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共感求ム。  作者: imaginary
4/19

エレベーターの話。

暇だったので、二話連続です(笑)

暑さのせいからか、一話に比べると文章の質が落ちていますが、どうでもいいをテーマにしているので、ご了承ください。

 この話しは私がまだ犬の事を「わんわん」と呼んでいたほど幼少の頃の記憶で書かれている。頭の片隅に断片的に残っていたもので、もはや夢の出来事なのか現実の出来事なのか判断しかねるほどだ。その上で見ていただきたい。


 私の両親は共働きであるため、仕事の長期休みがかぶらない限りは滅多にないことだが、私はその時、家族と海外旅行に来ていた。海外と言っても私の住む県からは東京に行くより近場の韓国である。韓国には親族がいたため、旅行中はその親族のおばさんに面倒を見てもらうことになった。


 家族はおばさんの住んでいるマンションに泊めてもらうことになった。確かトイレで用をたした後にトイレットペーパーを一緒に流して便器を詰まらせたのを覚えている。韓国の一部のトイレでは拭いたトイレットペーパーを一緒に流すのではなく、備え付けのゴミ箱に捨てるのだとか。


 しかし、本当のことを言うと、その記憶も定かではない。もしも、韓国のトイレにそういった仕来りがなければ、私のこの話は夢の事となってしまう。それほど記憶が曖昧なのである。もっと言ってしまえば、おばさんの家はマンションでなかったかもしれない。しかし、なぜマンションと書いたのかというと、それには訳がある。私はおばさんの自宅でエレベーターに乗ったからだ。


 今でも、その事だけは鮮明と脳裏に映し出される。


 確か、近場に構えていたラーメン屋に家族とおばさんとで食べに行き、私は母から小皿に移された麺を愛嬌を振りまきながら、おぼつかない箸使いで食べていた。さすがにこの時は誰も『無軌道台風』へと変貌を遂げる私の未来を予測していなかったはずである。


 ラーメンを食べ終わると、多分だがマンションの近くに公園か何かがあったのだろう。私は「遊びたい」といって駆け出したのである。母は早く帰りなさいねと微笑んでおばさんと一緒に部屋へ戻った。すると私はすぐに寂しくなって、母のあとを追ったのだが、母はもうエレベーターに乗って上がっていた。私も何となくエレベーターの使い方は心得ていたため、上へ行くボタンを押した。すると、しばらくしてドアが開き、私は中に入った。しかし、困ったことにボタンがたくさんあって、どれを押せばいいのか分からなくなり、たどたどしているうちに扉は自動で閉まってしまった。


 すでに泣き顔になっていたが、とりあえずボタンを押せば何とかなると思い私は適当にボタンを押した。


 ここからが、奇妙な体験である。


 すでに一階であるはずなのにエレベーターは下に進み、扉が開いたかと思えば、そこには真っ暗闇が広がっていた。確かだが、歯車のようなものを見た気もする。何だか闇の向こうで何かがうごめくような。このまま私の現実が終わってしまうかのような。もう、母のところには戻れないかのような、そんな感覚が子供ながらに湧いてきた。


 困惑して泣き喚いた私だが、数秒後にエレベーターは動き出し、上がっていった。そして、扉が開くと母が立っていた。「あら」などと言って、泣いている私を抱きかかえた母は、何かを察したように頭を撫でてくれた。


 あの真っ暗闇はなんなのだろうか。知る人はいないのか。それとも夢なのか。


 どちらにしろ、私には確かめるすべがない。多分、無謀だろうが、言っておく。


 共感求ム。

誰か知っている人いますかね……。

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