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【短編】今生も灰かぶり

作者: 春野 今

一人称初挑戦です!

ここで終わればすれ違い悲恋、長編になればワンチャンハッピーエンドな諦観ヒロインとヤンデレ気質の王子の話です。


 □

 

 寓話「シンデレラ」をご存知だろうか。

 意地悪な継母と義姉達に虐められる心優しくも哀れな少女が、魔法使いの手を借りて王子の婚約者選びが催される武闘会――――もとい舞踏会に乗り込んで一発逆転をする物語だ。

 平成、いや元号が変わるとか言ってたな。まあ、二〇〇〇年台の現代ならば大抵の日本人は聞いたことのある話である。

 そこな貴女、あらご存じない? それは大変失礼いたしました、淑女。

 そういえば、ここは現代でも日本でもない。

 前世の私こと咲田きさが二十六年生きた次元は、関係性的にはおそらくお隣さんの次元とかなのだろう。

 知らんけど。

 まあ、私はかの少女ほど優しくはないが、気持ちは何となく分かるという話だ。

 再婚して再構築された家族と仲良く出来ないと、扶養下にいるうちは辛いよね。超分かる。

 

 □

 

「ねえ、それちょうだい」

 

 妹のこの一言があると、家族は私の存在を認識する。

 

「姉なのだから、妹にあげなさい」

 

 この一言を放ち、私をたしなめるためだ。

 妹が構わない限りは、私が池に落ちようが高熱を出そうが階段から落ちて死にかけようが、両親の関心は遥か彼方。現代日本風に言うなら、まだニュースで報道される事件のほうが興味を持たれているのではないだろうか。

 一応貴族風に言うなら社交界での噂や新聞での見出しが相当するのだろうが、こちらには完全に負けていると自覚している。海の向こうで起きた戦争やら俳優の結婚やらというわけではなく、大抵がご近所の話なので仕方がない。

 

 いや、仕方がないのだろうか。

 

 死んで生まれ変わっても、私が“義妹”という存在に振り回されるのはちょっとした因果なんじゃないかと思わないでもない今日この頃だ。

 前世の私は義妹の付き人か家政婦のような生活の末に、あっけなく死んだ。死因は転落死。義妹に押されたところまでは覚えているので、殺人とは言わんから過失致死くらいにはなっていて欲しいと思う。殺意はともかく、あれは故意だった。

 やっとこさ父の扶養から抜け出し、自立した数年後の話だ。悔しい話である。我が身が幽体であれば枕元で脅かしてやるものを。

 とはいえこの話は始めてしまうと長くなる上に生産性がないので諦めるとして、話は今生である。

 え、あっさりとしすぎてる?

 前世はいいんだ、どういう形であれ終わってしまったもんだから。呪っても嘆いてもどうしようもないし。うっかりするとだいぶ頭がヤバイやつ扱いされて終わりだ。前世のせいで今生まで終わらせたくはない。

 問題は今生である。

 今生の私、シエラ・ピスティ侯爵家令嬢。花も恥らう十六歳のはずだが、私の人生はすでにわりと灰にまみれているのだ。

 まさかの前世と変わらずに私に無関心な両親。これは私の母と父が政略結婚の末、母がさくっと病気で死去。喪に服するのもそこそこに父がかねてからの愛人を後妻に据えたので、私は目の上のたんこぶになった。

 理由は明白、自他共に認めるほど私は亡母に似ているし、おまけに感情に乏しく粗野な娘を可愛がる貴族の親はなかなかいない。前世の記憶が戻る前からこうだったので、私は今生も筋金入りの無愛想なのだ。ほっとけ。

 一方、私と違って溺愛される義妹だが、こちらは病弱ながら愛想が良い。愛想が良くて可愛いのは認めるが、だからと言って傷心の義姉が亡母から受け継いだ品を奪い、破壊してもお咎めなしとは父よ。

 いかに可愛い娘でも叱らねばならぬときがあるのではないか。

 当時、六歳。義侠心からではなく単純に怒りで無謀にも反旗を翻したが、結果としては殴られて倉庫に三日放り込まれた。もちろん、食事は抜き。生死の危機を感じるレベルだ。剣と魔法の世界でも、人は死ぬんだぞ。

 おまけに、ここから脱出したあとにまさかの義妹から再び高所から突き落とされて、私は前世の記憶を取り戻したのだ。走馬灯というやつを遡りすぎた結果である。笑えない。

 前世と死因一緒とか、前前前世あたりから呪われてるのか私は。いや、死ななかったけど。

 怪我の功名で二十六歳の記憶が蘇った私は、混乱するより先に命大事にを第一指令として六歳よりは冷静に状況を分析し、魔力さえ強ければ年齢性別不問の軍に逃げ込んだ。そのさきでぶっ倒れて三日三晩寝込んだのち、適性検査を受けて軍に所属したわけだが、え? 異世界転生ってこんなハードなの? 旦那が好きだったけどこんなにきつかったっけ? 教えて、今は別次元の夫よ。

 とまあ、現実逃避はさておいて。

 ここまで語ったわけだが、貴族のなかでも上から数えたほうが早い身分なのにそこまで逼迫する? と思った方。是非握手させてくれ。私もそう思う。しかし、事実なのだから恐ろしい話である。

 戦争をしないと各国に宣誓した国から転生した私が、すすんで戦場に身を置くことになるほど、家の中にいるのは辛かった。というより戦場のほうが安全だった。

 ありがとう、今生においての天国のお母さん。魔力値が高いのはあなたのおかげです。

 でも、逃げ込み先である戦場での私の異名が強すぎる魔力を活かしたせいで『死を運ぶヴァルキューリャ』もしくは『竜の目』になっていたことはかなり辛かった。何やねん、死を運ぶ云々って。厨二病か。誰じゃ、んなこっ恥ずかしい渾名付けたやつ。

 両親と義妹に関しては触らぬなんとやらだが、こちらについては見つけたら市中引き回しの末にドラゴンの餌にしてくれると固く心に誓っている。閑話休題。

 長々と何が言いたいのかと言えば、私は今生の父親に呼び出されたときから大体の事態を察していたということだ。

 

「シエラよ、来月末に王城で舞踏会があることは知っているな」


 父上こそ私の名前をご存知だったのですね、という嫌味は気合で飲み込んだ。

 父上に名前を呼ばれたのは最後いつだったか、私はちょっと思い出せない。

 とりあえず「ええ」と不敬にならない程度に浅く頷いた。

 侯爵の名に恥じない立派な屋敷内は、特に絢爛豪華な造りの父の書斎に呼び出されたのは夕食後である。といっても私が自室で自主的にとっていたので父はどうだか知らないが。

 実は書斎はこれが初入室だったりする。

 義母と義妹は結婚前から親しんだ場所だそうだが、私にはご縁がなかった。呼び出されでもしなければ近寄らなかったし、思い返せば父に呼び出されたのも初めてではないだろうか。

 父が背中を向けていることを幸いとして、私は噂に聞くばかりだった部屋をそっと観察した。

 LEDの電気なんかに比べるとかなり薄暗い、シャンデリアの灯りに照らされたアンティークな調度品は「ねえねえもしかしてこれ本物の金じゃない?」と思わせる金具が随所についている。見事な刺繍が施された赤の絨毯に、美しい木目が彩る大きな長机、革張りのソファセットが普段は来客者を恭しく饗すのだろう(私は間違いなくその限りではないが)。

 ゴシック調の部屋と言えば分かりやすいが、金多くない? というのが私の総評だ。全体的に目がチカチカする。

 まさかとは思うが、先日買い換えたというこのシャンデリアも金ではあるまいな。思わず顔を上げてしまった。さすがに目視では分からないが「金は熱に弱く溶けるんだぞ」と冷や汗が流れる思いである。

 娘の逡巡を知らぬ父は、ふむと頷いてようやく私のほうを一瞥した。

 ねえ、窓の向こうを見て何かを語ろうとするのって何かの形式美なの? というツッコミを入れてやりたい。父がナイスミドルな外見をしているだけに、余計に笑いがこみ上げる。なぜにどうして一人で笑ってはいけない二十四時の心境にならにゃいかんのか。

 さすがの私でもこれは八つ当たりだと分かっているので、口元を引き締めて父の横顔を見た。

 

「王が、帰還した第四王子の功績を讃えて開かれる会だ。当然、我が家にも招待状は届いておる。お前の分もな」


 ちなみに物を知らんお前に教えてやるが、と無駄に父上が厳かに第四王子の功績について語り始めたが、やめろください。それ東洋の言葉で『釈迦に説法』というやつだから。

 娘の願い虚しく、父はわざわざ窓辺に格好つけて立たれて語りだした。だから知ってるって。

 ご存じないかも知れないが、私はその第四王子の部隊で戦っていたんだけど。

 口を挟める雰囲気でも立場でもない私は黙って聞くほかなく、今生で父と話す最長記録を更新し始めたので、仕方なく神妙な顔だけ作っておいた。軍人は待機に慣れているものだ。

 父上ほど長くはないが、ざっくり掻い摘んで説明すると。

 我が国は長く隣国と小競り合いをしていたのだが、半年ほど前にようやく和平条約まで漕ぎ着けた。その影の立役者が第四王子というわけだ。

 遊軍として自軍の精鋭を回しつつ、無能な王を排して有能かつ交流のある王子に跡目を継がせ、第四王子は苦戦していた兄殿下を救けてそのまま終戦に持ち込んだ。

 実はその精鋭に私もいたわけだが、父は知らないのだろう。

 侯爵家という立場もあって(恩恵を感じたことは露としてないが)、実家宛に辞令も出ていたはずだが、これも想定の範囲である。想定外だったのは、私が軍に所属して精鋭に入ったことによって我が家の面目が保たれたところが大いにあるらしいのだが、これは私も最近まで知らなかったので黙っておく。

 実家から逃げ出した先で実家に恩を売るとは、我ながら釈然としないからだ。

 さて、父上の話も一段落した頃である。ちなみに父上、その殿務めた殿下の腹心こと『竜の目』私ね。言わんけど。


「女だてらに軍に所属しているお前だ、ここからは知っている話だろうが隣国には王女が嫁入りされることになった。国内に残る王子王女は、王太子含め、四名。陛下は有能な第四王子を我が国から離されないおつもりだろう。そこで今回の祝賀会と銘打たれた舞踏会では、ついに国内の貴族から婚約者をお選びになられるということだ」

 

 はあ、そうでしょうね。

 むしろ半年もよく逃げ回ったものだなと感心したが、それはそれとして。

 それ、そんなに自慢げに言うことじゃないし、市井でも専ら評判ですよ。とは、こちらについても黙っておいた。お偉方は決まりきったことを居丈高にお話するのが好きなものだ。

 王子六人、王女八人からなる世帯の王家ではもろもろが歩合制だ。後ろ盾や功績なき子供は飼い殺しにされる。それらはこうして他国への外交手段としての結婚だったり、人質として使われるのだ。

 御母上が正室であり、ご寵愛を受けていたためにこれまで太平楽の名をほしいままにしていた第四王子は、スケープゴートとなる前に辛くも『見込みのある手駒』ポジションに滑り込んだ。

 見込みのない駒は戦地に送られるか他国にドナドナされるので、長くどっちつかずだった第四王子には決まった婚約者がいない。そして、うちの義妹殿、もとい父が溺愛する娘は昔から交流のあるこの第四王子にいたくご執心だ。

 この長い前置きもようやく終わりである。


「そしてこれは、内密に決まったことだが――――」

 

 父上が振り向いて、私に告げる。

 ほらね、予想通りだ。

 

 

 

 

 

・・・ ・- -・-- --- -・ ・- ・-・ ・-

 


「おはよう、エラ」

「おはようございます、殿下」


 王都は中央にそびえる王立学院花庭横の渡り廊下にて。朝も早くから何の用だか知ったこっちゃないが、第四王子ことメルヴィル・カルロ・ウェリタス殿下が側近を幾人かをお連れになって闊歩なさっていた。

 相手は腐っても王族、畏まって敬礼する。なお、敬礼は着帽時の挙手敬礼だ。あの、兵隊さんがしてるやつ。帽子も鎧も今はないし、今生では私もいわば兵隊さんなのだが、それはさておき。

 問題は殿下が私を親ですら呼ばん愛称で呼ぶことであり、わざわざ足を止めて敬礼の手を下げさせようとすることだ。


「……ねえ、エラ。何度言ったら分かるんだい? 僕らは幼馴染、そんな畏まることないだろ」

「いえ、王家に忠誠を誓った身であらば。いかに殿下のお言葉であっても、ご容赦いただきたい」


 不満げな殿下のお言葉をきっぱり言い返し、顔はまっすぐに伸ばしたまま目線は遙か先の石畳で固定する。学院名物の庭を巡る順路のようなものだ。目端には色とりどりの花が咲きこぼれていた。

 心あらわれる光景を背負い、殿下がムキになった顔で敬礼したままの私の手首を下に降ろそうとするが、こっちだって伊達に国防をしていない。ましてや半年前までは前線にいたのだ。鈍っているわけでもないし負けるつもりはない。男女の力量差など軽く無視して膠着することしばし。まるで腕相撲でもしているかのような攻防戦の果てに、先に折れたのは殿下だった。

 

「……っ学院の教えには、生徒は皆平等とあるよね。本来なら、僕のほうが敬わねばならない立場だ。そうだろう? エラ先輩」


 宣いながら居直られるが、息は切れているし夜闇のような黒い御髪は若干乱れている。思春期でいっちょ前に色気づいて……ではなくて、居住まいを正されている殿下としては珍しい年相応の姿だ。

 微笑ましいが、ざっくり切り捨てる。


「お言葉ながら、今は実家に戻らせて頂いているものの、我が身はまだ殿下の御旗軍にあります。どうぞ臣下としてお接しくださいと重ねてお願い申し上げております」

「臣下として接したことなんかないけど」

「ならば改めていただかねばなりませんね」


 お互いにああ言えばこう言う、と思っていることは手にとるようにして分かる。

 帰国し、学院に放り込まれてからはお決まりとなったやり取りだ。これを仲睦まじいと取ったご令嬢からやっかみを受けるわけなのだが、殿下には言えぬ苦労なのだから頭が痛い。

 大体、このくらいのやり取りは殿下の部隊ならばプロレス技込みで日常茶飯事だ。自然を装って戯れたきゃ入隊しろ。なお、殿下とならばプロレスの軍配は私に上がる。

 

「……そうそう、舞踏会の話は聞いた?」

「ええ、昨晩父から」


 いつもの間合いでもってドローとし、殿下が渋々本題に入った。

 直っていい、とお言葉をいただいたので(最初からこう言ってくれりゃ敬礼もすぐに下げるのに)、手を下ろして頷く。

 正直「お前もかい!」と思わんでもなかったが、まあ仕方がない。


「ピスティ侯爵家からは、エラとエミリアが出るのかい?」

「いえ、私はその頃この国にはおりませんので、妹のみが参加します」


 なるべく平坦に言ったつもりだったが、殿下のほうがそうはいかなかった。

 ぽかん、と呆気にとられた顔からは感情が抜け落ちている。持っていた教材の本は落下した。私が拾うまでもなく側近の方が地に落ちる前にキャッチされていたが、殿下の意識は戻らない。

 おいおいこんなことで今後大丈夫か、と心配するのは幼馴染としての最後の情けである。

 再度敬礼を持って、仕方なく報告とする。

 

「国王陛下よりエリザベス王女の護衛を任命され、今朝方拝命いたしました。後ほどご挨拶に伺う予定でしたが、このような形での報告となり、申し訳ございません」

「待って、君は僕の臣下だ。さっき自分でもそう言っただろ?」


 なんとか我に返った殿下に肩を掴まれる。

 縋られた、というほうが正しい。そこで空気を無駄に読む側近たちが、少しずつ距離を離し始めた。

 やめろ、二人にすんな。

 戦場で鍛えた眼力で睨んで無言の抗議をするが、側近たちの姿はすでに花の影で見えない。

 私の念は、往々にして受理されないものらしい。哀しい。

 

「此度の戦争での褒賞として、自ら志願いたしました」

「志願……? 自分から行くって、そう言ったの?」


 ねえ、エラ。

 泣きそうな顔で言われては、今度は私が折れる番だ。側近の方々の配慮もせっかくなら活かさねばなるまい。おそらく彼らは、私の進路を知っていたのだろう。

 こわばった相好を崩すと、ため息が腹の底から漏れた。


「……そうだよ。このまま国にいても適当なところに嫁ぐだけだ。しかしエリザベス王女の嫁がれる隣国は、我が国とは停戦したものの他国からの戦火が迫っていると聞く。なら、私の力を最も活かせるところは屋敷の中ではなく戦場だ」

「ふざけるな……!」


 殿下の――――メルの金色の瞳に見つめられる。

 大陸の覇権を握る、絶対王者の証。王族にしか顕現しない色だ。

 この男なら国だって治められるのに勿体ない、とは常々思っていることだ。幼馴染の欲目ではなく。これは、臣下一同の想いでもある。 

 そして。

 私個人としては、この黄金に見つめられるのは嫌いじゃなかった。

 これからは、夢の中くらいでしか拝めないのだろうけど。だが、四歳から今まで、幼馴染として、そして臣下として、一生分くらいはこの男の横にいられたからそれでいい。

 灰にまみれた私の今生としては、今のところ悪くないと思える点なのだ。


「やめて、考え直して。国にいても君の場所は――――」

「ないよ」


 メルの言おうとした言葉の先を、私の言葉で切って捨てる。

 不敬だろうが、今はただの幼馴染だ。これが最後の幼馴染としての時間である。ならば、無骨な姉貴分と情けない弟分のままでいいじゃないかと割り切った。

 

「そんな顔をすんな。事実だし、気にしてない」

 

 メルの肩を少し強く叩く。薄く見える身体はパシン、と良い音を立てたがよろめきはしなかった。

 大丈夫、口の中だけで、それも日本語で呟いた。

 

「それより、お前の婚約者には義妹のエミリアが収まることになったらしいぞ」

「は?」


 初耳なのか、メルの顔が真っ赤になる。

 私の温度はきっと摂氏マイナスまで下がったが。いや、燃え尽きたのか。確かなのはもはや燻るものさえないことだ。

 良かったな、と言祝いだ。

 それは、彼に向けてか――――私に向けてか。偽りなく、心からの言葉だった。


「幼い頃から想い合っていたお前たちだ。幸せになれよ」


 遠くから祈ってる。

 私は最後に灰になりながら、愛する男の未来を願った。


【連載版】はこちら

https://ncode.syosetu.com/n0275go/

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