たこ刺しさんと、アラカブさん
たこ刺しさんと、アラカブの煮つけさんが、お行儀よくテーブルに並んでいました。
彼らは、これから美味しく食べられる運命にあります。
たこ刺しさん「照りっとしたいいツヤですね、カブさん」
アラカブさん「いやいや、そちらこそ、新鮮なお顔していらっしゃる」
たこ刺しさん「私たち、とっても新鮮ですものね」
アラカブさん「そうですよ、たっさん。新鮮な内に、召し上がられたいものですよね、やはり」
たこ刺しさん「幸福そうな顔でほおばられると、私たちも幸福ですものね」
アラカブさん「そうですよ、たっさん。それこそが、我々の、存在意義ではあーりませんかあ☆」
たこ刺しさん「そうですよね、うふふ」
アラカブさん「あ、皆さんがおいでですよ。お喋りはこのくらいにしましょう」
たこ刺しさん「はい。私たちがお喋りしてたら、皆さん、どうにも食べにくいでしょうから」
アラカブさん「いや、美味しく食べて欲しいですしね」
たこ刺しさん「そうです、それこそが私たちのお仕事ですもの。ではごきげんよう、カブさん」
アラカブさん「ごきげんよう、たっさん。また胃袋でお会いしましょう」
たこ刺しさん「ええ、また、胃袋でお喋りしましょうね」
美味しかったです、ごちそうさま。
今頃、胃袋で再会してるかな?