想像が未来を変える?
初めて小説というものを書きました。みなさんも楽しい想像をしながら読んで欲しいと思います!
感想とかダメだし聞かせてください。よろしくお願いします。
たくさんの人に読んでもらえるといいな笑
第一章つまらない生活
きらきらした衣装、ふりふりのドレス、大勢人の歓声、色取りに輝くたくさんのサイリウム。
女の子が誰もが一度は憧れるもの。
それは「アイドル」である。
現在、日本には多種多様のアイドルが活躍している。
地下アイドルやご当地アイドルなど実にたくさんの種類がある。
「アイドル」は周りを元気にして、毎日を楽しくしてくれる。そんな存在。
ふとそんなことを考えていた。
俺の名は青空暖人。
田舎の工業大学に通う大学生一年生。高校は男子校で、もちろん彼女はいない。学校は実家から離れているため、今は一人暮らしをしている。
「大学生活つまんないな――」
俺の考えていた大学活はこんなはずじゃなかった。
チャラチャラしたサークルに入って女の子とたくさんふれあったり、毎晩のように合コンしたり、夜遅くまで友達と遊んだりして、とても楽しいものを想像していた。
「こんなはずじゃない――」
誰もいない部屋の中で一人発狂してしまった。どうしようも無くやり切れられない気持ちを抑えられなくなったからだ。
しかし、何もしなくて文句ばかり言っている訳ではない。
自分なりに楽しい大学生活をおくるために、いろんなサークルを見学や体験しに行ったりもした。学校内に囚われずいろんな所に行った。
しかし、どれもすぐに飽きてしまった。
理由はやはり、工業大学ということもあって、大抵のサークルは男しかいない。女の子がいないと楽しくない。サークルに入ろうとは俺には思えなかった。
こんなことをやりながら、かれこれ夏休みに入ろうとしている。
「大学生活なにも楽しいことがなくて、このまま社会人になっちゃうのか・・・・。」
無意識の内にこんな情けない弱音を吐いていた。
毎日の楽しみがないわけではない。
俺はアイドルがとても好きだ。
好きになったきっかけは・・・・
何もない毎日の暇を潰すために、テレビやインターネットで無意識の内に可愛いアイドルを見ていたら、気がついたら現実とはかけ離れている世界のアイドルに心から惹かれていた。
俺はアイドルヲタクになっていた。
「可愛い女の子に生まれていたらアイドルになって、キラキラの毎日がきっとおくれていただろうなー」
ふと、アイドル見ているとある日にそんなことを考えていた。
きらきらのステージで観客と共に夢を目指している姿が、眩しかった。
それは俺が求めていた、楽しい大学生活。いや、
きらきらの毎日だ。
俺は「可愛さこそが全て」だと考えている部分がある。
可愛さがあれば、周りの人も幸せになり、自分自身も幸せになる。大きなことを言ってしまえば、世界平和にも繋がると考えている。
もちろん根拠なんかないが、アイドルはそれを実現する力があると、アイドルというものを見始めたその日から感じている。
「いつかアイドルになってやる!そしてきらきらの毎日を手に入れて、周りの人も幸せにする。」
気がついたら、新しい夢が俺の中に生まれていた。
「アホらしい・・・・」
夢が消えた瞬間だった。
俺がなりたいのは男性アイドルではもちろんない、きらきらの笑顔をばらまく女性アイドルだ。
ブサイクだけなら、今の時代の最新整形や化粧を行えば何とかなるかもしれないが、男が女になるというのは話が別ものだ。もちろん性変換の手術を受けるという手もあるが、そこまでの覚悟は、「意気地なし大学生」である俺にはない。
諦めるしかなかった。同時に、すぐに諦めてしまう自分に情けないと感じた
空の星は俺の心とは裏腹に深い闇の中で、しっかりと輝いているのが部屋の窓から確認出来た。
第二章 出会い
「うわー寝坊した――。」
今日も朝から遅刻寸前ということで急いでいた。常にギリギリまで寝ていたい派の俺は、目覚まし時計をかけたはずなのに、二度寝してしまうことがある。
「今日は絶対に遅刻してはいけないテスト前最後の大事な授業があるのに!何でこういう時に限って寝坊する。俺は!」
大学の授業はテストの前の授業では、「テストに関する大事な事を教えてくれる。」
ということをバイト先の先輩や親に聞いたことがあったので、ただでさえテスト勉強をできる限りしたくないのだから、このチャンスを逃す訳には絶対にいかなかった。
さすがに寝間着で学校に行く訳にはいかないので、急いでパジャマから普段服に着替える。朝食は食べないで、洗面を高速でおえて、教科書を何が必要なのかも確認せずに鞄に詰め込み、家を飛び出した。
急いだおかげで家を起きてから十五分もかからずに出ることが出来た。
家から大学まで電車で、大体三十分くらいかかる。一人暮らしなのに少し離れている所に住んでいる理由は、このあたりはコンビニやスーパーがとても充実していて、家から歩いていける範囲に大抵のものはあるので、何も周りにない大学の近くよりは暮らしやすいからだ。
駅まではだいたい、自転車で十分。町の裏路地を通れば五分もかからないで、駅にたどり着くことが出来るが、裏路地は治安が悪いのでいつもは絶対に通らない。地元ではここを通る事が出来たら、勇者とたたえられるほどだ。しかし、ここを通らなければ恐らく遅刻してしまうだろう。
「何もないから大丈夫!悪いことに出くわしても、たったの五百メートルしかないから余裕で逃げ切れるはず・・・。」
大学生の男子としては情けないことを言いながら、決意を固めた。
こんなこと言っている内に裏路地はすぐ目の前に迫っていた。朝の通勤、通学ラッシュだというのに人の気配は一人もない。
「 行くぜ!!!!」
心の中で気合いを入れて、いざ裏路地に突入!
裏路地には人の気配はやはり、あまりなかった。三百メートルくらい進んだ。
「よし、何事もなく抜けれそうだ。」
安心の言葉を発して、裏路地から抜けられる達成感に浸ろうとした瞬間・・・。
「誰か助けて・・・。」
裏路地のどこからともなく、若い女性らしき悲鳴が聞こえた。よくよく耳を澄まして見ると、裏路地から右に曲がった路地から聞こえたようだ。裏の裏路地だから、裏裏路地だ。
「まじかよ!女の子が襲われている・・・、とりあえず様子だけ見ておこう」
よく見ると少女が悪党らしき不審者に襲われているようだ。
とりあえず様子だけ見ることにした。さっきまで情けないことを言っていたのに、何か問題や事件が起きると野次馬の衝動が抑えられなくなってしまうのが、俺の困った性格である。
おそるおそる路地に近づき、角から頭だけだして様子を確認した。どうやら黒いスーツを着た男二人組に、黒いつやのある長い髪、パッチリとした大きな瞳、スタイルのいい体型、なんとも美しい女少女が襲われているようだ。制服を着ているので女子高生だと思われる。
男の容姿の方は、ガッシリ型の大男、もう一人はヒョロとしていて身長がなかなか高い。
「ちょっと、離しなさい!さっきから何度も言っているでしょ!」
「お嬢ちゃん!離して欲しいなら、おじさんたちに渡すもの、とっととだしな」
「そんなもの無いって先から何度も言っているでしょ!!」
顎を持たれて壁に押し込まれている少女はいくらもがいても、男はビクともしていない。
少しすると今まで何もしないでただ見ていただけの、もう一人のヒョロとした男がしゃべりだした。
「分かんないかな〜?分かんないなら教えてあげるよ。」
おやじは挑発するような口調で話し始めた。
「『IMR』だよ!君が持っているのはすでに調査済みだから分かっているよ!死にたくないならおとなしく出した方が大切な命なくさなくて済むよ!!」
ヒョロ男はものすごく憎たらしい顔で笑っている。
「そんなもの持っていないわ・・・」
少女は直ぐさま否定したが、先程より顔色が曇っているのをここからでも確認することが出来た。
「おやおや?顔が強ばっているよ!?しかたないな〜これ以上聞いても出しそうにないから、殺してからじっくり探すことにするよ」
ヒョロ男は自分のスーツの胸ポケットから、刃渡り五センチくらいのナイフを出した。
不敵な笑みとナイフが俺の中で連続殺人犯を連想させ、体が震えてしまっているのが分かった。
「こういうピンチの時にどこからともなく勇者が現れて、敵を一瞬で倒してしまうのだろ!どうせ!」