夏と夏風夏鈴が教えてくれた、すべてのこと
「夏風夏鈴って、名前の中にふたつも〈夏〉が入っていて、これでもかって夏を前面に押し出してくる名前でしょ。ナツカゼカリン。だから嫌いなんだ。この名前も夏も」
困惑する僕に、彼女は言った。聞いてもないのに、言わなくてもいいことまで。不思議な子だな、と思った。そしてそれが不思議と嫌ではなかった。そこも含めて不思議だった。彼女はそれだけ言うと、また逃げるようにしていなくなってしまった。
※1 本作は、「ラムネ色した空は今日も赤く染まる」という以前書いた短編を元にしています。
※2 本作は、カクヨム、ノベプラ、アルファポリスにも掲載しております。
※3 以下の作品について、本作の性質上、物語の核心、結末に触れているものがあります。
〈参考〉
伊藤左千夫『野菊の墓』(新潮文庫)
ボリス・ヴィアン『うたかたの日々』(ハヤカワepi文庫)
堀辰雄『風立ちぬ/菜穂子』(小学館文庫)
三田誠広『いちご同盟』(集英社文庫)
片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』(小学館文庫)
村上春樹『ノルウェイの森』(講談社文庫)
住野よる『君の膵臓をたべたい』(双葉文庫)
困惑する僕に、彼女は言った。聞いてもないのに、言わなくてもいいことまで。不思議な子だな、と思った。そしてそれが不思議と嫌ではなかった。そこも含めて不思議だった。彼女はそれだけ言うと、また逃げるようにしていなくなってしまった。
※1 本作は、「ラムネ色した空は今日も赤く染まる」という以前書いた短編を元にしています。
※2 本作は、カクヨム、ノベプラ、アルファポリスにも掲載しております。
※3 以下の作品について、本作の性質上、物語の核心、結末に触れているものがあります。
〈参考〉
伊藤左千夫『野菊の墓』(新潮文庫)
ボリス・ヴィアン『うたかたの日々』(ハヤカワepi文庫)
堀辰雄『風立ちぬ/菜穂子』(小学館文庫)
三田誠広『いちご同盟』(集英社文庫)
片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』(小学館文庫)
村上春樹『ノルウェイの森』(講談社文庫)
住野よる『君の膵臓をたべたい』(双葉文庫)
プロローグ
夏が嫌いなきみを思い出す。
2024/10/27 15:04
(改)
夏風夏鈴と〈大切なひと〉
ラッキーアイテムは〈文庫本〉
2024/10/27 15:04
(改)
ビンタの目撃で出会ったふたり
2024/10/27 15:05
『野菊の墓』を読んだふたり
2024/10/28 18:00
あれはうたかたの日々だったのか?
水野泳は彼女を憎んでいる
2024/10/29 18:00
夏風と野球部を繋いでいるもの
2024/10/30 18:00
私たちは見えている世界が違う
2024/10/31 18:00
誰にも夏の風が吹く
そして〈親友〉は悩みを吐露する
2024/11/01 18:00
私たちはみんな、ヒロインの死を求めている
2024/11/02 18:00
十八になった僕たちは
旅立ちの気配を夢に見る
2024/11/03 18:00
そして夏風はあの日を語り出す
2024/11/04 18:00
彼女たちは新たな関係を築きはじめる
2024/11/05 18:00
インタールード
夏風との記憶を辿る三十歳の僕
2024/11/06 18:00
新潟の片隅で、愛が終わる
日比野くん、あなたのことが好きなようです
2024/11/07 18:00
試合の行方に、人生を賭けた日
2024/11/08 18:00
ふたりの終わりは、唐突に
2024/11/09 18:00
(改)
夏風夏鈴がそこにいない場所で
大学生活は、関西で
2024/11/10 18:00
(改)
十八を過ぎても、まだ惰性にはならない
2024/11/11 18:00
伝えたい言葉ほど伝わらない
2024/11/12 18:00
空白の先で、僕はきみと
僕たちは二十五歳になった
2024/11/13 18:00
僕たちはキスをする。七年振りに
2024/11/14 18:00
エピローグ
夏と夏風夏鈴が教えてくれた、すべてのこと
2024/11/15 18:00