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第13話 D面-3

 >「星屑13号のスターダストチャンネル」

 >「ココロスター7thライブツアーファイナルDay2振り返り配信」は間もなく始まります

 >今しばらくお待ちください


 と書かれたテロップが切り替わる。


 >星屑13号は現在「ココロスター」のプレイに集中しているため

 >「星屑13号のスターダストチャンネル」の開始が遅れます

 >視聴者の皆様にはご迷惑をおかけしますが

 >今しばらくお待ちください


 : 草

 : 草しか生えない

 : マジ?

 : マジ

 : SNSにスタッフが撮ったとおぼしき遊んでいる13号の後姿がアップされている

 : 草

 : マジ草しか生えない

 : 運営も自由だな

 : 普通怒らない?

 : 他だったらそうだろうけどここはバイタルアラートがあるから

 : 下手に無理やり始めさせて中断するよりは、って考えじゃね

 : ガス抜きだな

 : それもあるか

 : 今回は特にな

 : ワイも2窓でDLCプレイ中

 : ワイも

 : Day1Day2で新DLCを追体験できる内容になっていたのがメチャ嬉しい

 : プレイ中

 : イエス

 : プレイしながらライブの感動を追体験中

 : 世界の歌姫と美羽姉たちが同じステージに立って同じ歌を歌う日が来るなんて

 : ダンチのレベルを見せつけられるんじゃない

 : 対等に歌いあっているんだものな

 : みんな楽しそうだった

 : ワイたちは超最高だった!

 : 先生は怒りません。想像していた人は手を上げて

 : ノ

 : ノ

 : ノ

 : ノ ワンチャンあると思っていた

 : Day2はオールキャスリンだって予告されていたからな

 : Day1は立たなかったぞ

 : セトリには彼女の曲無かったからな

 : 代わりに観客席に彼女の姿

 : 珍しく美羽姉たちが客席の中を歩くと思ったら、目的は彼女だったからな

 : 美羽姉たちとハイタッチを交わして大興奮のキャスリンがスクリーンに抜かれていた

 : あの時初めてキャスリンが会場にいることを知った

 : あれは同志だ

 : 推しと触れ合えて感極まった同志と変わらない

 : そのもの

 : それ以外ない

 : うらやま

 : 禿同

 : だったら楽曲提供しろ

 : 18曲だもんな。アルバム2枚分

 : Love

 : 神曲

 : どれも好き

 : 全てが神

 : 珠玉の名曲ぞろい

 : 正直、最初のキャスリンのココロスターへのビジネスだと思った

 : ワイも

 : コラボが発表された後だったからな

 : 「彼女たちは、尽きることのない喜びと光を運んでくれた

    嵐の中でも、涙が溢れそうなときも、いつだってそばにいてくれた

    だから今、心からの感謝を捧げ、永遠の愛をそっと囁く」 勝手訳

 : グッジョブ

 : ゲーム配信もアカウントは借り物だと思った 最初は

 : ワイも同じ

 : ホンマもんのガチ勢アカウントだったからな

 : すぐに化けの皮がはがれた

 : 化けの皮?

 : 最初はすました顔してたから

 : すぐに大興奮

 : あれはオタク

 : あれは同志

 : オタク以外何者でもない

 : 同志以外何者でもない

 : 専用のコレクションルームもあった

 : グッズが大量

 : 裏山

 : あの量 草生えた

 : 彼女のせいで世界中に同志が激増

 : 世界に知られてしまった

 : 彼女のせいで現地チケット当選率激低

 : 今回も海外から来た同志が多かった

 : ワイ現地組。周囲に日本人いなかった

 : 裏山

 : 全部落ちた

 : そんなあなたにおススメ!

 : こちらのヘッドマウントディスプレイはココロスターライブ制作チーム完全監修!

 : 演出、音響あらゆる面でライブを会場に実際にいるかのように再現しています!

 : でた

 : 販売bot

 : 13号が買って激賞していたけどマジ?

 : マジ

 : ワイ、話半分でDay2で試したけど感動した

 : 没入感半端ない

 : 過去ライブも見れる

 : 特に音 音がマジ良い

 : ライブしか見れないのに オーバースペックじゃね?

 : 買ってみようかな

 : 買って後悔しない

 : でもライブの回数増やしてほしい

 : 増えるなら海外公演になるんじゃね、今の状況だと

 : どっちも難しいらしいぞ、中の人が7th直前配信で言ってた

 : 立体映像が特にネック 会場ごとに調整しないといけないから

 : あれを使わなければどこでもできるらしい

 : 立体映像が無ければココロスターのライブじゃない

 : だよな

 : つまり現地チケットはプラチナ化不可避だな

 : アクティブゲームアカウント2億突破って出てたしな

 : ゲーアカだから重複なし=同志の実際の人数

 : 日本国民より多い

 : 草生える

 : 海外の同志の聖地巡礼もすごいしな

 : 辺鄙な田舎に出没

 : 外人ばっかりだけどそんなに悪くない

 : それは訓練された同志だから

 : 訓練されていない同志はガーネット様に踏みつけられる

 : アメジスト様に罵られる

 : なにそれ

 : 裏山すぎる

 : 今度大規模イベントが開催されるって出てた

 : 予約制だがチケット取れるかな

 : 初回は瞬殺

 : 無理だった

 : 期間長くなったし会場も増えたみたいだしいつかは取れるやろ


 スクリーンのテロップが切り替わる。


 >「星屑13号のスターダストチャンネル」

 >「ココロスター7thライブツアーファイナルDay2振り返り配信」は間もなく始まります

 >今しばらくお待ちください


 : お

 : 変わった

 : 始まりそう

 : 待機

 : 全裸待機


 テロップが消えた。


「イェーイ! お待たせー! 星屑13号のスターダストチャンネル、はっじまるよー! みんな、見てるー?」




 *




「祝 殿堂入り! 『ココロスター』」

 月刊ビジネスメディア 特集「今年のヒット商品 来年のヒット予想」20**年12月号


 今年はまさに「ココロスター」の年と言っても過言ではないほど世間の話題を総なめにしたことから、編集部でも満場一致で「殿堂入り」に決定。まずは今年一年の「ココロスター」の軌跡を振り返ろう。


 (中略)


 続いては「来年のヒット予想」として気になるトピックを2つ紹介する。


◇ヘッドマウントディスプレイKS-1

 今月発売されたKS-1は「ココロスター」のライブイベントを堪能する、その一点だけを追求して、他の汎用さは一切無しという潔さ。それでも、圧倒的な没入感と臨場感からファンの間(心星病患者)で話題になっている。

 シネマモードでは、ライブ映像を眼前に最大200インチ以上の巨大スクリーンを設置して楽しめる。様々なアングルに設置されたカメラ映像を好みでチョイスすることも可能だ。さらにVRモードでは、VR空間にライブイベントを再現することができるため、1人で好きな席、あるいは家族や友人と一緒に楽しんだり、公式チャンネルで見知らぬ同志と過去のライブを追体験することもできる。対応しているライブは「伝説のアンコール」で知られている3rdライブから、キャスリン・リー・キャンベルがステージに上った最新の7thライブファイナルまで。今後開催予定のライブも順次対応予定だ。

 後述する開催予定のイベント「Hello, World!」で体験スペースが用意されているため、まだ入手していなければ、体験してみてほしい。なお、将来的にソフトウェアアップデートによってゲームプレイが出来る予定もあるとのことだが、現状は不可能。そのため、実際に購入するのはアップデートが行われた後でも良いかもしれない。


◇展示体験イベント「Hello, World!」

 イベントの詳細な内容は未公表ながら、こちらもファンの間(心星病患者)で大きな話題になっている。

 日時完全予約制の第1期チケットは発売と同時に完売。期間延長と会場追加が発表された期待のイベントだ。話題となったきっかけはイベントで用いられる新グラフィック。進歩したキャラクターモデルは従来から一線を画している。髪の毛一本一本まで描写されたキャラクターは、リアルと見まがうばかりの存在感を映像越しであっても感じることが出来た。なにが「体験」出来るのかはいまだ不明ながら、このグラフィックを実際に目にするだけでも一見の価値ありだ。


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