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悪夢の始まり

遅れてすいません!

色々あったんですよ、色々。

これからはせめて週1で出せたらな〜って思います!

書いてみて思いましたケド。毎日投稿してる作者さん達本当に凄いですよね、尊敬します。

 保健室に着くと、3人寝ていた。

「少ないな…」

「今日は入学式だったからねぇ」

「…ラティル先生……気配を消さないで下さいといつもお願いしているはずですが」

「えぇ〜。いいじゃないのぉ」


 この人は保険室の魔女ことルミナ・ラティーリア先生。のんびりとした言動だが、気配を消して背後に回っていたり、悪戯好きな人だ。…特に俺には。


「回復スキルの試し打ちをしたいんですが、この人数では足りませんね…」

「そうねぇ…クロちゃんが怪我すればいいんじゃないのぉ?」

「…無茶言わないで下さい」


 まったく、なんてこと言うんだこの人は…だが、怪我人を作るというのも悪くないな……

 俺は通信機を起動し、リリアと繋いだ。


『はい、リリアです』

「クロだ。今からやりたい事があるんだが、いいか?」

『クロから言い出すなんて珍しいわね、何でしょうか?』

「1年生の回復スキル持ちが8人居るんだが、試し打ちする為の怪我人がいない」

『つまり、生徒に故意に怪我をさせる、ということね?』


 怒ってるな、そりゃあ、自分の学校の生徒に怪我をさせるって言ったら怒るか。だが、俺は全く動じずに話を続ける。


「言い方は悪いが、そういう事になるな」

『まぁ、クロの事だから何か考えがあるんでしょう?』

「あぁ、1年生へのオリエンテーションということでC、Dランクの奴に模擬戦をしてもらう。Cランク程度なら大半の奴がなれるから頑張ればこうなれるんだ、と思わせる事も可能だ」

『なるほど。やっぱりクロは頭いいわね、いいでしょう。新入生向けに上級生の模擬戦を見学してもらいましょうか』

「急に言って悪いな」

『問題無いわ。それに良い案だと思います。場所は…そうね、1年生を第4校庭に連れてきて下さい』

「了解」


 相変わらず仕事が早いな、あいつは。

 さて、俺は1年生を移動させるか。


 第4校庭に着くと、そこには2年生が12人とリリア。あと野次馬や先生方が待っていた。

 俺は1年生を丸く描かれた線から2m程遠ざけて座らせる。あの線は結界になっているので衝撃が外に漏れることは無いが、念の為少し離しておく。


 1年生が全員座ったところでリリアが話し始める。


「それでは、今から1年生へのオリエンテーションの一環として、2年生による模擬トーナメントを開催します。早速ですが第1試合を開始します。両者前へ」


 そう言われて結界の中に入っていったのは蒼髪の男子と黒髪の女子。水と闇か。


「女だからって容赦はしないからな」

「なんか、虐め甲斐がありそうな子だね★」

「なっ!……お前…あの狂愛の影(クレイラヴ・シャドー)か!?」

「あら?そんな変な異名だったかな?でも、多分私の事だと思うよ★」


 狂愛の影(クレイラヴ・シャドー)

 誰が名付けたのかは知らないが、この学校では比較的有名な異名だ。危険な人物として、だが。


「まぁいいじゃないか。早く始めようよ★」

「い、嫌だ!こんな超笑顔で殺気出してるヤツとなんてやりたくないっ!」

 俺もこんなヤツとはやりたくないな。

「…これより、模擬トーナメント、第1回戦を開始します」

 おいリリア…お前は鬼か!

「かいちょぉぉ!!御慈悲をぉぉっ!」

「では、始めっ!」

「いっくよぉぉ★」

「こ、こうなったらやるしかないっ!」


 こうして、模擬トーナメントが始まったのだが、見学者の大半にトラウマを植え付けることになるとは、この時思いもしなかった。

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