け合いがなくなり、心がどんどん黒くなっているのが見えていった

お金の為なら何でもするようになり、人が死んだらそれを食い物の様にする

そんな奴らを冥界から見て

死んだらそれを刈り取り見送った

それを見るたびに自分の心は邪神が言ったように人間を憎むようになっていった

すべての人間がそう言うわけではないことはわかっている

だが、人間は欲望の塊だ

それがわかるのが人界の日本という国でやるコミケという文化だった

人間どもは己の欲する物の為にルールを守らず、ルールを守った者は手に入らず絶望する

その絶望は他の場所へといき怒りや妬ましさとして誰かにぶつかる

いつしか人が憎しみ合う姿を、絶望する様を見るのが快感になっていった

だから、人間どもの好きな二次元と言うのを破壊すればまた戦争の様な事が起こる

昔自分が起こした血の惨劇と呼ばれる事件のようなものを人界で起こしたい

あの日は最高だった・・・冥界の人々が自分が蒔いた種により憎しみ合いダークミストによって膨張し殺し合いが始まり血が雨の様に降った

その中に笑いながら歩いていたあのような事をしたい


だがそれも上手くはいかなかった

やはり天上の奴らが邪魔を仕掛けてきた

ジェノサイドに従ってるのは奴が天上の奴を倒すだけの力があるからと踏んでいた

しかし、予想外の事が起きた

チラッと目の前を見る

そこには剣を使って攻撃を仕掛けてくる青年がいた

夢見間賭・・こいつが現れたせいで計画が可笑しくなったのだ

あの一日目で計画通りに進んでいれば天照も天上の奴らも人間も壊す算段はついていたんだ

だが・・・自分もおかしな事を思ったものだと内心笑っている

こいつはどんな人間より純粋で心がまっすぐなのがわかる

だからこの男を絶望させたら、殺せたらどんなに気分がいいだろうか

ジェノサイドを連れて帰るときにそう思ってしまった

こいつを殺すのは俺だと

本当はもっと熟してから殺すのがいいんだがなと頭で考えたが計画は始まった

ジェノサイドと違い俺は人間どもがいくら死のうが構わない

だからこそ、人質として数千人の人間をダークミストに閉じ込め、時間を与えいたぶる事に決めたのだ




「はあああああああ!!!!!」

賭はアーサーの姿になりアヌビスに斬りかかるがスルリスルリと避けられてしまう

逆に自分は少しずつ傷も負わされている

アヌビスの鎌を避けながら階段を駆け上がりまだ人がいない屋上展示場まで移動する

霧によって人々の心は虚ろになり2人がこのようにバトルしていてもピクリとも動かないのでそうしないと危害がでると思い傷を負わされながらも移動に成功した

アヌビスは逃げる自分をニヤニヤ笑いながら攻撃を仕掛けてきていたが屋上に来てようやく口を開いた

「わざわざここまで逃げるなんてなぁ、そんなに人間どもが大切か?それとも二次元とやらが大事か?まぁ俺としてはどっちも欲望が渦巻いたくだらない存在だからどちらも消したいんだが・・・そんなになってまで守るべきもんなのかねぇ俺にはさっぱりわからん」

アヌビスはため息をつきながら首をふる

その言葉に歯をギリッとならし剣に力を込めた

「くだらなくねぇっつてっだろうがああああ!!!!」

怒りにまかせてアヌビスに剣を振りぬく

だが剣はガキンっという音を立ててアヌビスの鎌に阻まれそのままつばぜり合いになった

互いの剣と鎌が重なり合い火花が飛び散る

右足に力を入れ踏み込む

しかし、アヌビスはピクリとも動かない

そうしているとアヌビスが

「はっ怒り焦り見えるぞ見えるぞ!!!そんな単調な技で俺が倒せるわけないだろ!!あっそうかそうかお優しいお前は俺を殺さずに済まそうって思っているんだろうが、殺す気で来なきゃ時間内に俺は倒せねぇよ!!!」と右足で蹴りを入れてきた

剣に集中していたためもろに受けてしまい10メートルくらい飛ばされて地面に転がった

骨は大丈夫だったが蹴られたところがズキズキ痛むため手で押さえながら立ち上がる

アヌビスはため息をついた

「こんなもんか・・・二日あれば成長すると思って期待していたんだが・・・やはり所詮は人間か・・天照が居なければたいしたことないんだな・・・もういいや」

そういい鎌を水平に持ち前に出す

そして何やら唱え始めた

「光を斬りすべての魂を切り刻みたまえ・・・・目覚めよイガリマ」

アヌビスがそう言うと鎌の土の様に茶色かった外装がボロボロと光と共に落ち、中から黒い鎌が新しくでてきた

明らかに先程とは違う雰囲気を醸し出す鎌に見入る

アヌビスがそれを軽くブンブン振り回す

すると空気音と共に周りの石がズバッという音と共に砕かれた

カマイタチという現象だろう

あまりの速さに音速の刃で石を斬ったのだ

シャラーンという音を鳴らし肩にのせるアヌビス

「とりあえずは説明してやる。このイガリマはな神具の一つでなその・・なんだ封印していたんだが、まぁその・・なんだ・・あぁ!!めんどくせえ!!!二次元とかが好きなんだろ?説明は不要だな簡単に伝説的な武器の一つだ」

自分で説明してやると言った割にはほとんどを知らなかったようだ

記憶をたどりなんとか思い出すが、確かイガリマは、メソポタミアの神ニンギルスの息子とも言われたり、またはザババ神の武器のうちの一振とされているものだ、他にもニンギルス神殿の門が神格化されたものと考えられている。

それを今アヌビスが持っているのだ

能力は不明だが恐ろしいものだってことはビリビリと伝わってくる

剣を構えアヌビスの出方を見ようと距離をとろうとする

すると10メートル離れていたはずのアヌビスが一瞬で目の前に現れた

ブンとイガリマを振られて間一髪のとこで避けたが服を一部斬られてしまった

その瞬間、斬られて飛んだ服が一瞬で色を無くし落ちた

すぐさまバッと飛んで距離をとるとアヌビスは拍手していた

「いや~今のは一瞬で終わらせるつもりだったんだがなすごいすごい、てなわけで今の攻撃でわかったと思うがこのイガリマはな精神を斬るんだ、斬られたらその斬られた服の様に色を失い真っ黒い空間で廃人になるまで過ごすことになるんだ・・・どうだ?面白いだろ?」

そういいケラケラ笑うアヌビス

正直そこまで予想していなかったがよくもまぁここまでペラペラしゃべるものだと呆れを通り越して感心してしまうほどだ

しかし、今の説明を聞いて一瞬頭によぎった事があった

今朝見た夢である・・

アヌビスが言った事が本当ならあれはもしかしたらデジャビュというものになるのではないだろうか?

つまり今から自分はアヌビスに斬られあの真っ黒い空間で絶望的な事になるんじゃないか

そう考えた瞬間鳥肌が立った

首をブンブン振って考えたことを振り払う

フーと息を吐いて心を落ち着かせてアヌビスに言い放つ

「ふん・・そんなもの当たらなければ意味がないじゃないか、それに空気の音でわずかだけどどこからくるか判断できるし、このエクスカリバーは魔を払う力もあるし銃携帯にすれば遠くからも攻撃が出来るからそう簡単にやられない」

そう言うとアヌビスは高笑いをした

笑い過ぎてお腹を抱えてヒーヒーいいはじめている

それほどアヌビスは余裕なのだ

そしてしばらくしてアヌビスが笑い終わるとイガリマを天にかかげた

「俺は言ったはずだ・・・もういいやって・・だからイガリマ最大の技でお前との勝負を終わらせてやる、まぁまぁ楽しませてくれた礼と思って受け取ってくれや、まぁ避けたら下に居る奴らがどうなってもしらないけどな」とニヤリとアヌビスは笑った

すると天からどんどん闇が集まり始めているのが見えた

賭は息を吸い剣を構える

どうなるかはわからないだが自分が避ければ他の人たちに危害がおよぶ

そう考え構えた剣をバットを持つような感じで横にする

「ならばこちらも今できる技で相手してやる!!!」


両社がにらみ合い冷たい風が吹き抜ける

そしてカっと互いの武器を光らせうちはなつ

「シャイニングソードインフェルノオオオオオオ」

「イガリマダークデススラッシュ!!!!」

互いの技がぶつかり合い辺りを光が包んでいった

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