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女子会

明日はお休みです。

次回は明後日か明々後日に投稿します。

 アラクネスートの拠点の一室。

様々な種類がそろえられた飲み物を前に質素ながらもほのかに高級感を感じさせるドレスに身を包んだアルフィーユが難しい顔をして座っていた。


「遅い…もう20分はたっていますよね…?やっぱり一人で行かせるべきではなかった…?いやいや、あれでイヴセーナさんもいい大人なんですから大丈夫なはず…」


話しは20分前。

アリスの事件以来ネフィリミーネは忙しくあっちにこっちにと駆け回っており、結果的に放っておかれているイヴセーナとアルフィーユはあてがわれた部屋で日々暇をつぶしていた。

そして今日は盛大に女二人でお茶会でもしようと旅の中で蓄えておいたお酒やジュースを並べたところで、つまみやお菓子の類がほとんどない事に気がつき、イヴセーナが調達してくると出て行ったのだが…。

待てども待てどもイヴセーナが戻ってくることは無く、アルフィーユの中に心配の心が積もっていた。


「探しに行ったほうがいいのかしら…まさか外に出てはいないわよね…?…あー!もう!悩んでいてもい仕方ない!探しに行きましょう」


しびれを切らしたアルフィーユが立ち上がり…それと同時にバァン!と部屋の扉が勢いよく開かれた。


「うわっ!?な、なに!?」

「たっだいま~。ん~?なぁにしてるのオジョウサマ~へんてこなポーズして~」


「あ、あなたが勢いよく入ってくるからでしょう!扉はもっと静かに開けなさい!というかなんで片脚をあげてるんです!?もしかして扉を蹴って入って来たんですか!?淑女としての自覚を持ちなさい!」

「両手塞がってるんだから仕方がないじゃ~ん」


その言葉通り、扉を足であけて中に入って来たイヴセーナの両手は塞がっていた。

片手には袋に入れられた大量の食糧が下げられており、もう片方には…。


「え…イヴセーナさんそれって…」

「にゃははははは~!さっきそこにいたから連れて来た~お魚さん~!」

「…」


イヴセーナがもう片方の手に、小脇に抱えていたのは人だった。

髪が異様に長いため一見してはよく分からなかったが、その後はどう見ても人だった。

そして魚と言われたからなのか、両手両足を伸ばしてビチビチと陸に打ち上げられた魚の真似のようなことを始めてしまったのだ。


「…元居た場所に返してきなさい」

「いやいたのこのお屋敷の中だし」


「…その子には一応触れないようにと言われているでしょう?イヴセーナさん」

「え~?でもミーくん全然かまってくれないしぃ~女子会なんだから人数多い方が楽しいじゃん!ね~?」

「ね~?」


そうして二人きりだけだったはずの女子会に飛び入りゲストとしてナナシノが参戦したのだった。


────────


「あ~~~~~!!!どぉじて最近ミーくんかまっでぐれないにょぉぉおおおおおおおお!!!」


グラスの中身を一気に飲み干し、テーブルにそのグラスを叩きつけながらイヴセーナが真っ赤な顔で叫んだ。


「ちょっと…あんまりお酒飲むのやめなさいな。用意しておいてなんですがまだお昼ですよ」

「お薬もないのに飲まないとやってられないよぉぉぉぉぉ~…ミーくん…うぅ~!もう一杯!」


そうしてイヴセーナは一人でどんどん酒を開けていき、顔を赤くしていく。

そんな様子をアルフィーユはたしなめつつも強く止める気はないらしく、直接止めようとはしていなかった。


「ごめんなさいね、ナナシノさん。騒がしいでしょう?」

「いえ…」


ナナシノはちびちびと口に飲み物を運び、物珍しそうにイヴセーナとアルフィーユの事を見ていた。

ユキノから自分がいない時でもご飯を食べていいとは言われているが、まだその状況にあまり慣れていないので食事は控えめで、むしろ人間観察のほうがメインと言えた。


(外の世界に出て行くには…まずはお勉強。本を読んで人と話す…)


いつかユキノと一緒に色んな景色を見るために。

ナナシノなりに努力を始めていたのだ。

廊下でイヴセーナと遭遇し、いきなり拉致された時はどうしようかと身構えたが、ちょうどいい機会なのかもしれないとナナシノはむしろこの状況に甘んじることにしたのだ。


「お二人は…ししょうの…えーと…お友達なのですか?」

「…まぁお友達と言えばそうかもしれませんが」

「ちーがーうー!みーくんのじょかのなのー…!」


「じょかの?」

「そう!かのじょでー…むにゃ…いっぱいえっちするなかにゃのー!」

「ちょっ!?イヴセーナさん!?」


「えっち?」


聞きなれない単語にナナシノは首を傾げ、もう少し深く聞いてみることにした。


「それはなんなのです?」

「えーえっちというのはね~」

「やめなさい!!ほんとに!!その子に変なこと教えると後で怖い事になるって言われてるんですから!」


ギャーギャーともみ合う二人の姿に、どうやらここでは教えてもらえないようなので「えっち」については後でユキノに聞こうとそれ以上の追及を止めた。


「でもししょうとあなた達はとても仲がよさそうに見えます。どうやってそこまで仲良くなったんですか?」


以前この部屋にいた時に三人がとても仲よさそうにしていた光景をナナシノは覚えている。

まだわからないことだらけではあるが、もしかすればさらにユキノと仲を深められるヒントを得られるかもしれないとこの時のナナシノは思ったのだ。


「どうやってですか…私はちょっとあんまりそう言う話は…そういえばイヴセーナさんはあの人とどうやって出会ったんですか?あなたの身の上話ってあんまり聞いたことないような…」

「うぇ~?アタシの~?そんな面白い話じゃないよ~えっとね…あれはオジョウサマが入ってくる3年くらい前かな~?アタシね~ミーくんにお金で買われたんだ~」


「え」


そうしてイヴセーナは赤い顔で半ばうとうとしながら過去を語りだすのだった。

ナナシノちゃんに変な事を教えると後程怖い人がやってきます。


次回からイヴセーナちゃんの過去編が始まります。

何故なら本筋はいったんおいておいておなごの絡みが描きたいからです。

いちおう同時進行でネフィリミーネさんが皇帝さんに事情を説明していると思って頂けると…と言い訳を置いておきます

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― 新着の感想 ―
[一言] >「えっち」については後でユキノに聞こう 二人の仲が進展(意味深)しちゃう!? …いや、一般的な男女のそれはまだしも 女性同士となるとユキノちゃんも多分知らんだろうから変わらんか…
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