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二次元の力はこの手の中に!!!  作者: 神咲 勇気
第二章 二日目の激動
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第25 二刀流

四人は自分の技を放ち続けた

互いの技はまるで暴走するかのようにぶつかり合い、その光景は龍が四匹戦っているかのようにも見えなくもないほどエネルギーが充満していた


「いい加減に!!!!お前と争っている場合ではないのだぞ!!光!!!」


天照が怒鳴りながら光に向かって言う

光は目をギラッとさせ天照を見る


「わかっています・・わかっているんですよ!!そんなこと!!!だけど!!!!負けたくないんです!」


そういうと技のパワーをさらに上げた

それを感じた天照も同等のパワーに引き上げる、ちらっと桜とネクタルの方を見るがあちらもぶつかり合いが続いていた。

このまま四人がぶつかっていたら防災公園は砂地になる可能性もある、それだけで済めばいいがもしもの場合ビッグサイトも巻き込む大爆発を起こしてもおかしくない状態だ。

思いつくのは、お互いのぶつかり合いをやめネクタルを倒す

もしくは、どちらかが負けてエネルギーのぶつかり合いをやめてネクタルを倒す


最終手段は・・・・あまりやりたくはないが自分がわざと負けることだ

だがそれをやると今の光には見通されてしまうだろう

こうなると打つ手が打開策がない

歯をギリッとしながら自分の戦術の力のなさに歯がゆく思っていると一瞬空間が揺らいだのを感じた

!?なんだ・・・今の揺らぎは・・

光を見るが何も気づいてない様子だ、なら光が何かしたわけではないようだ

すると遠くの方で


「あははははは!!!やられてもうたわぁ!!!」と笑いながらネクタルが声をあげた

技がぶつかり合いながらも余裕の様で片手で桜の技を抑えていた


「くうううう!!!何よ!!!!急に笑い出して!!!それにやられたって何!!あんたて抜いてるでしょ!!!急に片手で・・・ってあんた」


桜が言いながらネクタルの片手を見ると血が流れていた

しかし、明らかに自分が攻撃して傷を負わせたものではない

ならなぜネクタルは血を流しているのか・・・だが、今ならと桜がパワーをあげる

だが、ネクタルも片手でパワーをあげる


「あはぁ~ほらがんばりぃ、予想外なことが起こったんやからなぁ・・ほんに誰の仕業かわからへんけどほんに・・・やってくれましたわ」


そう言いながら、手の血をペロッと舐め拭う

遠くてわからないが、なんだか嬉しそうにしている感じが伝わってくる

そのせいで、桜は何かあるのかと気になり集中力が乱れ始めた


「ほら!ほらぁ集中しないとまけるでぇ~」


更にパワーをあげるネクタル


「くうううううううぅ!!!!なんで!!なんで!!!負けたくない!!!こんな奴に!!!」

じりじりと技が押され始める


「桜!!!!」

遠くで天照が叫ぶ


「よそ見なんて・・・許しません!!!!」

光が技のパワーをあげる


「つううううう!!!このままじゃ・・・」


天照も周りの事も揺らぎの事も気になり集中が欠け押され始めた

このままじゃ・・・・


すると・・ひとひらの花びらがふってきた

ネクタルがそれに気づき身体についたそれを見る


「あらぁこらぁ不思議やねぇ・・こんな夏真っ盛りの時期に桜の花びらなんて・・・」


それに他の三人も気づく

いくらなんでもこんな時期に桜の花びらが降ってくるなんておかしなことだ

だが、今はそれどこれではないと技に集中しようとした瞬間

空から流星のようにもの凄い音をたて何かが四人の技を切り裂いて落ちて来たのだ

その瞬間衝撃波の様なもので四人は吹き飛ばされて倒れる

パラパラと砂塵が落ちてくる

四人は顔をあげ自分たちの技を切り裂いた場所を見る

それはバチバチと雷を帯びながら突き刺さっていた


「なにあれ!?刀!?」


桜は驚く自分たちの高出力の技を一瞬で切り裂き消滅させたのが小さな刀だったからだ

桜とネクタルの前に振ってきた刀は黒い刀

天照と光の前に振ってきた刀は白い刀

この二本によって戦いが止まったのかと桜が見ているとネクタルが立ち上がり


「あはははは!!!ほんに仰山いろんな技をだせるんやねぇ!!!あの子は」


嬉しそうに声をあげて笑う

次に天照が立ち上がり


「ほんと・・・遅いのよまったく・・・」


遠くの方を見る


「あの刀・・・なるほどです・・・やっぱりあの人だけにはもしかしたら勝てないかもですね」


光も天照と同じ方向を見る

桜だけ何がなんだかわからないでいると


「上手くいってよかった・・・正直成功するかわからなかったから・・・・来い!!!黒刀こくとう白刀はくとう


その声がした瞬間刺さっていた刀が地面から抜け、飛んでいく

その方向を見ると浅黄色にだんだら模様の羽織をつけた男が立っていた


「えっ・・・嘘なんで・・・・」


桜は驚きを隠せないでいた

それもそのはずそこに立っていたのはネクタルによって結界で封じられていた賭だったのだから


二本の刀は宙を舞いながら賭の腰にある鞘に収まる

その恰好はまさしくアニメ新選組に出てくるキャラクターの服装であった

賭はゆっくりゆっくりと歩いてくる

そして桜の目の前に来た


「まったく・・・いくら巻き込まれた理由があれだったからって神子さんにも攻撃しかけるなんて本当に何やってるんですか桜さん」


そう桜に言うと少し離れた場所にいる天照と光にも声をかける


「二人もですよ~お互いなんかあるんでしょうけど、味方同士で争ってる場合じゃないんですからね~三人とも反省してくださいよ」


と言うと洋服についた砂埃を払いながら二人が立ち上がる


「そういう君こそ・・ネクタルの人間バージョンに鼻の下なんて伸ばしてるから技にも気づかないんだよ」


「そっそうですよ!それがなかったらこんな事にならなかったかもなんですから!!」


光たちが言い返すが

「鼻の下なんてのばしてないですよ!!!そ!れ!に!!そもそも神子さんは自分の事を棚上げしない!!!あと桜さんと光ちゃんは怒りたい気持ちはわかるけど、ネクタルを倒して両方をしかればはやかったんじゃないですか!?それとこんな事って言いますけど僕の結界はずせば・・・まぁもういいです今は・・」


言葉を止めてネクタルの方を向くとネクタルはニヤニヤしながら待っていた


「ほんに・・面白い子やね・・・あの結界を外してしかも・・その恰好するなんて・・」

ネクタルは賭の姿をまじまじと見る


「あぁ・・あなた達のエネルギーのぶつかり合いを止めるにはこのキャラクターがいいかと思ってね」

賭がネクタルをじーっとみながら言う


「確かになぁ・・さっきの刀の力なら私たちの力を一瞬で消滅・・・いや吸収するのは簡単だわなぁ黒刀に白刀・・その刀を持ってる新選組に出てくるキャラクターは・・・」


沖田颯太おきたそうた・・神速を超える剣の使い手、神速を超える力を出せるのは相手が放つ技を刀に吸収させスピードを上げるキャラクター私とお前が喧嘩した理由の1人・・・だよなネクタル」


少し寂しそうな顔をしながら神子さんが賭のそばにやってきた


「そやね・・・沖田でBLを作りたいなんてあんさんが言い始めてそれで喧嘩になって・・・まさかそのキャラクターの能力で私たちの技を止められるなんてね・・だけど他にも居たんやないの?私たちの技を封じ込める能力があるキャラクターなんて・・」


ネクタルは賭に問いかける

賭は真剣な顔をしながら


「確かに・・・確かに止められるキャラクターは居た・・だけどなんとなく直観みたいなものかな?このキャラクター沖田颯太じゃなきゃいけないと思ったんだ、だからこれにした」

そう答えるとネクタルは優しくほほえむ


「ほんに君はかわらないんやね・・・魂は昔のままなんやね・・・」


その声は小さく賭は聞き取れなかった

だが、その一瞬の顔は偽りではないことはなんとなくわかった


「ネクタル・・確かに好き嫌いは誰にでもある、だけどすべてを否定しちゃいけないんだ、どんなにいい作品でもどんな悪い作品でも人にはそれぞれその作品に思い入れがあるんだ、見ないうちにそれを否定しちゃいけない・・もしかしたら触れてみて好きになれる所もあるかもなんだから、BLももしかしたら・・・だからこそ二次元は面白いんだ・・・だから一緒に楽しまないか??僕はあなたと戦いたくない・・・」


心の底から出た言葉を必死に考えて出して伝えた、あの時神酒さんとして自分と会話した時間は偽りじゃないから、さっきのほほえみも偽りじゃないから・・一緒にまた作品の話をしてみたいと願ったから


「ごめんなぁ・・・それはできへん・・・賭はんの気持ちは痛いほど伝わっただけどな・・・それでもやっぱり否定してしまうんや心が拒絶してしまうんや・・・だからごめんな」


そう言いネクタルはうつむきながら攻撃態勢をとる


「そうか・・・ネクタル・・なら・・あなたを僕が力ずくで止めてみせます・・また一緒に楽しくアニメや漫画の話をするために・・・」


賭も攻撃態勢をとろうとすると


「賭くん・・・すまない・・・」


神子さんがうつむきながら泣きそうになりながら言う

それを見て賭はほほえむ


「いいんです・・・やらなきゃいけないのが自分ですから、神子さんは桜さんと光ちゃんを連れて少し離れていてください、もう三人とも力ほぼ残ってないでしょ・・それにまた二人が仲良く話すために僕が頑張りますから、だから見守っていてください」


その言葉を賭に言われ神子は泣きながら頷き桜と光の所に行き二人を抱え少し離れる

それを見送りネクタルの方を見る


「待っててくれたんですね・・三人が離れるのを・・・」


「あんさんと真剣に戦うためにはあの三人は邪魔やからな・・・」


「そうですか・・・ありがとうございます」


「お礼なんていらへん・・・だから・・・全力できなさい!!!」


そう言うとネクタルは気を上げる

それを見て賭二刀の刀を鞘から抜き攻撃態勢をとる


「いざ・・・」


「尋常に・・・」


「「勝負!!!!」」







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