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二次元の力はこの手の中に!!!  作者: 神咲 勇気
第二章 二日目の激動
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第19 2日目それぞれの過ごし方 前編

「コミックマーケット2日目開始になりま~す」


場内からも外からも拍手が響き渡っていく

1日目に経験したので今日は一緒に拍手することができた。

ざわつく人達を見ながらその列を見守っている自分になんだか不思議な感じがする。

昨日は、確かにあの列に並び一緒に門をくぐってきたはずなのだが、今日は神子さんの計らいで会場内からのスタートだからやはり少しモヤモヤする。


何故なら、サークルチケットっていうのも持っていないし、ましてや応募もしてないコスプレ先行入場券なども持っていないから・・・まぁなんというかコネで入ったような気がしてならないからだろうなと思っている。

今回は、昨日とは違い気楽に楽しめるわけではないのだから仕方がないが、本当なら多分悪い事だろうなと少し気が軽く重くなりそうだ。

しかし、そんなことで悩んでる暇はない

顔をブンブン振って顔をパシッと叩く


「よし!!!切り替えていこう!楽しみつつそして、警戒もしつついかなきゃ」


深呼吸を一回して気持ちを切り替えて歩き出した。

エスカレーターを降り人ごみに紛れて入っていく

さすがは開場したばかりの会場は人の波に飲まれていくのが早く、自分が進もうと思っていた道に向かうには少々時間がかかった。


まず、いく事にしたのは企業ブース

企業ブースはいろんなアニメの提供してる会社などがだしているブースで、主にコミケ限定品や参考販売するのが主に多い。

したがって、激戦区でもあるところでもある。

1日目、2日目、3日目と同じ商品が発売されるのだが1日ごとに数が減っていくので企業に対するバッシングする人も結構多かったりするが、限定商品だから当たり前数は制限されてるだろうなのでしかたないことなんだがな。


昨日の心見こころみに憑りつかれた人も多分だが欲しかった商品が手に入らなくて怒り、その心の隙間につけいれられて利用されたのだろう。

確かに、自分が欲しい商品が手に入らなかったら嫌な気分になるのは確かだろう、だからと言って会場を壊してやろうなんて感情を決して出してはいけないことだ。

日々を頑張ってそして、この日を楽しみにしてた人は沢山いるのだから・・・


歩きながら考えている内に企業ブースについた。

会場内はすでに凄い熱気を帯びていた。


「うわぁ・・・・・なんだこの暑さ」


本当に異常な暑さである

夏だからってのもあるんだろうが、はっきり言うと目の前で湯気が見えるほどであるから相当なものである。

そして、並んでる人たちの目はギラギラしていて異様に怖い、相当朝早くから並んで欲しいものを手に入れようとした歴戦の猛者だろう。


その後ろを見ると、もうすでに長蛇の列が出来ていてどこまで並んでるんだろうと確認すると会場内を飛び出し、屋上展示場に列をなして一番後ろのスタッフさんが3時間待ちとか4時間待ちとか書いているプラカードを持ち何人か列の後ろに並んでいた。


これがまだ開場して20分もしていない出来事だから恐ろしい事である。

軽く顔を引きつってしまったが、見なかった事にしようと他の所を見て回ってみる、確かにいろんな企業さんが出店していて日本最大のお祭りというのもふさわしいだろう。


そうやって出店してる企業を遠目でみていると・・・


「お~賭くんこっちに来ていたんだね」と声をかけられ振り向いてみると桜さんがいた。


「ねっネコ耳・・・いや桜さん!?なんて格好してるんですか!?」


「あれ?その反応はさっきの話し合いちゃんと聞いてなかったなぁ~私ここで売り子するっていったじゃんかぁ~」


「えっあっそうでした!!でもどの企業かは聞いてなかったので・・・って桜さんなんですかその恰好は?」


よく見ると先ほどの格好とは違い桜さんは、ネコ耳をつけて水色の鎧をまといレイピアらしき武器を携えたコスプレをしていた。


「あ~これ??来季から放送になるアニメのコスプレだよ~どうかな??似合うかな??」

とセクシーなポーズをとり見せびらかしてくる。

少し露出が多いので目のやり場に困る・・・

そうやって目を軽く目をそらしていると桜さんが腕をつかんできた。

「ちゃんと答えてよ~ね~」とうるうるした目で聞いてきたのでもうやばい

まっ周りからの視線が痛い


「にっ似合ってますよ!!!だから離れてくださいよ!!」

顔を赤くして離れる


「あっ顔赤くなってる~さてはなんかいやらしい事考えたんじゃないよね~」


「そっそんなことないですよ!!!ただ本当に似合っていて綺麗で可愛くいて緊張しただけですから」


うつむきながらそう答えると反応がない・・・あれ?自分なんか変な事言ってしまっただろうかと桜さんを見ると今度は桜さんが顔を赤くしていた。


「桜さん???桜さんこそ顔赤いですけど大丈夫ですか??」


「なっなんでもないよ!大丈夫!大丈夫!きっと会場が暑いから少し熱気で顔が赤くなっているだけ!!そう!それだけ」


「そうですか??ならいいんですが・・・あまり無理しないでくださいね、あっこれ僕の予備の水分補給用の水なんであげます。水分補給はマメにするんですよいいですか??」


「ひゃひゃい」


本当に大丈夫か心配だ・・・でもまぁ長居するのも悪いよな・・・


「それじゃあ僕は、行きますね売り子頑張ってくださいね」


そういってその場を後にした。


「賭くんのバカ・・・・」


そんな声が聞こえた気もしたが気のせいだろう。


他の企業スペースを見て回っていると今度は神子さんを見つけた。

どうやら乙女作品の列に並んでいるようだ

女性が沢山並んでいる中で異様にオーラを放っていて周りからも少なからず目線を集めていた。

これはどう考えても声をかけたら注目を浴びそうだと回れ右して戻ろうとすると

「賭くんじゃないか~」と声をかけられまたもや視線が痛い・・諦めて神子さんに近づき話しかけることにした。


「なんだ、その気まずそうな顔はなんか悪いものでも食べたのかい?」


「いえ・・なんもないですよ・・ちょっと周りの視線が・・・」


「ん??別に何ともないだろう?」


いや・・・あんたになくても僕には大ありなんですが・・と心でツッコミをいれていたがそんな事をしるよしもない神子は


「まぁそれより賭くん!!もうすぐでな!!沖田颯太おきたそうたの声優さんのサイン入りCDが手に入りそうなんだよ!!!」


すごく目をキラキラ輝かせているまるで子どもみたいだ。

でも自分も好きなアニメの話をするときはきっとこんな感じなんだろうなと少し笑えた。

ちなみに沖田颯太おきたそうたとは、アニメ新選組の人気キャラクターでこの新選組ってアニメが女子には大人気で爆発ヒットしているのである。

そして、その一番人気が沖田颯太おきたそうたなのである。

そのキャラクターの声優さんのサイン入りが手に入るとあって周りの人たちは浮足立っていた。

もちろん目の前にいる神子さんも


「なにを笑っているんだい?」


「いえ何もよかったですね、結構前の方に並べたようで」


「ああ!!もうすぐ手に入ると思うとワクワクするよ!!だけど・・・昔このアニメを一緒に見ていたやつと少し仲たがいしてしまってね・・・少し複雑でもあるんだよ・・」

と苦笑いをした


大切な友達と喧嘩でもしてしまったのであろう、まぁそこはあまり詮索しない方がいいだろうと思い神子さんの頭をなでる


「なっなにをする!!!」神子さんは顔を真っ赤にした。


「きっといつかまたその人と一緒にアニメ見られるといいですね」と笑顔で返した。

すると神子さんの表情に笑顔が戻り大きく頷いてくれた。

なぜか周りの数名の女性も嬉しそうなのが気になったがまぁいいだろう。


「それじゃあ僕行きますから頑張って手にいれてくださいね!それじゃあ!」


そういってその場を離れチラッと後ろを見ると、周りの女性から話しかけられている神子さんが見えた、きっと話が合ったんだろうなと思った。


「さて・・・あらかた企業ブースも見たし昨日みたいに一般ブース見に行ってみるか・・そういえば確か光ちゃんもブース出してるって言ってたっけ・・・見に行ってみるか」


そうして、コミケ会場の地図を開き、光ちゃんのやってるサークルの場所を確認した。

とりあえず、そこに向かうかとかけだそうとすると

「コケッ」と声が聞こえた。


ん??ニワトリの声?となりそういえばと思い出したように携帯を見るが端末内にいる鳥はヒヨコのままだった。

こいつは確か周りに危険な存在とかが現れたらニワトリになるはずでさっきの声はコイツの物だったのだろうかと思い少し気になり周りを見渡すが異変なども起こってなさそうなのでその場を後にすることにした。


「うふっみ~つけた」

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