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HappyJuneWedding 前篇

   27歳のブライズメイドと29歳のクルームズマン


『20代の間に結婚したいんだ』


 じゃあ少し、焦ったほうがいいんじゃない?


「彰、そろそろでないと」

「うん、ネクタイ結んで」

 いつもよりおしゃれなシルクシャツやベストを身につけた彰がネクタイを首にかけたまま髪の毛をセットしている。

「じゃあちょっと屈んでよ」

「うん」

 彰は少し屈み、私は背伸びをして彰のネクタイを結んだ。家を出る予定時刻まであと10分。私の支度はすでに完璧。あとは結婚式用のヒールを履いて外に出るだけ。

「はい、できたよ」

「ありがとう」

 彰が私の額にキスをする。

「そんなことしてないで急いでよ」

「冷たいなぁ」

「今日は遅刻できないんだから!」

 髪の毛のセットに満足したらしい彰に上着を持たせて時間より5分早く家を出る。途中で何が起こるかわからないから、今日は何もかも早回し。順調にいけば、私の希望より30分早く会場に着くはず。

「それにしても早すぎない?」

 駅までも早足に歩く私が転ばないように彰は手を繋いでゆっくり歩かせようとする。そんな彰の手を引っ張るようにして駅に向かう。

「遅れたくないの。早く着きすぎる分には問題ないわ」

 目的地は彰の職場。でも今日は仕事じゃない。

「それにしても今日の結衣ちゃんはいつにもましてきれいだね」

 電車の中で彰が甘い顔してほめてくれるけど、私は時間通りにホテルに着くまで落着けない。我ながらこのせっかち具合はよくないとは思うけど、性分だから仕方ない。

「どうもありがと」

 そっけなく返せば、彰はさらに甘い声でほめてくる。

「そのドレスもとっても似合ってるよ」

 ドレスは今日のために玲ちゃんと色違いで新調したものだ。今日私は玲ちゃんと一緒に人生初のブライズメイドをすることになっている。それもあって、ますます遅れるわけにはいかないのだ。だが、彰の計らいで今日も腕時計を置いてきてしまった。

「ねえ、今何分?」

「大丈夫だよ。充分間に合うから。それより、靴が汚れそうだから、駅からタクシーに乗ろうか?」

「彰の大丈夫は心配だわ」

「信用ないなぁ」

 お天気は最高だ、多分汚れはしないけど、せっかくだから駅からタクシーに乗り込んだ。






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