主人公は腹の中でこんなことを考えています。
今回はちょっと短いです。
いや~一時期はどうなるかと思いましたよ。主人公です。
正直疑似ソーラレイがユリアヌスにかなりのダメージを加えていると
聞いた時これは勘当からの野垂れ死にフラグかなと思っていたわけですよ。
ただユリアヌスの皆さんは想像以上に優しくてなんと許してくれた!
しかも今回のことは僕ではなくユリアヌス単体で行ったことにしてくれ
という願いまで聞いてくれるというオマケつき!
通信では目立ちたくない云々言ったけどこれは三分の一の理由。
ま、良い子ぶってみたわけよ
ただ他にも理由はいくつかある。
まず、疑似ソーラシステムの残虐性が問題だ。
この兵器、威力の調整が難しいため
基本的に相手が降伏云々する前に問答無用で蒸し焼きにしてしまうのである。
実際はもう少し実験してみないと分からないが、海賊から全くそういうものが
無かった事を考えると信憑性は高い。
絶対なんかの条約に違反するって!
別にそれは構わないけどそれの開発者が僕になるのはどうなのさ?
英雄というよりは悪魔扱いされる可能性の方が高いと思うね
行く先々に悪評が付きまとって僕のお先は真っ暗になっちまうわ!
貴族というのは風評被害に弱いんです。
もう一つの理由は簡単だ。この手法が広がるのを阻止したい。
確かに残虐性は高いがそれを無視すればこの攻撃は費用対効果がとっても高いのだ。
使う場所と場面が限られるというデメリットは確かにある。
しかし広い範囲に効率よく攻撃できる。
うまく使えば今回のように艦隊単位での撃破が可能だろう。
しかも偏向板は大して高価な代物では無い。
実際どれくらいなのかは知らんがそんなに高くないと思う。
じゃなかったらうちにあるはずないし…
極めつけはなんと動力はタダ!
高くて嵩張る高出力なジェネレーター必要なし!
なんと使い勝手のいいゲリラ用の兵器でしょう。
帝国や皇国ではいろいろな問題から使用は不可能だろうけど、
ただ今絶賛内乱中の連合からとってみれば喉から手が出るほど欲しいはずだ。
ぶっちゃけ売るところに売ればかなりの高値で売れると思う。
ただこういうのはアイデアが広まると
すぐに無断で使われ始めるから僕の伝家の宝刀として隠しておこう。
これから何があるか分からないんだから有効な手札が欲しいんだよね
うん、今僕すごい下種っぽい気がするぞ。
まあ、何はともあれ無事に済んでよかったよかった。
あ、そうだコロニーを元の軌道に戻さないと大変なことになるかも
そう思って再びモニターに目を戻すと丁度海賊船を緑色の光が貫いているところだった。
な、何事だ!?