表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇バイトでダンジョンコアを壊したらダンジョンマスターになりました ~ここはダンマスが狩られる世界です~  作者: 水城みつは
第二章『新宿迷宮特区』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/47

第23話 神核教7

聖約カバナントスキル? 固有ユニークスキルとかではなくて?」


「そう、聖約カバナントスキル。詳しくは教えられないけど宗教的な儀式によって得られるスキルね。私の 聖約カバナントスキル『隠形術インビジブル』は他の人から認識されなくなるスキルなんだけど、なぜか秋都に効果が薄かったけど、特殊なスキルとか持ってたりする?」


「いや、スキルは『倉庫バックヤード』の他は『算術』しかない。せめて『剣術』とか生えないかなぁ」


 ボス部屋を抜ける扉を開けた先、今度は上へと続く階段だった。

 モンスターが出るでもないのでゆっくりと休み休み話しをしながら上っていた。


「そういや、咲夜さくやさん、あ、【全知の魔女】にも気づかれてなかったか?」


「あれは、Sランクは仕方ないわよ。あんな人外に効くとは思ってないから」


「あれ? いや、まてよ、管理局前駅はダンジョン化してなかったよな、どうしてスキルを使えてたんだ?」


「あちゃー、気付いちゃった? 聖約カバナントスキルはダンジョン外でも発動できないわけじゃないのよ。まあ、魔力の濃さによって効果は変わるからダンジョン外での効果は微々たるものでしかないけど」


「チートだな」

 ダンジョン外で使用できる『隠形術インビジブル』なんて反則にも程がある。


「チートなアイテムボックス持ちに言われたくないわよ。あのコンテナの出し入れだけで大抵のモンスターは倒せるじゃない」


 確かに。いくらモンスターが強いと言っても二、三トンあるコンテナを持ち上げられるものはそれほどいないだろう。

 ましてや『排出イジェクト』で勢いをつけてぶつけられるときたら、うん、大抵のモンスターは倒せる気がしてきた。


「まあ、ほら、お互いスキルのことは秘密にするってことで」

 俺は目立たずひっそり生きたいのだ。


「わかってるわよ、私と秋都はここでは出会っていない。って言っても全く知らない体にしてしまって齟齬がでるのも何だから、前に私が夢ノ宮市に行った時に会ったことがあるということにしとくわよ」


「オーケー、それならどっかで出会ってもボロは出ないだろう。さて、そろそろ未踏破領域を抜けられると良いな」

 階段を登りきった先に出口となりそうな扉が見えた。

 メルリンによると新宿駅迷宮の地下三階に繫がっているらしい。

 新宿駅迷宮の地下三階はまだ初心者向けの階層と言われている。

 エリアボスを倒したことでレベルアップもしていると思われるので迷宮からの脱出もできることだろう。


「そうね、じゃあ念の為隠れるわよ。『隠形術インビジブル』!」


 途端に九能さんの気配が薄れる。目を離すとすぐに認識できなくなりそうだ。


「じゃあ、あけるぞ」


 シャッターにつけられた通用口の鍵を開け、扉を開く。


「おぉっ、開いたぞ!」「すげぇー」

「まじかよ、流石魔女様」「出てきたぞ」


「はぁっ?」

 扉を開けた先では結構な人数の探索者シーカーがこっちに注目し、口々に驚きの声をあげていた。


遊佐ゆさ君! 良かったぁ、どこか怪我したりしてない?」

「ちょっと、ミリリン、ステイ、ステイ。落ち着いて、遊佐君がついていけてないよ」


 美凛みりんさんと佐藤さんがホッとしたような顔をしている。


「いや、本当に無事そうで良かったですよ、ハイ。あ、私達がどうしてここにいるのかですか? まあ、咲夜さくやパイセンに言われたからなんですけど、詳しくは戻りながら話しましょうか。遊佐君の方の話も聞きたいですしね、ハイ」



 ◆ ◇ ◆



 さて、俺達が新宿駅迷宮の未踏破領域に落ちてからの管理局前駅の話をしよう。

 とは言っても特に面白い話はなく、改札に陣取っていたテロリストはSランク探索者シーカーの前ではなすすべもなくボコられたらしい。

 中には元Aランクの指名手配犯もいるにはいたらしいが相手が悪かったと言えよう。


 テロリストを制圧したところで突然走り出してどこかに消えてしまった俺のことを思い出し、捜索したところ激しく崩れた床と瓦礫の山を発見して俺の行方不明騒ぎになったとのことだ。

 やはり、課長さんも周りの探索者シーカーも怪しい黒フードの九能さんのことは認識していなかったようで、俺は突然走り出してどこかに行ったと思われていたようだ。


 幸い、咲夜さんには薄っすらと黒い影が見えていたようで敵前逃亡扱いはされていなかった。

 そして、流石は【全知の魔女】と言うべきか俺がダンジョンに落ちた可能性があると言うことと、未踏破領域への隠し通路がありそうな場所を示して捜索隊を出してくれたそうだ。


 俺達が出てきた扉は開かずの扉と言われていたところらしく、鍵を開けたことで通行可能にはなった。

 なお、九能さんは扉を開けた際にこっそりと抜け出て帰っていったが、やはり誰も認識していなかった。


「それで、遊佐君はエリアボスのビッグキュアスライムを倒して未踏破領域を抜けてきたわけですかぁ。ついでにコンテナいっぱいのキュアゼリーがあると……佐藤さん、キュアゼリーの単価ってどうなってましたかね、ハイ」

「百ミリリットルでの最低価格でも千円ですね。コンテナ一杯ってどれくらい入るんですかね? 一立方メートルを千リットルとしても百ミリリットルが一万杯分の一千万円なので、二、三十立方メートルだと……えっ、二、三億円ですか?!」


「あー、とりあえず、ビッグキュアスライムが出る未踏破領域へは立ち入り禁止としておきましょうか、ハイ」


 ポーションの原料ともなるキュアゼリーはキュアスライムを倒した時にドロップすることがあるがゼリー状態で落ちるため探索者はスプーンと入れ物を持ち掬って集めるんだそうだ。

 キュアスライム狩りを専門とする探索者でも一匹あたり数十ミリリットル採取できれば良い方らしい。


 ビッグキュアスライム専門探索者として食っていけるな俺。いや、既に引退しても大丈夫なぐらい稼いだかもしれない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ