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闇バイトでダンジョンコアを壊したらダンジョンマスターになりました ~ここはダンマスが狩られる世界です~  作者: 水城みつは
第三章『夢ノ宮公会堂』

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第28話 追放系主人公

 慌ただしかった新宿迷宮特区での依頼も終わり平穏な日常が始まる筈の学校はなんだかざわついている気がする。


月観つきみさん、おはよう」

 後ろの席の月観つきみさんに声を掛けて席へと座る。


「あ、遊佐ゆさ君おはよう。また強くなってない? って、そう言えば先週末は公欠だったね」


「ああ、ギルドの依頼で結局新宿駅迷宮の方に潜ってた」


「えぇっ、新宿と言えば丁度金曜にテロがあったとこじゃない、大丈夫だったの?」


「えっ、あー、丁度その時に新宿駅迷宮の方にいたからなぁ。結構報道された感じ?」


「テレビとかネットでは生中継で管理局前駅突入の瞬間! とかやってたよ」

「おはよー、秋都あきと。お前、新宿にいたのかよ」

 タイミング良く教室に入ってきた伽羅きゃらが話に加わる。


「おう、ギルドの依頼でな。てか、もう体は大丈夫なのか?」

 伽羅は先々週、一緒に潜った璃瑠神りるがみ迷宮ダンジョンで大怪我をして入院していた。


「おうよ、丁度金曜から復帰してるよ」


「あぁー、なんだか西戸さいど君と遊佐君の親密度がアップしてない?」


「ん、そりゃお見舞いに来てもらったりしたし、仲良くもなるさ」

 伽羅の声に周囲で聞き耳を立てていた女子生徒がコソコソと何やら話している。


『マスター、ダンマスゲームは好感度ゲージのあるゲームだったようですね』

 すっとぼけたようなメルリンの念話が届く。ねぇよ、そんなもの。


「ところで、今日は校内がざわついてるみたいだけど何かあった?」


「ああ、それな。ほら、二年生の勇者パーティーがいるだろ。彼らが迷宮討伐をしてきたらしいんだよ」


「勇者パーティーって、あのCランクパーティの?」

「そう、真神まがみ達と同じくCランクパーティのだな」


 探索者シーカーにはランクがあり、D以降で一人前、Cは中堅、ベテランに位置する。

 探索者育成高校生は二年終了時にはEランクとなるが、かといって高校の間にDランク以上に上がれる者はほぼ居ない。

 つまり、この時点でCランクは超優秀であり全国的に見ても一握りだ。


「というわけで、昼休みは学食に行かないか?」

「いや、何が『というわけで』だよ」


遥斗はると先輩達、勇者パーティは昼食時は学食に来るんだよ。ちょっと見てみたくないか? ちなみに真神と麻桜まおうさんも気になるから見には行くってさ」


 勇者パーティに学食……あぁ、思い出した。

 これは『ダンマスゲーム』での二周目以降でのルート分岐、というかキャラクター変更のイベントだ。


 そして、これは迷宮攻略、つまりは迷宮核ダンジョンコア破壊を行った勇者パーティが崩壊するイベントであり、勇者パーティの一人、黒瀬くろせ琉唯るいの追放イベントだ。


「あー、食堂かぁ。俺は――」

 俺の安心安全スローライフ計画のためには『ダンマスゲーム』の主人公級キャラクターとはなるべく関わりたくない。


―― ピコン!


 良い言い訳を考えているところに都合良くデバイスの通知音がなった。


「ん、悪い、昼休みは先輩に呼び出されてしまった」

「先輩? 秋都って部活とかに入っては居なかったよな、どういう先輩だ?」


「ああ、三年生の紫苑しおん先輩だな」


「えぇっ、紫苑しおん先輩って、あの恋梨こいなし紫苑しおん先輩?」

「月観さん知ってるの? いや待て、秋都く~ん、女の先輩と昼休みに待ち合わせだと!」


「紫苑先輩は紫の髪をした美人で目立つからね、商業科のリーダーみたいな人だよ」


「何でそんな先輩とコネがあるんだよ」


「いや、前にバイトで世話になってな、今回もその関連かも」


「ちっ、それはしょうがないな。真神達と行くよ。今度先輩を紹介しろよな」


「おう、また誘ってくれ」


 タイミング良く連絡をくれた先輩に感謝しつつ、呼び出される理由がわからないのが少し不安でもある。


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