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二次元の力はこの手の中に!!!  作者: 神咲 勇気
第一章 世界はコミックマーケットから
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第9 激突

舞い上がる土煙、その中で神々しく光る剣。

ドキドキが止まらない、今自分がやった事は手に持ってる剣が証明してくれている。

前を向く、そこには嬉しそうに微笑んでる天照あまてらすと、その先には心見こころみに憑りつかれた男が倒れていた。


「なんだ?何をしやがたてめええええええええ!!!!」


怒鳴るアヌビス、どうやら何が起きたのかわからない状態らしい。

それはそうだ、つい先ほどまでちっぽけだと見下していた男が心見で強化した男を吹き飛ばしたのだから、状況が理解できなくなるのはわからなくはない。

だが、側にいるネクタルとまだ漆黒のフードを身に纏った2人だけは落ち着いている。

様子を見ているのか?なら目標は怒りで考えを放棄しているアヌビスと、心見に憑りつかれている男の2人、しっかり前を見定める。


「分からないならかかってこいよ!!!存分に思い知らせてやるよ!!!コミケをめちゃくちゃにした代償その身体に刻んでやるよ!!!」


少し挑発をしてみる、アニメや漫画ならこのアヌビスって奴は怒ったら冷静になれず突っ込んでくるタイプだ。

突っ込んで来たら、カウンターで斬りつけたらいいそう考えた。


「ぶち殺してやるうううう!!!心見いいいい!!!」


その言葉に戸惑った、なぜなら1人で突っ込んでくると予想していたからだ。

倒れていた男が立ち上がるが、身体がボロボロだ元は普通の人間なのだから当たり前だ、このまま戦ったら憑りつかれた男は死んでしまう。

アヌビスが予想外に理性を少し持っていたのは計算外だった。

どうすればいい・・・2人相手だとマズイ、どうすればあの男から心見を引きはがすことができるんだ。

考えるが、答えが出てこない。


「来ないなら・・・いくぞおらああああああああ!!!」


アヌビスと心身に憑りつかれた男が突進してくる。

剣を構える、こちらはまだ力を手に入れたばかりだ、そんな状態で2人を相手にするのはさすがに無理だ、でも救いたいあの男の人も本当は自分の様にコミケを楽しみたかった1人なのだから。


迷いながら、不安になりながら前を向く。

あと数メートル、考えてる暇はない戦わなきゃ、そう思っていると「お前の相手は私だ!!」という声と共に空中へ吹き飛ばされるアヌビス。


天照あまてらすだ。

綺麗な炎の翼を背中からはやし、皆に気づかれないスピードでアヌビスを蹴り飛ばしたのだ。

空中を舞うアヌビス、お腹を押さえながら血を吐いているのがわかる。


「賭くん!!!こいつは私に任せたまえ!君は、その男を助けるんだ!!!」


そう言いアヌビスを追って空へ飛んでいく天照。

一瞬だけ驚いたが、「わかりました!!!必ず救ってみせます!!!」と答えた。

臨んだ1対1これなら勝機はある。

男が突っ込んできた、受けずにかわす頭の中でアーサーならどうするかを考え続けた結果、アーサーなら突っ込んでくる弱ってる相手を正面から受け止めずスピードで翻弄すると思ったからだ。


男は捕まえられなかった事にイラついてるのがわかる。


「くそおお!!!お前はなんなんだ!!なんなんだよ!!!」


男が拳を何度も何度も振り回す、だが当たらない。


さっきまで見えなかったパンチがゆっくり見える、これもアーサーの設定を思い出しながらアーサーならどう見えてるかを考えた結果だ。

男の周りを走って翻弄しながら体力を削っていく、そういう作戦だった、しかしここであることに気づいた。

予想より息が上がるのが早く、身体がどんどんきつくなってきたのだ。


どういうことだアーサーならこのくらいで疲れたり・・そう考えてるとハッとなりようやくわかった。

アーサーの力が使えるからって調子に乗っていただけれど、この身体は自分なのだから身体能力とかは多少なりに想像で補える、しかし身体の構造や体力とかはあまり変わらないのだ。


「おらああ!!!!」


スピードが落ちたのを見逃さなかった心見に憑りつかれた男のパンチを間一髪防げたが、吹き飛ばされ壁に激突する。


「がはっ!!」


壁に激突した瞬間に声がもれその場でうずくまる。

身体中が痛い・・・天照に回復してもらったとはいえ、完全に回復したわけではないのだ。

当然ダメージも多少なりに残っていたが、アーサーの力を想像したことにより少しカバーされていたから大丈夫であったが今の一発で逆戻りだ。


「ちくしょぉ・・・いてぇな・・・」


剣で身体を支え立ち上がり前を見ると男がゆっくりと歩いてくる。

すると憑りつかれた男が言う。


「ふっ調子に乗り過ぎたな、急に手に入れた力が万能だとでも思ったんだろうなぁ、どんな力を手に入れたのかはわからないが終わりだな。」


あざ笑う男、それ見ながら賭もまた笑う。


「あぁ・・・そうだな終わりだな・・・・お前がな!!!!」というと剣が光り始めた。


「なっ!!!この!くたばりぞこないがぁああああああ!!!」


拳を振り上げる男、身体はボロボロだがアーサーの力で動きは多少見え避けることができた。

そして構える、詠唱をはじめた。


「我、聖剣銃を宿しもの!!!闇を払い悪しき願い、悪しき心を打ち砕かん!!!」

そう唱えると、心見に憑りつかれた男の下に光を放つ六芒星が描かれる。


「なんだ!!なんなんだこの力は!!!!」


逃げようと男はもがくが動けない。


「これで終わりだ!!!!」


そういうと同時に剣が銃に変化する。

そして、空へ飛びあがり6発の銃弾を六芒星に向かって撃つ。

六芒星に弾が当たると六芒星の輝きが更にまし男を包んだ。


「ぐおおおおおおおおおおおお!!!やめろおおおおお」


叫ぶ男、その男の中から黒い影心見の本体が出て来たのを見逃すはずがない。

銃の形状になっていた剣を元に戻す。


「お前が心見の正体かぁああああああ!!!シャイニング!!!!ソーーーード!!!」


虹色に輝く剣を思いっきり振り叫びながら心見を切り裂く。


「ちくしょおお!!!なんなんだ!!!なんなんだよおおお!!お前はぁあああああ!!!」


そう叫びながら心見は消滅した。


「僕・・・いや俺は!!!夢見間 賭!!!!アニメ・漫画二次元がとても大好きな18歳の青年だ!」


と答えながらネクタルと漆黒のフードを身に纏ったまだ正体のわからない敵に剣をかざした。

しかし、もうこちらの結果は目に見えていたか2人の目線は空を見上げていた。

かっこつけたのになんか恥ずかしくなったが2人が見上げてる先、賭も空を見上げる。

そこでは天照とアヌビスが壮絶な戦いを繰り広げていた。


天照は炎の剣で、アヌビスは黒い光を纏った剣でぶつかりあっていた。

お互い一歩も引かず、すきを見てはお互いに小さな技を放ったりしては距離をとったりしていた。


そして、お互いが剣でぶつかり合った。


「てめぇ!!!神様のくせになんでだ!!!なんでこんな低俗な人間の味方しやがる!!」


「神様だからさ!!!!そしてもう一つ理由をあげるとしたら私も二次元が好きだからさ!!」


「ハッ!!さっきも言ったが、二次元なんて悪影響ばかり与えるものじゃねえか!この世からそんなキタネエもんは消し去ってやるよぉ!!!」


「二次元は素晴らしいんだ!!!笑顔を沢山くれる、今の日本にいや世界には無くてはならないものなんだ、それをあんた達の勝手に壊されてたまるか!!!」


さっきまで戦いに集中して聞こえなかったが会話が凄い聞こえてくる。

そんな言い合いをしながらずっと戦っているのだ、双方意見を譲らない子どもの様だったが力は拮抗しお互いの技を相殺し続けていた。


すると天照が手を合わせる。


「これじゃあらちがあかないからね、次でお互いお仕舞にしようじゃないか!」


天照の手の平に光が集まっていく、どんどん光がまし球体が出来ていく。

それを見たアヌビスも肩に乗せていた犬の首を外した。


「いいぜぇ!!!お前をここで倒せば立ちはだかる奴はいないんだからなあああああ」


と叫びながら犬の首を構えると黒い光が集まっていく。


大気がビリビリと震えてるのがよくわかる。

さっき戦ったばかりだが、自分の戦いがちっぽけに思えるほどだった。

だがそんなことはどうでもいい、このままあの技同士がぶつかったらビッグサイトなんて火の海だろう。

天照さんは気づいていないのか?

止めることのできない状況に見守る事しかできない。


そしてついにお互いの技が完成したのだろうお互いが見合った。


「くらいなさい!!!!!転輪の咆哮てんりん ほうこう!!!!」


「くらいやがれええええええ!!!ダーーク!エクスプロージョン!!!」


お互いの技がぶつかろうとするその時




「ダークホール」




漆黒のフードを身に纏った最後の1人が間に入り、凄い絶望に飲まれそうな声が響き渡り2人の技が一瞬にして消えさったのだった。

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