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参、心の裏と己の表

 僕には心から信頼する人がいなかった。

 裕福の家に生まれ、欲しい物は両親から何でも与えられたけど、それでも僕自身の心を満たしてくれるものは何一つ存在していなかった。

 学校では友達にも恵まれた。だけど、それは僕がお金を持っているということを知っての上辺だけの友人。みんなお金が欲しいだけ、だから僕はあいつらのことなんか信頼なんかしていなかった。

 先生達は僕のことを真剣に考えてくれているように見えた。悪いことは悪いときちんと叱ってくれて、良いことをすると褒められた。上辺の友達とは違って体当たりで僕に接してくれているのだと思っていた。

 でも、小学五年のある日、職員室で担任の先生が他の先生達と僕の話をしているのを目撃してしまったのだ。

「俺アイツの担任になれて幸せだわ。なんせ、母親から毎月十万も振り込まれてるんだぜ。俺は『教師なので受け取ることは出来ません』って言ったのによぉ、アイツの母親が『あの子のために頑張ってくださっているのですから、コレくらいどうってことないので、受け取ってください』なんて言っちゃってさぁ。仕方ないから受け取ったら次々にお金がやって来るから俺はウハウハだぜ。

 まぁ、あのお金が無かったらアイツなんてゴミ同然だけどな」

「それは言いすぎじゃないんですか、でも、あの子扱いにくいからお金貰わないとやっていけませんよね、あははは」

 先生達の会話で真実を知った。先生達は僕と正々堂々と接していたのではなく、母親が僕を贔屓ひいきにするために裏金を送っていたのだ。

 所詮、金、金、金。

 それを知った僕は高校へは進学せずに引き篭もるようになった。高校へ行ってもどうせ金が僕の背中を付いて回る。そして金の力で交友関係が生まれ、金の力で先生に相手してもらえる。

 そんなのゴメンだ。僕は僕の力だけで人間関係を築きたいのに。

 だから僕は僕だけの世界に引き篭もることにした。お金だけのことにしか目がいかない奴らとは遮断された自分だけの空間。

 ここにいれば、金をせびられることもないし、偽りの親友もいない。自分だけの楽園。

 僕が引き篭もるようになって一番困っていたのが母親だった。

 なぜならば、父親からは『お前が教育しなかったのが悪い! 一番芝についていたのはお前だろ!』と毎晩のように罵声を浴びせられていたからだ。また、近所にも僕が引き篭もっている事実を良い様に思われていなかったらしい。

 その鬱憤や心的ストレスが溜まる一方の母親は毎日僕の部屋の前で僕が部屋から出てくるように説得することが日課となった。

「高校行かなくなったのはもしかして中学校のお友達と何かトラブルでもあったの? もし、あったなら母さんに教えてくれない? その友達のお家へ行ってお話してくるから」

 息子が引き篭もった原因が友達や先生などのトラブルという考えに行き着いた母親は僕にそう投げかける。隔離された空間の中の僕が母親に訊ねる。

「どうせ、全部お金で解決するんだろ?」

「……! な、何故そのことを知っているの?」

 母親が驚いたような口調で僕に問う。母親はうまく隠していたと思っていたらしい。僕が小学校の時からそのことを知っていたことも知らずに。

 僕は部屋の扉を勢い良く開ける。母親はいきなり扉が開いたことにびっくりした腰を抜かした。

「小学校の時から知ってたよ! 先生が影で言っていたのさ、僕のことをお金がなかったらただのゴミ同然だってね!」

 僕は今まで苦しんだことを吐き出すように母親に向かって叫ぶ。

「息子を金で売っていたんだろ! すべてはあんたの描いていた理想を実現させるために。僕はあんたの欲求を満たす玩具じゃないんだよ! あんたが母親なんて認めたくない」

 全てを吐き出した僕は母親を睨みつける。母親は放心状態で何も言葉も出ないらしい、ただ呆然と座っていた。


 僕は所詮一人だったのだ。そして、第三者の利益のために利用される人形。

「くそっ、くそっ!」

 そう言って僕は空き缶をドアに叩きつける。虚しい行為には違いないが、溢れ出した感情がそうさせた。否、そうせざるをえなかったのだ。

「あー、胸糞悪い。ゲームしよ」

 そう僕はテレビの電源をつける。するとテレビに映ったのは一人の少女。

「はぁい、美河恵理ですぅ。よろしくお願いしまぁす☆」

 番組の内容は、大物芸人が毎回ゲストを呼んでトークを繰り広げるという内容だった。僕はその少女が気になって凝視する。

「え? この業界に入った理由ですかぁ? えっとぉ、恵理が頑張っている姿を皆に見てもらってぇ、元気付けたいんですぅ。それが理由ですっ。えへへ☆」

 満面の笑みをカメラに向ける少女。

 その素敵な少女の笑顔に僕は一瞬にして恋に落ちてしまったのである。

 僕の最初にして恐らく、最後の恋。それはテレビの中に素敵に微笑み一人の可憐な少女だった。

 僕は彼女だけは信じようと思った。そして、彼女を僕のものにしようとも。

 美河恵理、キミは僕の大切な恋人。誰にも渡さない。

 キミは僕の傍にいることだけ幸せを感じていればいいんだ、未来永劫。




 ショッピングモール【ウェル・パレス】横の収納倉庫。ここにはウェル・パレスにある全ての店舗の商品在庫がある大きな倉庫である。しかし、この倉庫が主に使われるのは開店前と閉店後だけであり、それ以外はあまり立ち入る人はいない。

 俺と櫻はその倉庫の前に到着した。倉庫の入り口をみると扉が少しだけ開いていて中に誰かいるのだと想像できた。

「この中にあの男がいるのかぁ、そう考えるとなんか腰が引けてきたような」

 俺は少し震えながらそう言うと、櫻がこちらを睨む。

「アンタ、今更逃げようって訳ぇ? そんなことしたら一生恨むわよ」

 櫻の熊をも倒しそうな鋭い眼光で俺を睨みつける。俺はその眼光からすばやく目線を逸らしたが、背中から殺気が漂ってくる。

「嘘、冗談です。櫻様を置いて逃げようなんて思っておりません。俺、柊次は男の覚悟を決めて乗り込むつもりでやんす!」

「フフッ、分かればいいのよ。分かれば」

 俺は一生懸命弁明すると櫻は許してくれたのか穏やかな顔になる。

 女性って実は仮面を被った魔物なんじゃないだろうか、裏表のギャップが激しすぎるよぉおおおおおお!

「女の子は化けるもんだしぃ。そんなことも知らなかったの?」

 櫻は屈託の無い笑みで笑う。そんな可愛らしい顔で重要なことを言わないで下さい、俺が悲しくなるだけですから。


 そんな会話をしながら俺たちは倉庫の中へと入っていく。倉庫にはさっき遭遇した男が腕を組んで待っていた。

「ちゃんと逃げずにやってきたようだな」

 男は俺に何か企むような笑みを浮かべる。な、何か仕出かしそうだな、コイツ……

「さぁ、恵理たんから離れてもらうぞ! 今すぐにだ!」

 男の叫び声が倉庫内に響く。すると、櫻が俺の前に出て告げる。

「アンタは勘違いをしているんじゃない? 柊次はあたしを護るボディーガードという役割なだしぃ。アンタのような人間からあたしを護るというのが仕事なのよ!」

 櫻の告げた一言に男は驚きの表情を示す。

「嘘だよね恵理たん。恵理たんはそんなことを言わないもの、やっぱりあの男の操られているんだね!」

 男はおどおどしながら櫻に尋ねる。櫻はコイツ何を言っているのかしら? というような表情で男を見ていた。

「アンタ何を言っているのぉ? あたし嘘は言わないわよぉ、それにねぇ? あたしはアンタに“たん”付けされて呼ばれるのは死んでも嫌」

 櫻の突き放すような口調に男の顔は青ざめ始めた。心から信じていた人に突き放されてしまった男の顔には焦りの表情がうかがえた。どうしてもこの現状を現実だとは思えなくなった男は櫻に次々と質問を投げかけてくる。

「だ、だって、僕のことばっかり見ていたじゃないか」

「一人一人に印象を残してもらうための一種のテクニック。別にアンタを見ていたわけじゃないしぃ」

「ファンレターの返事だって書いて」

「あれぇ? あれは返せっていう事務所の方針。しかもぉ返事書いているのはあたしじゃなくてマネジャーだしぃ」

 ファンレターの返事を彼女自ら書いてくれているものだと思っていた男はその驚愕の事実に男の信じていたものが音を立てて勢い良く崩れていく。

「僕のことを好きだなんてことは僕の気のせいってことは分かった。でも、僕はどうしても君のことが忘れられないんだ。友達としてでもいいから付き合ってください!」

 男は頭を下げて手を櫻へと向ける。櫻は男の行動に激怒した。

「アンタのやった行動であたしがどれだけ困ったと思っているの! ストーカー紛いのことをされたのに、おとなしく付き合えると思えるの? あたしはアンタのことはだいっきらいなのよ!」

「そのことは謝るよ。ゴメン。だから」

 その先を言おうとした男の頬に櫻の平手打ちが炸裂する。俺は平手打ちをされた側は飛んでもなく痛そうだなぁ、と顔をしかめる。

「謝って済む問題だと思っているの! あたしに二度と近づくな!」

 櫻は涙を流して叫ぶ。そして、俺の後ろへと戻っていく。

 美河恵理は男のことを完全に拒絶した。つまりそれは、男、真申が信じていたものが何一つ無くなってしまったということを意味する。

「結局、僕は一人ぼっちだったんだな。ククク……」

 突然真申は、顔に手をあてて笑い出す。なんだか気持ち悪い笑い方だなぁ、かにかをしでかしそうだと感じて、俺は感櫻の盾となって様子を伺う。

「あーあ、恵理たんの為に自宅からわざわざナイフを持ってきたのになぁ、アハハハハハ」

 真申はリュックサックからサバイバルナイフを取り出して不気味な笑みを浮かべる。なんかヤバそうな雰囲気が漂ってくるのは俺だけの気のせいなのか? 俺は何が起こっても良い様に空間操作用のチョークを取り出そうとした、その時だった。

「あー、そうだ。お前ら二人ともこのナイフで刺せば、このナイフを持ってきた意味はあるよな。僕ながらいい考え☆」

 真申はナイフを俺たちに向けて構える。これはあれか? 刺されちゃうというフラグか何かですか?

「ちょっと、待て。とりあえず落ち着いて、話せば分かる」

 俺は真申をこれ以上刺激させないように、説得に取り掛かろうと思ったが、

「話せば分かるって? ハハハハハハ! 僕はフられたんだぜ? これで落ち着けると思うか? あはははははは」

 どうやら逆効果だったらしい。そうだよなぁ、普通フられて後ですぐに落ち着けとか言われると無理だよなぁ…、って、何これから刺そうとしている人の同情しているんだ。馬鹿、俺の馬鹿馬鹿馬鹿バカバカばかばか。

「今なら命乞いだけは聞いてやるぜ? 僕はこう見えてもやさしいから」

 ニヤリとナイフを舌で舐める、真申。その姿でどう“やさしい”という形容詞が登場するんでしゅか! ぼくちん、日本語も分からなくなってしまうでしゅよ。

「さぁ! 僕に乞えよ! 命だけは助けてくださいってね!」

 真申はナイフを振り回し、俺たちに要求する。俺は、人ってフられるだけでこんなに性格変わっちゃうんだねぇ。と考えながら、どうやってあのナイフの恐怖から逃れようかと頭を捻る。ここは素直に命乞いをするしかないのかなぁ……そう思って、俺は土下座をする。

「何しているのよ柊次! あんな奴に土下座しなくても、きっとあんなのフェイクだって。アイツにあたし達をさす勇気なんてないのよぉ……」

 櫻の慌てた声が聞こえる。でも、櫻を護るにはこの方法しかないと思ったんだ。

「お願いします。命だけは助けてください」

 俺の土下座に真申はさらに高笑いをあげる。

「あははははは! 本当に命乞いをしやがった。こりゃ傑作だわ、ハハハハ!」

 真申はお腹を抱えて大笑いを始めた。

「ひゃはははははは! 命乞いをすれば助かるとでも思ったか? そんなわけ無いだろ、ハハハハハハハハ」

 俺はまんまと真申の策略に嵌められたのだった。

 く、くやちぃでしゅ。ぼくちん、大学時代には教授達を騙しに騙して、終わりには騙しのシュウとか呼ばれていた過去もあるのに、よくありそうな簡単な策略に引っかかるなんてぇぇぇえええ。これほど、自分自身をハンマーでぺったんこになるまで叩きたいと思った日は無かった。

「騙されるほうが悪いんだよ。さて最初は、僕をこてんぱんに降った恵理から刺してあげようかなぁ……クククク」

 真申が狂気に満ちた顔でジリジリとこちらに向かってくる。櫻はあー言っていたけど、アイツは本気だよなぁ……絶対。こうなったら最終手段。

「櫻、ちょっと足元ゴメン」

 俺は櫻の足元にチョークで三十センチ角の正方形を描く。

「ちょ、何やっているのよぉ、こんな状況に路面に落書きぃ?」

 櫻は俺の意味不明な行動に呆れた声を出す。まぁ、見ててなさいって。

「拒絶の障壁っ!」

 俺が呪文を唱えると、櫻の足元に描かれたチョークから光が発生。そして、櫻を包む防御壁が生成された。

「な、何よこれぇぇえええ」

 櫻は驚いた表情で防御壁を手でぐいぐいと押す。だが、ぐいぐいと押しただけでは防御壁はびくともしない。俺も自分の足元にチョークで線を引き、同じような防御壁を生成する。

「ちょっとした手品だって。きっと」

 俺は空間操作能力を手品とごまかす。手品だったら多少誤魔化し様があるかな? 不安だけど。

「はっ、どうやって出したか分からんが、どうせ見せかけの壁だろ? こんな壁、このナイフで切り裂いてあげるよ」

 真申は疾走し、櫻を包み込んでいる壁を切り裂こうとしたが、壁がナイフを拒絶する。その反動で真申は大きく飛ばされる。

「くそっ、あんな薄い壁ごときに……」

 飛ばされた時に口を切った真申は口の中の血液をプッと吐き出す。そしてまた構えの体勢。

「うりゃぁぁぁああああああああああああ」

 真申が再び俺たちの方へ疾走。防御壁に挑みにかかるが飛ばされる。

「な、何でなんだよ! 何で攻撃が聞かないんだよぉ!」

 真申は顔を真っ赤にして肩で大きく息をする。体力の消耗は激しいらしい。

「この壁はありとあらゆる攻撃を拒絶することが出来るのさ。ただし四角で囲った範囲しか防御出来ないけどね」

 俺はカッコよく説明してみた。たまにはカッコいい所も見せたっていいよね? ね?

「囲った範囲って。それじゃあたしたち逃げられないじゃないの!」

 重大なことに気がづいた櫻が俺に罵声を浴びせる。うっ、これの最大の欠点を言ったら駄目ぇ。

「ふっ、防御出来ても逃げられない? 傑作だな! ハハハハハハハハハ」

 くぅ、野郎にも笑われているし、くやちぃ! 何か、逃げ出す手段は無いものか。

 そう考えている俺にふっとある考えがよぎる。それは、俺の防御壁を解除し真申が此方へナイフを持って向かっている間に櫻を逃がすという考えだった。俺はナイフで刺されてしまうが、櫻はナイフで傷つけられることもなく逃げられる。この際、コレしか最善な手段はないな。

「櫻、ちょっと話聞いてくれない?」

「今度は何よ? また変な手品でもやるんじゃないでしょうねぇ?」

「手品じゃないって! 作戦があるんだけど?」

 俺の言葉に櫻は疑問の顔を浮かべる。

「櫻はこのまま後ろを向いて」

 俺は櫻に指示をする。櫻は、こう? と後ろを向く。

「そのまま、俺は合図したら防御壁を解除するから、こちらを振り向かずに入り口走って逃げるんだ、分かった?」

「作戦内容は分かったけど、柊次はどうするの?」

「俺のことは心配しなくていいから、そろそろいくよ」

「わ、分かった。柊次、気をつけてね」

 俺は了解とだけ言って、自分の防御壁を解除。その瞬間を伺っていた真申は一目散に俺の元へ向かっていく。

 よし、そろそろ頃合いだな。

「櫻、今だ! 走れ!」

 俺は櫻の防御壁も解除する。解除した瞬間、櫻は入り口に向かって全力で走り出す。

「そんなことで僕の目は欺けると思ったのか?」

 真申は櫻が逃げ出したのを確認すると、櫻の逃げる方向へと方向転換。全力疾走で櫻を追う。

 やばっ、このままじゃ櫻が刺されてしまう。そう思っている間に、真申と櫻の距離は徐々に縮まってゆく。

「死ねぇぇぇええええええええ!」

「そうはさせるかぁぁぁあああああああ!」

 俺は走って真申の動きを止めようと櫻と真申の間に入った。すると、真申が顔を歪ませる。

 はっ、しまった。

「ケケケケケケケ、ばぁか」

 真申は勢いよく俺の腹部にナイフを突きたてる。突き刺された場所が皮膚が破れるような感覚、冷たい物が進入し、そしてそこから熱を帯び、やがて感覚が無くなる。

「うっ、あがっ」

 俺は地面に倒れ、流血の止まらない腹部を押さえて呻く。

「どうだい、死の恐怖っていうのって? 怖いだろ? もっと恐怖を味わえよ」

 一度抜かれたナイフが再び振り下ろされる。そして、逃げる隙を与えずに何度も何度も俺の体を刺していく。手、脚、腹部、胸部には刺し傷がみられ、俺の体は次第に赤に染まる。

 俺の体内の血液が少なくなり、体温が低下して寒くなるのが分かる。呼吸も次第に速くなり、それに伴って脈も速くなる。意識が混濁しつつある中で入り口の方向に顔を向ける。

 櫻の姿は見えない。どうやら逃げ切ってくれたようだ。よかった。

「あーあ、恵理たんを逃がしちゃったな。まっ、いっか。コイツのトドメを刺さないとね」

 真申は俺の腹を踏む。

「うぁ、ごほっ」

 踏まれた痛さに顔を歪ませて呻く。そして次第に意識が薄れていく。


 視界が真っ暗になっていく、感覚は無く、浮いているのか地に付いているのか分からない。

 嗚呼、このまま俺の人生は終わっちゃうのか、特に活躍したわけでもないし、あっけない人生だったなぁ、俺。

 最期に人助けをしただけでも満足かな? あー、でもコレで防衛隊の話はパァかぁ。惜しいことをしちゃったなぁ。妃沙羅との約束も結局守れなかったし、これで死者蘇生の術でフルボッコ決定だな。

『生きたいとは思わないの?』

 遠くから子供の声がした。何処かで聞いたことのある声だった。とうとう幻覚まで聞こえ始めたのか、そろそろ本気でヤバイんだなぁ。

『このまま死んで本当にいいの? 悔いはない?』

 声が徐々に近づいてきて、俺に投げかける。そりゃ、悔いはあるさ。まだやりたいこともいっぱいあるし。でも、これでおしまいなんじゃ、意味が無いだろ。

『じゃあ、ボクが生き返らせてあげるよ』

 声の主が無邪気に答える。そんなこと出来るわけ無いじゃないか。

『ボクに頼ってくれれば、大丈夫だよ。遊び……のはボク……な……の』

 声は何かを話しているみたいだが、睡魔に似た倦怠感に意識を持っていかれて声がだんだん聞こえなくなる。このまま意識を手放せば俺に待受けているのは死の一文字。

 まだ、生きていきたい。すがれる藁なら縋りたい。お願いだ、俺を。

『契約成立だね☆』

 声の主がそう呟くと気配が消える。

 ははっ、こうなったらやけっぱちだ。どうでもなればいいよ。それにしても眠いなぁ。この後のことは声の主に任せてちょっと一休みしよう。

 そういって俺は意識を手放した。何かに落とされるように体が急落下する。

「柊次ぃぃぃぃいいい!」

 完全に意識を失いかけたその時、妃沙羅の声が聞こえた気がした。




 時間は柊次から電話連絡を貰った時にさかのぼる。

 柊次からの電話を切って、私はいそいそと出かける準備を始める。

「あれ? サラちゃん、何処か出かけるんですか?」

 未来が山盛りの事務仕事をしながら私に訊ねる。

「柊次から連絡が来て、ちょっとトラブルに巻き込まれたから問題解決してくると言っていたから、その手伝いよ」

「トラブルですか?」

 未来がながら作業で問う。

「そうらしいわよ。なんか、護衛している美河恵理のストーカーがショッピングモールまで押しかけて、騒いだらしくて……今、柊次が別の場所に移させて説得しているらしいわね」

 私がモニター端末を弄りながら答える。

「大丈夫でしょうか? 柊次さん……」

 仕事を中断して未来は心配そうにこちらを向く。

「その為に私が行くのよ。隆宏!」

「あい? なんざんしょ?」

 隆宏は休憩室のソファーに寝そべっていて、やる気の無い返事を返す。

「車を出して。ウェル・パレスまで超特急でお願いよ」

 私の要求に面倒臭いと言いたげな表情で返す。

「別に、私が運転してもいいのよ? でも、そうなったらどうなるか隆宏は分かっているでしょ?」

 ニヤリと笑って見せると、隆宏の顔が次第に青ざめていく。

「サラがハンドルを握ると世界が滅ぶ! 俺が謹んで運転させてもらいます」

「よろしい」

 私が運転すると世界が滅ぶっていう隆宏の発言が気に入らないけど、まぁ、いいわ。

「サラちゃん、気をつけて行ってきて下さいね」

 未来が手を振って見送る。

「行ってくるわね」

 未来に手を降り返して、私は車に乗り込む。

「さて、行くわよ!」

「あいよ」

 私たちは急いでウェル・パレスまで向かう。


 三十分後、ウェル・パレスに到着した私は隆宏を車に待機させて、柊次がいる収納倉庫へ向かう。

「今行くわよ、柊次。無事でいてね」

 モニターで収納倉庫の位置を確認。倉庫までの最短ルートを考え、私は走り出す。

 そろそろ倉庫に近づいたと思っていたそのとき、目の前に少女の人影。

「あら? アレは、美河恵理じゃない」

 柊次と一緒に行動を共にしていた彼女がなんでここにいるの? しかも息切れをしている感じだし、と私は疑問を感じながら、彼女に近づく。

「美河恵理さんですよね? 私、冬木原第一防衛隊の妃沙羅・アン・ホワイティと言います。すいませんが、ボディーガード役の柊次はどうしたんですか?」

 私の質問に美河恵理は倉庫の方向をみる。まさか、まだあの中に?

「柊次はあたしを逃がすために囮になっているんです。きっとあの中でまだアイツと……あたしどうしよう」

 恵理の目には不安の色が伺えた。

「私がこれから倉庫の中へ向かうので心配しなくていいですよ。それより、恵理さんはこれからライヴがあるじゃないですか。もう一人隊員が待機しているので、会場のほうへ向かってください」

 私は携帯を取り出し、隆宏と連絡を取る。

「隆宏? 私だけど、美河恵理さんを無事保護したわ。マネージャーさんと連絡を取ってライヴ会場へ送り届けて頂戴?」

 隆宏の了解という声と共に電話を切る。

「ここに隊員の止まっている車があります。一人で行けますか?」

 美河恵理に隆宏のいる車の位置をモニター端末で説明する。彼女はコクリと肯定の頷きをする。

「では、私はこれから柊次を助けに行って来るので、貴女は速やかに車へ行ってください。もし、そのストーカーが追ってきでもしたら困るので」

「わ、わかりました。あ、あの、彼に伝言いいですか?」

 いいですよと私は了承する。

「ありがとうと伝えてください。それじゃ、ホワイティさんも気をつけてくださいね」

 私はうんと頷き、美河恵理と別れを告げ、一人で倉庫に向かう。

「しかし、一人でストーカー犯と対峙しているとなると、柊次の事が心配ね」

 そう思いながら倉庫に入ると、まさに私が予期していた最悪の事態がそこにはあった。

 ストーカー犯と思われる男に足で踏まれている柊次、メッタ刺しにされているためか、シャツやズボンが血だらけで地面にも血溜まりが出来ている。顔を見ると青ざめていてグッタリしている様子だった。

「そ、そんな、柊次!」

 私は最悪な事態を目のあたりにして腰が引け、ペタンと地面に座り込む。

「あれぇ? この時間に人が来ちゃったなぁ。もしかして、この男の知り合いかなぁ?」

 男はそう言いながら、グリグリと柊次を踏む。

「や、やめなさい。柊次になんてことするのよ! もしこれ以上酷いことをすれば、ただじゃおかないわよ!」

 私の威嚇に男は嘲笑する。

「ただじゃおかない? はっ、何言っているの。その腰抜け姿でアンタは何が出来るって言うんだい?」

 男の的確な意見に、私は悔しさを覚える。

「まぁ、この男にトドメを刺してから、君も美味しく捌いてあげるよ」

 そう言って男はナイフを高く上げ、柊次の心臓に照準を合わせる。

「死ね!」

 ナイフが勢いよく振り下ろされた。

「柊次ぃぃぃぃいいい!」

 私は叫ぶ。柊次、起きて、目を覚まして!

 しかし、柊次に私の声は届かず、男の振り下ろしたナイフは無常にも柊次の心臓に突き刺さる。


 ハズだった。


 見ていられなくて、目をぎゅっと瞑っていた私がゆっくりと目を開けると、そこには信じられないような光景が見えた。

 柊次がナイフの刺さる寸前に男の手首を掴んでいたのだ。

「よかった、意識があったのね、本当によかった。」

 私はほっと胸を撫で下ろす。

「くっ、こんなに出血しているのに意識があるなんて、バケモノなんじゃないか?」

 男は柊次の手を振り払おうとする。しかし、柊次の手はがっしりと男の手首を掴んでいる。

「しつこいな、離れろよ!」

 男が足で柊次の足を蹴ろうとすると、柊次は持っていた男の手首を軸にぶんと投げる。その反動で男は飛ばされ、倉庫のダンボールに激突する。

「くっ、痛いじゃないか! 何をするんだ!」

 男の怒鳴り声に柊次がすくっと立ち上がる。その顔には笑みが浮かんでいた。

『だって、離れろよって言ってたじゃない。だからボクは手を離したまでだけど?』

 柊次はニコリと笑う。そんな中、私は一つの違和感が生まれた。柊次の一人称は確か、“俺”だったはず。しかし、今の柊次の一人称は“ボク”なのである。

 一体何が起こっているの? 今立っている柊次は柊次であって柊次じゃないっていうの? ややこしいわねぇ……

『お兄ちゃんに痛いことをする悪い人ってこの人ことかな?』

 柊次の皮を被った人間が男を指差す。

「お前一体何者だ!」

 男は怯えた様子で、柊次に訊ねる。

『ボクの正体? そんなの聞いて何か意味あるの? まぁ、いっか。そんなに知りたいのなら教えてあげるよ。ボクの名前はストレインっていうんだよ』

 ストレインは自分の名前を名乗って、軽く会釈をする。

「さて……」

 ストレインは男の方向に右手をかざす。手のひらが淡く発光し始める。

『お兄ちゃんに痛い目に合わせたんだ。この人も痛い目に合ってもらわないと、お兄ちゃんが可哀想だよね』

 ストレインの口には歪んだ笑みが浮かぶ。余りにも凶悪な笑みに私はゾクッと寒気を覚える。

「何? あの不気味な笑い方は……一体、何をする気なの?」

 私が固唾を飲んで見守る中、ストレインのかざした手のひらが更に発光し始める。

「いっくよー」

 ストレインが発光した右手を勢いよく握ると、男が突如胸を押さえつけて呻き始める。

「うっ、うわぁぁぁああああああ、痛っ、ゲホッ、ゲホ」

 男はあまりの痛さに地面を転がることしか出来ない。

「な、なに? 何が起こったのよ!」

 私は余りにも突然の出来事に困惑する。ストレインが私の方向を向き、笑みを浮かべる。

『ただ、肋骨の一本を折っただけだよ。これでも、お兄ちゃんを痛めつけた十分の一の痛さしか与えていないよ』

「肋骨一本を折ったって……一体どうやって?」

『お兄ちゃんの能力を知っているくせに、サラお姉ちゃんはそんなことも考えられないの?』

 私の疑問にストレインはため息をついて答える。きぃー! 中身は違うって分かってはいるけど、何か柊次に馬鹿にされた気分。ヘタレにくせにぃ。しかも、いつからアンタのお姉さんになったのよ! しかも名前まで知られているし。

 そんな考えを頭に巡らせてイライラしながら、私はストレインに答える。

「空間操作能力を使ったんでしょ? そんなこと分かっているわよ。でも、柊次は呪文を唱えることと、チョークを使わないと能力は使えなかったのよ? 今のあなたは呪文もチョークを使っていないし……」

『あーそっか、お兄ちゃんはまだ本領発揮出来ないんだったね。ごめん忘れてたや』

 ストレインがテヘッとドジっ子のように舌を出して笑う。なんか、柊次の体でそんな格好をされると思いっきり違和感があるわね。

「本領? 柊次の今の能力では本領を発揮出来ていないというの?」

『そーいうこと。まぁその話は置いておいて、お兄ちゃんを痛めつけた人にさらにお仕置きを再会しなきゃね☆』

 ストレインが男を見て楽しそうに話す。まるで、玩具を与えられた子供のように。

「や、やめてくれっ! 命だけは助けてくれっ!」

 今さっき肋骨を折られた恐怖に男は恐れ慄き、ストレインに懸命に命を請う。

『やれやれ、今度は自分がやられる番になればそうやって真っ先に命を請うんだね。お兄ちゃんが土下座までして命を請いだときには、アナタはその行為を笑ってお兄ちゃんを傷つけたんだ。ボクが言いたいこと分かるよね?」

 ストレインは男の近くまで歩みを進め、今さっきの笑顔とは一変、ものすごい形相で男を睨みつける。

「今さっきのことは謝るっ! だから許してくれ! いくらでもお金ならつぎ込んでやるから、頼む!」

 男はストレインの前で土下座をしてみせる。ストレインはいうと、先ほどまでまでの表情を一切崩さずに、土下座して下がっている男の頭を踏む。頭が地面に擦れるからか男はさらに呻く。

『ボクはそんな人間どもの使うような紙切れには興味ないんだよ、それに、ボクにはお兄ちゃんが使う空間能力の他に人の内面を読む能力を持っていてね。アンタはお金を使う世の中を嫌がっていたんじゃないの? 今のアンタがしていることはアンタが最も嫌がっていることだよ!』

 ストレインが男の肩を思い切り蹴る。男は力が無く、ただただ倒れこむことしか出来なくなっていた。

「僕は……ぼくわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん」

 男がストレインの言葉に大粒の涙を流しながら号泣する。

「僕は、ただ心の拠り所が欲しかっただけなんだよぉおおおおおおおおおおおお! でも、唯一信じていた人に裏切られてそれで、何も考えられなくなって」

 男の涙ながらの弁解にストレインは呆れ半分で聞いていた。途中で聞き飽きたらしくストレインは、腰を抜かしていた私に手を貸して起き上がらせてくれた。

「あっ……ありがと、なかなか起き上がれなくて苦労していたのよ」

 私の感謝の言葉をストレインはにっこりと受け止め、泣き崩れている男の方向を指差す。

『あの人、お兄ちゃんの分は痛めつけたから、あとはサラお姉ちゃんで何とかしてね』

「分かったわ、後は第一防衛隊でなんとかするわ。ねぇストレイン? いくつか質問いいかしら?」

 私の言葉にストレインは、『何? 答える範囲なら答えるよ』と返す。

「貴方は何者? 何故、柊次と入れ替わっているの? 柊次は何故能力に覚醒したの?」

『ボクは空間を歪める者、実験の為に遺伝子が培養され、お兄ちゃんの体に刻み込まれた。体に遺伝子を刻まれた者が死の危機に瀕しているとボク自身も存在が消えてしまう。それを防ぐために自動的に入れ替わるシステムになっているみたいだね。

 何故お兄ちゃんが能力に覚醒したのかは、お姉ちゃんの調べたとおりだよ』

 私が投げかけた質問にストレインは淡々と答える。

『あとはどうして今のお兄ちゃんは本領発揮出来ていないということが知りたいみたいだね?』

 ストレインは私の内面を覗き込み、クスリと笑う。

『能力の覚醒度合いはまちまちなんだよ。だから開花しなかった人もいるし、完全に覚醒し、その強大な能力を自分勝手に振り回して処分されちゃった人もいる。完全に能力を開花させると、極端に言えば人差し指一本で街を核爆発させて滅ぼすことだって出来る。

 今のお兄ちゃんは呪文や道具がないと発動出来ない、いわば中途半端ってことだね。時期が来れば多分完全に覚醒するかもしれないし、そのままかもしれないし』

「人差し指一本で核爆発なんて、危ないじゃない! なんでそんな危険な実験を」

 私は柊次の持っている能力の怖さにすこし腰が引けてしまった。そんな危険なものを柊次が抱えているなんて思ってもいなかったのから。

『さぁ? ボクにも人間の考えることは分からないよ。ボク自身も勝手に培養されてお兄ちゃんの体に移植されたんだから』

「あ。そうだったわね、ごめんなさい変なことを聞いてしまって」

 私はストレインのしおらしい表情に訊いてはいけないことを訊いてしまったと思い謝罪する。

『気にしないでサラお姉ちゃん。あと、お兄ちゃんに気持ちを伝えるときでもそんな風に素直になればいいのに』

 ストレインがさらりと言った一言に私の顔は真っ赤になる。なんてことをさらりと言っているの!

「な、な、なん、なんのことかしら? わっ、わたしゃ、柊次のことなんか……」

『好きなんでしょ? お兄ちゃんのこと』

 ストレインは顔がニヤけていた。こ、コイツ、人の心を読めるのだったわね。

『まぁ、ボクからいえるのは、素直に伝えればいいの……に』

 ストレインの動きは急に止まり、クラッと倒れこんだ。私は慌ててストレインを受け止める。

「ちょっと! 大丈夫なの?」

 私はストレインに声をかける。ストレインはうっすらと目を開けて弱々しく口を開ける。

『ははっ、ちょっと動き過ぎたみたい。傷口開いちゃった』

 え? と私が腹部を見ると再び柊次が男に切りつけられた時の傷から血が滲み出していた。

「待って、今止血をするから」

 私は上着を脱いで腹部に巻きつけ、きつく絞めて止血を施す。きつく絞めた時、ストレインの顔が痛さで歪んでいた。

『一つ約束してもらっていいかな? ボクの言った能力の危険性のことについては内緒にしてもらっていいかな? お兄ちゃん、結構あぁ見えて自分を責めてしまうから。あと、お兄ちゃんを絶対に防衛隊に入れてあげてね』

 ストレインが弱々しく私に問う。私は静かに頷く。

『さて、眠くなってきたから寝よっと。じゃあ後のことはよろしくね、サラお姉ちゃん』

 ストレインがゆっくりと瞼を閉じる。

「ちょっ、ちょっと。起きなさいよ! 体がだんだん冷たく、ってこのままじゃ危険な状況じゃないの! 早く救急車を呼ばないと」

 私は携帯で救急車を手配する。そのとき、美河恵理をマネージャーのもとへ送り届けて戻ってきた隆宏が駆けつけて来た。

「大丈夫か! ってか、派手にやられたみたいだな……」

 隆宏は柊次の状況を見ながら苦い顔つきで告げる。私はまだ泣き崩れて蹲っている男を指差す。

「あの男が柊次を切りつけた犯人よ。収容施設に運んで頂戴」

「あいさ、了解」

 隆宏は男に近づき手錠をかける。手錠をかけられた瞬間男が暴れだす。

「嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だ! 捕まりたくないよ! 僕は、僕は!」

「それが人を傷つけた罰よ。その罰の重さを収容施設に入ってゆっくり考えるのね」

 私の放った一言に男は再び泣き出す。

「サラの一言って威力があるよなぁ。一言一言がダイナマイトに匹敵するんじゃないか?」

 隆宏が面白半分にそういう。ちょっと、それってどういう意味よ!

 そうしているうちに救急車が到着。救急隊員が柊次を車に積み込む。

「私は柊次に付いていくから、隆宏、そいつの搬送よろしくね!」

「あいよ」

 私は救急車に乗り込み、倒れている柊次と共に病院へ向かう。

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