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二次元の力はこの手の中に!!!  作者: 神咲 勇気
第二章 二日目の激動
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第20 2日目それぞれの過ごし方後編

地図を見ながら西ホールの屋上展示場を早歩きで進む。

基本コミケでは走る事は原則禁止で、早歩きはOKとされているが早歩きってどこまでが早歩きなんだろうと少し考えながら地図を見て歩く。

すると、どうやら昨日通ったエントランスから東ホールに向かうより、このまま西ホールの屋上から坂を下ると東ホールの一般ブースにいく事が出来ることがわかった。


どうやら、この坂は車などを搬入するためにあるようだが、コミケの時は下の階に行くときや東ホールに生き時にどうやら使われるらしい。


さっそく屋上のはじにある坂まで来て下ろうとしながら横をみるとそこから東ホールが見えるのだが・・・


「なんじゃありゃ・・・・」



思わず声を出して絶句してしまった。

一日目に東ホールを中から体験し、凄い大変なのはわかっていたが外から見ると物凄い事になっていた。

坂から見える東ホールの1ホールから3ホールまで沢山の人が列を成して並んでいるのだ。

企業ブースを歩いていたからわかるが、コミケは基本並ぶものだという事は理解していた。


もちろん、1時間は超えて並ぶことはざらにあることなのだが・・・・

目の前に広がってる光景は、企業ブースで見ていた列と似て非なるものと化していた。

企業ブースがそこまで場所を取れないからというのもあるだろう、だがそういう問題ではないくらいに人が並んでいるのだ。


初めてコミケを外から見る人からしたら当然自分と同じ反応をするだろう。

ゆっくりと坂を下りながら東ホールを見渡す、よくみると1ホールから3ホールまで同じサークルの列と思われるものが折り返しては並びを繰り返していて、多分数えなくてもわかるのだが100人は余裕で並んでいるのだ。


驚きを隠せないがまぁ大手サークルというものはあれが当然なんだろうと思い地図を見た。

すると

「あれ???そんなまさかな??」


目が悪くなったのかな?そう思い目をこすりもう一度地図を見る。

確認しながら苦笑いをしてしまった。


「まじかよ・・・・」





東ホールに着き複数並んでいる列の一つを見つけ地図に書いてあるサークルナンバーと照らし合わせる。

ちなみに、サークルの番号は平仮名と番号で表していたり、アルファベットと番号であらわしているのがコミケでは当たり前だそうだ。

そのナンバーを頼りにサークルに足を運ぶ人も結構いるそうだ。

だが、人がこんなに居る東ホールでは番号がわかっていても当たり前のように迷子になったり、人の波にさらわれてたどり着けないという事もあるそうだ。

今回はそうならないくらいにはわかりやすい位置に光ちゃんのサークルは設置されていた。

苦笑いしてしまったのはそう、光ちゃんのサークルはどうやら大手サークルだったらしく壁サークルの部類に入っていたのだ。


光ちゃんのサークールの列は東1ホールから3ホールまで伸び、更に折り返してクネクネしながら伸び続けていた。

少し驚きながらもチラッと前の方を見ると


「あっ居た」


光ちゃんがサークルに来た人達に丁寧に挨拶しながら本を売っていた。

しかも、光ちゃんだけではなく数名スタッフがいるのだ。

サークル内には段ボールがたくさん積まれており、中に商品が入っていると思われる。

凄い速さで段ボールが開いていきドンドン売れていくのがわかる。


挨拶しようにも忙しそうなので挨拶も難しそうだ。

すると、光ちゃんがこっちに気づいたらしく手を振ってくれた。

手を振りかえすと手招きをしている。

これは来いと言っているのだろうか?そう思いサークルの裏に回ると


「賭さん来てくれたんですね!」


凄い嬉しそうに笑顔でサークル内から出てきてくれた。

朝とは違いこちらも服装を変えて赤いワンピースをつけてかわいらしい格好をしていた。

あまりにも雰囲気が違うので、少しドキッとした。

少し化粧もしたりしているのだろう、頬が少し赤かった。


「うん、サークルに参加してるって言ってたから見に来たんだけど・・・・凄い人の数だね」


「はい!もう大変ですよ~今後ろのスタッフに確認したら3時間待ちはするそうです」


「さっさ3時間も並ぶの!!?」


「いやこれくらいコミケでは普通にあることですよ」


普通・・・3時間が普通ってもう価値観がおかしくなりそうだ。

目をパチクリしていると


「ちなみにここの本は全部私が描いているんですよ!」


ピースサインをして可愛い笑顔を見せる。


「えっと・・・つまり・・・このサークルの主って・・・・」

指をプルプル震わせながら聞くと


「はい!!私ですよ!」

と満面の笑みで答えてくれた。

もう驚きすぎて頭が真っ白になりそうである。


今日出会った子がまさかの超大手サークルの主なのだから驚かないと可笑しいくらいである。

驚きの顔をしているとクスクスと光ちゃんは笑っている。


「やっぱり驚いた顔してる。そうですよね、何も教えてなかったですもんね、まぁ桜さんと天照さまには教えていましたけどね!」


「えっ!?なんで2人には教えて自分には教えてくれなかったの!?」


「その顔が見たかったからに決まってるじゃないですか。それに、私を負かしたんですからこれくらいは驚かせたいと思いまして」

と楽しそうに笑っている


二人で話をして楽しんでいると

礼羽らいは先生~早く戻ってくださいよ~~」とブースの中から女の子が出て来た。


「あっはいはい!今戻るね!ごめんね!賭さん!戻らなきゃ」


「あっうん別にいいよ、忙しいのにわざわざありがとう!って礼羽らいはってもしかしてペンネーム?」


「はい!!だから会場では本名であまり呼ばないでくださいね!こういう場は結構危険なので」


と人差し指を立ててし~っというポーズをした。

コスプレイヤーとか作者が名前バレしたくないって言うのは知っているのでうなずくとにっこり笑ってサークル内に戻って行った。


それにしてもと改めてサークルの列をみると先ほどより伸びていた。

自分が、光ちゃんと話していた影響も少なからずあったのかもしれない、なんか並んでいる人達申し訳ないと心の中で謝った。


さてと、と振り返り歩こうとすると携帯がなった。

メールが届いていた。


「やあ!賭くん周囲に異常とかはないかい??こちらは楽しみつつ企業ブースを回っているよ!桜のコスプレも見れて大満足さ!」


と神子さんから恥ずかしがる桜さんとツーショットで撮ってる写メが送られてきた。

少し呆れこの人本当に天照なのかと疑問に思うが事実なので受け入れないといけないだろう。


そう思いながら異常なしとメールをした。

ふと思ったのは、そういえば神子さんってなんで僕が天照って言ったら怒るのに桜さんや光ちゃんが言っても怒らないんだろう・・・謎だ。

疑問に思ったが、男から名前を呼ばれるのって恥ずかしいのかなと考えそこで考えるのをやめて周りを見渡した。

沢山の人がどんどん行き交い押し合いになっている。

目的の場所に必死にたどり着こうと頑張っている人の姿も沢山見える。

すると、カラン、カランと音がした。

なんの音だろうと振り向くと下駄を履いた和装のコスプレをしている人が歩いてきた。


白と赤が混ざり合う素敵な着物をつけて手には扇子を持っていた。

とても綺麗で目でおってしまう。

見ちゃいけないと歩き出そうとしたら「ちょっと・・・」と声をかけられた。

周りを見るが誰も足を止めようとしていないので自分を指さすと和装をした女の人は頷いた。


「あんさ・・・いやあなた以外に誰が居ますの?」


綺麗な声で話しかけてきた。


「あぁすみません、急に声かけられたもんでえっとなんですか?」と聞いてみると


「あぁ・・あなた昨日アーサーのコスプレしていた方ですか?」と質問をされた。

ドキッとした

何故かと言うと、昨日戦った姿もアーサーの姿だったから少し警戒してしまう。


「そうですけど・・・どこかでお会いしましたか?」


「あ~やっぱりあなたがいや昨日会場歩いていたらアーサーのコスプレしてる人いるな~って見ていて覚えていたんですよ。コスプレお好きなんですか?」


嬉しそうに質問をしてきた。


どうやら戦いの記憶があるとかそういう感じではないなと警戒をといた。


「えぇコスプレ好きですよ!とくにアーサーとかも好きですし、アニメも好きなんですよ」


共通の話題ができるのが嬉しくて目を輝かせた。


「そうなんですね!!!あのよかったらどこかでご飯食べながらお話しませんか??」


「あっいいですよ!立ち話もなんですからね!でも中は人が多いので屋台で何か食べながらでもいいですか??」


そういうと頷いてくれた。


「あっえっと僕、夢見間ゆめみま かけるっていいます!お名前お聞きしてもいいですか?」

と聞くと

「私の名前は神酒 しんしゅゆめと言います。よろしくです賭さん」




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